横浜クニツィア会 2020.10.10

KniziaParty20201010.JPG第7回クニツィア会は台風14号の影響で参加者が少なく7名の参加でした。常時1−2テーブルでしたが、未プレイだった「シュピッツバブ」、「シュミッツ21」、「パワープレイ」や、久し振りの「トール」「ウィンナーワルツ」「ベオウルフ」が遊べて楽しい一日でした。




トール Thor
(説明 10分 プレイ時間 60分)
Thor20201010.JPG「トール」は「フリンケピンケ」「クアンダリー」「ロコ」「ボツワナ」「ワイルドライフサファリ」という一連のフリンケピンケファミリーの一員ですが、特殊カードが付いているというのが他の版とは決定的に異なります。また6スートで遊ぶこともでき、今回は 大ゲーム The Big Game (6スート使用)と バリアント:トールの意思 Thor's Will (特殊カード使用)の両方を入れて遊びました。なお、特殊カードは秋山さんの好意で日本語版のシートをもらったものから作成したものです。実は今回が、この日本語シートを使った初めてのプレイです。

「トール」はなかなか遊ぶ機会がないのですが、久し振りに遊ぶと面白いですね。神カード1枚の代わりに特殊カードを取るので不利なようにも思えますが、序盤に引いてうまいタイミングで使うと強力です。また相手に使われた時にキャンセルする防御の役割もあります。緻密さが犠牲になりますが、その代わりに特殊カードの面白さが上手く引き出されており、思ったよりもずっと楽しめました。4人で4ディール戦。途中第2ディールで39点という爆発的な得点を得ましたが、最終ディールでらくださんに逆転されて2位でした。

結果:らくだ 109、自分 102、キノ 91、とけい 90



シュピッツバブ Spitzbub
(プレイ時間 20分)
Spitzbub20201010.JPG「DTC」がようやくリメイクされました。シュピッツバブ Spitzbub というのはラスカル Rascal、つまりいたずら小僧というような意味です。カードのデザインは「DTC」よりもお洒落で視認性も良いです。6人で1ディール遊びました。うまくきたカードをやり過ごすことができ、結局1度も嘘をつかずに済んだのが良かったです。やはり6人だと戦略性は少々低いので、ゲームとしてちゃんと楽しむなら4人がベストでしょう。

結果:自分 2、ミズキ 5、ウサギ 5、らくだ 12、キノ 18、とけい 24



シュミッツ21 Schmitz 21
(説明 5分 プレイ時間 各5分)
Schmitz21-20201010.JPG手札4枚、カウントアップ系のゲームで21ちょうどになることを目指します。たいていのカウントアップ系は「ノイ」や「ポイズン」のようにある数字以上にならないことを目指すのですが、ちょうどになることを目指すというのはあまりないと思います。

カード構成が特徴的で、1、2、3、5、6が各10枚、10が5枚で4はありません。そのために17や13をめぐる駆け引きがおきます。21より4少ない17を言えれば、次のプレイヤーは1、2、3しか出せないのでその次のプレイヤーが21で取れる可能性が高いのです。これは2人プレイの時には自分自身になるので、とての有効です。17と言わせないためには、そこからさらに4少ない13を言えば相手には17と言われません。また10のカードが結構曲者ですね。

まずはウサギさんと2人戦を2回、のちに「ベオウルフ」の前に3人戦と4人戦を1回ずつ遊び、結果として2−4人のすべての可能なプレイヤー数を1日で試すことができました。2人だと結構シビアな読み合いとなり、人数が増えるに従って緩くなりコントロールが効きづらくなります。個人的には2人か3人が良いかな。シンプルで良いゲームだと思います。

結果
1戦目:自分 勝利、ウサギ 敗北
2戦目:ウサギ 勝利、自分 敗北
3戦目:自分 21、うサギ 15、キノ 13、
4戦目:あすまー 17、うサギ 15、自分 12、キノ 5



パワープレイ Powerplay
(プレイ時間 各10−15分)
Powerplay20201010-1.JPGシュピールボックス第5弾は1991年6号に掲載された「パワープレイ」という2人用アブストラクトゲームです。用具は4x4のボードと、16個のコマです。各プレイヤーは自分の色(黄/黒)の正方形と円形のコマをそれぞれ4個ずつ(数値1−4)、計8個ずつのコマを持ちます。ゲームの目的は、相手のコマを占領することです。

手番には自分の色のコマを任意のマスに1個置きます。これを続けて16個のコマがすべて置かれると(つまりボードのマスがすべて埋まると)ゲーム終了です。ここで、各コマが相手に占領されたかをチェックします。正方形のコマは直交(上下左右)、円形のコマは斜交(斜め4方向)の隣接マスに影響を及ぼします。またすべてのコマは自分自身にも影響を及ぼします。コマに対する双方の影響値の合計を比べて、相手の合計値が高いと占領されてしまいます。相手の合計値以下なら占領されません。占領されたコマはわかりやすいように裏返します。裏側も表側と同じ数値ですが、太枠になっており占領されたことがわかるようになっているのです。こうしてすべてのコマの占領をチェックした後、それぞれ占領したコマの数値の合計を出し、より高いプレイヤーが勝利します。

ルールを聞いただけで、かなりガチガチのゲームだということがわかります。3や4など高数値のコマは周囲に与える影響も大きく、占領もされづらいです。しかし、占領されると相手に高得点を与えてしまうので、中央に置くべきか周囲に置くべきかは悩みます。あとで思ったのですが、ゲーム中に占領が確定したコマは随時裏返していくと良いと思います。

メカニクスは「革命(アトランテオン)」、「サムライカードゲーム」、「ストーンヘンジ」などに受け継がれており、その元になった荒削りなゲームがこの「パワープレイ」というわけです。

PowerplaySpielbox.JPGところで、写真でわかる通り、コンポーネントが最初から不足していて(黒プレイヤーの数値4の正方形のコマ)自作しようと思っていました。ふと次の号(1992年1号)をみると、なんと前号でコンポーネントが不足していることへの謝罪と足りないコンポーネントがちゃんと描かれていました。

なお、クニツィアの「ダイスゲーム百科」に収録されているゲームにも同名の「パワープレイ Powerplay」がありますが、もちろん全く異なるゲームですので注意が必要です(プレイ記はここ)。

結果
1戦目:自分 8、ウサギ* 4
2戦目:自分* 7、うサギ 6



ウィンナーワルツ Wiener Walzer
(プレイ時間 55分)
WienerWalzer20201010.JPGキノさんのリクエストで久し振りに持ち込みました。テーマがよくできており、また食べ物を食べつつ自分よりも高貴な相手をダンスするために翻弄するというのが面白いです。結構パズルっぽい側面もあります。今回は、自分の12人の紳士淑女は1人も余ることなく、また食べ物も思ったよりうまく揃って勝利。

結果:自分 80、ウサギ 74、キノ 73、あすまー 72、ミズキ 71



ツインズ Twins (アミーゴ版)
(プレイ時間 50分)
Twins20201010.JPG「ツインズ」も久し振りです。4人なので、各ラウンドは下位2名が2支払い、上位1名が3獲得、下位1名が1支払って脱落、上位1名が総取り、という構成です。10のツインズ各プレイヤーがディーラーを3周した頃、ウサギさんとあすまーさんがどんどん負けて行ってしまい、最後はあすまーさんが破産して終了。

結果:キノ 29、自分 17、ウサギ 2、あすまー 0(破産)



ココナッツ島 Isle of Coconuts
(プレイ時間 20分)
IsleOfCoconuts20201010.JPG前回、遊んで面白かった「ココナッツ島」に再挑戦です。自分以外は初プレイ(といっても自分も2回目ですが)で、やはりマジョリティー争いの変わったルールには驚いていました。1位2点、2位以下0点。しかし2位がいない1位は無得点。そしてまったく絡んでいなければ1点というなんとも風変わりなルールです。このルールのために、なるべくコマを置かないように、あるいは置くにしても、1位に確実になるように置いていきます。ただし2位がいないとダメなので、1位になるにも技術が必要です。

結果:自分 11、あすまー 10、ウサギ 10、キノ 6



ベオウルフ Beowulf: Der sagenhafte Drachenkämpfer
(プレイ時間 60分)
Beowulf20201010.JPG久し振りに遊ぶ「ベオウルフ」です。めくり運(Risko)のあるタージマハルのような競りシステムのゲームで、傷を負わずに生き延びるのはなかなか大変なゲームです。途中の競りで早めにリスクを負って失敗してしまい、かすり傷が普通の傷になり、結局2つめの傷を負ってしまったのが大失敗です。終盤はこの傷を癒すために全力を尽くしていましたが、結局最下位でした。盛り上がるし良いゲームですね。最初はあまり乗り気でなかったあすまーさんも最後には楽しんでくれたようです。

結果:ウサギ 38、あすまー 25、キノ 18、自分 16



これで第7回横浜クニツィア会は終了です。他には「ミスかトニック大学」や「謎の地下世界」が遊ばれていました。次回は来月11月下旬の予定です。

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