横浜クニツィア会 2020.09.12

KniziaParty20200912.JPG第6回横浜クニツィア会です。なんと15名も参加者がおり、常時2-3卓で大変楽しく遊べました。新しいゲームから古いゲーム、有名なゲームからマニアックなゲームまでいろいろ楽しめました。「ダイスポーカー」「クマさんグミキャッチミー!」「ココナッツ島」と3つも未プレイゲームが遊べたし、さらに恒例のシュピールボックスシリーズの「インベストポリー」もできて満足です。また草場さんがクニツィアの傑作トランプゲーム「ポートランド」を教えに来てくれました。



ダイス ポーカー Würfel Poker
(説明 5分 プレイ時間 10分)
WurfelPoker20200912.JPG「ダイスポーカー」はミュンヘンの南ドイツ新聞 Süddeutsche Zeitung (ジュートドイチェ・ツァイトゥング)から出版された、手軽な2人用のダイスゲームで、3個のダイスでのポーカー役を3列作って各列で相手と強さを比べます。強さはスリーオブアカインド、ストレート、ペアの順です。手番には3個のダイスを振り、まず手番プレイヤーが1個選びます。選んだダイスは直ちにボードの自分の側の任意の列に置きます。残った2個から相手が1個選び、最後の1個は手番プレイヤーのものになります。こうして3個のダイスが配置されたら手番を交代して同様に進めます。

シンプルなのですが、結構悩ましい局面が多くて、短時間のゲームとしては良いと思います。ちょっと「ロスバンディット」をアレンジしたような感じですね。ちなみに「ダイスゲーム百科」にも同タイトルのゲーム(ダイスポーカー Dice Poker、プレイ記はここ)が掲載されていますが、ルールはまったく異なります。

結果:自分 6、ウサギ 3



チョコっと密輸 Choco Smugglers
(説明 5分 プレイ時間 35分)
ChocoSmugglers20200912.JPG前回は3人でしたが、今回は7人です。予想通り、多人数の方が断然に楽しめるゲームです。賄賂を多く出しているから実はたくさんのチョコレートを密輸しようとしているな、と思って逮捕したら空だったり、その場その場の悲喜こもごもを楽しめます。ミズキさんがいつもスーツケースを検査されて2つのチョコレートがばれて逮捕される、というパターンにはまっていたのが可笑しかったです。全員が検査官を1回ずつやって終了としました。

結果:キノ 35、ウサギ 30、遊佐 29、けんた 29、イズナ 28、ミズキ 24、自分 23



インベストポリー Investopoly
(説明 10分 プレイ時間 35分)
Investopoly20200912.JPG「インベストポリー」はシュピールボックス1991年5号に掲載された、ダイスを使った経済ゲームです。「モノポリー」を思わせる1辺10マスの正方形状(モノポリーは1辺11マス)で、中央は株とゴールドの価格表になっています。プレイヤーは任意のコーナーマスからスタートします。目的は、株とゴールドを売買してお金を儲けることです。各プレイヤーは、株とゴールド1つずつ(ともに初期の価格は50)と現金150を持ってスタート。つまり250が初期の資産というわけです。

手番にはまず株とゴールドを1つずつまで売買できます(任意)。ボード中央が価格表示表になっており、売る時は価格表示を1つ下げてから売り、買う時は1つ上げてから買います。つまり価格が50だったら売るのは49、買うのは51ということです。その後、ダイス2個を振って、出目の和だけ自分のコマを時計回りに進めます。ゾロ目が出ている限り振り直して進み続けます。ちなみにこの振り直しルールのために、ダイスを振って進むマス目数の期待値は7でなく8.4になります。

最終的に止まったマスのシンボルに従って株価とゴールドの値段を1段階上下させます。4つのコーナーのうち3マスは市場マスで、ここに止まるとプレイヤー全員が参加する株式市場が開かれます。時計回りに株かゴールドのどちらか1つを売買でき、全員が連続してパスするまで何巡も続きます(いわゆるソフトパス方式)。コーナーの残りの1マスは配当のマスで、ここに止まるか通過すると、全員に持ち株1株に対して1の配当が与えられます。

ゴールドは配当がない代わりに、プレイヤー全員のコマが一定の範囲以内に収まっていると価値が5上昇します。この範囲はプレイヤー人数によって異なり、全36マス中、プレイヤー2、3、4、5人でそれぞれ、8、13、17、20マスが範囲となります。

こうしてあらかじめ決めておいた45−60分の規定時間でに終了し、そのあと誰かが市場マスについたら、最後の株式市場ですべてを手番順にひとつずつ株とゴールドを売ってゲーム終了です(このあいだももちろん価値は下がります)。そして最も多くのお金を持っているプレイヤーが勝利します。

記録を見ると、前回は4人で20ターン制で少々長いみたいだったので、今回は5人で10ターン制としました。以前は4人プレイだったせいか、ゴールドの値段が幾度か5ずつ跳ね上がったのですが、今回は5人ということもあり、なかなかうまく範囲内に収まりません。結局、ゴールドが一度も高くならずにゲームが終わってしまい、抑揚のないゲームになってしまいました。ダイス運が強いとはいえ、少々残念です。4人までが適正なのかもしれません。あるいはスタートを任意のコーナーではなく1箇所にまとめる(配当マスが適切だと思います)のが良いでしょう。あるいは、5人なら15ターンくらいが適正かもしれません。また終了条件は守った方が最後の売り抜けが公平になるので良いと思います。勝利は、株を多く買ったたいたいさん。逆にゴールドに賭けていたキノさんは元本割れしてしまいました。

なお、今回使用したのは「モダンアート」のコイン(現金)、「古代ローマの新しいゲーム」のポーン(プレイヤーコマ及び価格表示コマ)、「オリックス」のコマ(株とゴールド)、「カタンの開拓」のダイスです。こんどは3−4人で遊んでみたいものです。

結果:たいたい 282、K 281、自分 267、ぴーかん 253、キノ 245



クマさんグミ キャッチミー! Gelini Catch me!
(プレイ時間 各5−10分)
GeliniCatchMe20200912.JPG「クマさんグミキャッチミー」は「カンガルー」のドイツ語版で同じ年の2009年にラベンスバーガーから出版されました。わずかにこちらの方が早かったみたいで、クニツィアのオフィシャルサイトではこちらが2008年扱いになっています。「カンガルー」は11スート55枚でゲームの始めにランダムに5枚を取り除きましたが、「クマさんグミ」は9スート45枚でランダムに3枚を取り除きます。

短時間ゲームなので、続けて2回遊びました。それにしても勝負所を試されるかなりガチガチなゲームです。これが子供ゲームとはさすがクニツィア。

結果
1戦目:自分 3、遊佐 2、ウサギ 2、ヨツヤ 1、ミズキ 1
2戦目:ヨツヤ 3、遊佐 2、ウサギ 2、ミズキ 1、自分 1



ロストシティ ライバルズ Lost Cities: Unter Rivalen (グループSNE版)
(説明 10分 プレイ時間 55分)
LostCitiesUnterRivalen20200912.JPG今回で10回目となる「ライバルズ」です。日本語版(グループSNE版)を遊ぶのは初めてですが、グラフィックはすべてコスモス版と同じです。各ラウンドとも中盤くらいでお金を使い切ってしまい、勝ちたい競りに勝てなくなってしまうという状況が続いて辛い展開でした。ひとりだけスートの数字カード4枚の8点ボーナスがまったくもらえなかったこともあり最下位でした。

ところで、スタートプレイヤーカードの存在意義が今ひとつ分からないのですが、ボードゲームギークのフォーラムを見てもやはり意味はないようです。「バベルの塔」のプレイヤー順表示マスみたいなものですね。

結果:イズナ 59、ミスミン 54、ヨツヤ 49、自分 30



小さなバイキングビッケ ダイアモンド泥棒 Wickie und die starken Männer: Diamantenraub
(説明 10分 プレイ時間 10分)
WickieDiamantenraub20200912.JPG数日前に遊んだ「ダイアモンド泥棒」をまた遊びました。ビッケになぜかそれなりに詳しいイズナさんを交えての3人プレイです。運の要素が大きく、一度走り出したイズナさんをなかなか止められませんでした。思うのですが、最初にカードをブースタードラフトシステムで交換を繰り返して手札をつくれば、かなり運の要素を軽減させて楽しめるのかもしれません。ちょっとやってみたいです。次回はもうひとつのクニツィアの「ビッケ」のゲームを遊びたいものです。

結果:イズナ 7、自分 2、キノ 0



漫画会 Manga Kai
(説明 10分 プレイ時間 15分)
MangaKai20200912.JPG大人数用に持ち込んだ「漫画会」を遊びました。表裏のない両面同じ絵柄のカードでリアルタイムの交換を行います。揃った枚数によって得点タイルを得るのですが、この得点がよくできていてもうちょっと揃ったらすごく高得点になるけどどうしよう、ということがしょっちゅう起こります。

もう得点かがすべて終わったプレイヤーは「はやく、はやく、はやく!」と言い(本当にルールにそう書いてある)、半数のプレイヤーが「はやく」と言い始めたら砂時計をひっくり返して、その砂が落ち切ったら終了です。本来は5ラウンド制なのですが、今回は3ラウンドの合計で得点を競うことにしました。これまであまり評判が良くなかった「漫画会」ですが、漸く心の底から楽しむことができました。

結果:自分 79、キノ 73、ウサギ 68、遊佐 65、K 62、イズナ 61



ココナッツ島 Isle of Coconuts
(説明 10分 プレイ時間 25分)
IsleOfCoconuts20200912.JPGアメリカの出版社、シンプリーファンの2015年のゲームです。この「ココナッツ島」は一見、無垢なファミリーゲームのように見えますが、かなり得点方式がひねってあり、注目すべきものがあります。

1−10の数字が書かれたヤシの木はそれぞれヤシの葉が3−5枚あります。ダイスを3個振りそれらをバラバラに、あるいは組み合わせて自分のコマをヤシの葉に置きます。例えば1−2−5という出目だったら1−2−5、1−7、3−5、2−6、8という5通りの選択肢があることになります(合計が11以上になるようにはできない)。こうしてあるヤシの木の葉がすべて埋まったらそのヤシの木を決算します。なお特殊ルールとして葉がすべて埋まるときだけは葉の枚数を超えて自分のコマを置くことができます。

ここからがこのゲームのなんとも変わっているところです。コマの個数が2位のプレイヤーがいるときは、1位のプレイヤーは全員2点獲得しますが、2位がいないときには1位は無得点なのです。また、2位以下は無得点ですが、まったくコマを置いていないときは1点です。これまでにあったようで無かった(あるいは見たことがない)マジョリティーの得点システムで、唸らされました。2位がいない1位はダメというのが新鮮です。よくこんな得点体系を考えたと感心します。

結果:ぴーかん 11、ヨツヤ 8、自分 7、らくだ 6



ビット Bits
(説明 10分 プレイ時間 40分)
Bits20200912.JPG「ビット」は「フィット」の続編という位置付けのパズルゲームですが、あまりプレイされているのを見たことがありません。自分自身も久し振りだと思って持ち込んだら、なんと未使用でした。あとで記録を見ると1回目は友人のコピーで遊んでおり、これが2回目です。

なんとなくルールがややこしかったという記憶があったのですが、そんなことはなく極めてシンプルでした。フィットと違い、すべてのコマはドミノ(正方形2個をつなぎ合わせた形)で、正確に与えられた形を作ると得点や失点の対象になります。全部で3ステージ(上級ルールでは4ステージ)あり、どんどんと得点/失点対象が増えていくのが面白いです。

最初の1枚は専用のタイルがあること、パスはできないけれどステージ中に1回はニュートラルタイルが使えること、プレイエリアの上端を超えて置けないこと、などが「フィット」と異なります。今回は標準ルールの3ステージ制で遊びました。

結果:ヨツヤ 26、自分 22、ぴーかん 20、らくだ 19



ラマ パーティー エディション L.A.M.A. Party Edition
(プレイ時間 10分)
LamaPartyEdition20200912.JPG最後は8人で「ラマパーティーエディション」です。本来は6人までなのですが、まあできるだろうということで8人でやってみました。山札が7枚しかなく、戦略的に補充するということがかなりやりづらいのですが、パーティーゲームとしては良いのかもしれません。カード枚数を増やして、2名上がりまで行うなどとすれば、8人くらいでも遊べる気がします。そういう方向でのエディションを出してくれないかなあ。

結果:ぴーかん 4、ヨツヤ 11、らくだ 22、遊佐 25、ミスミン 28、キノ 22、とけい 38、自分 59



Results20200912.JPGこれ以外のゲームでは「バビロニア」「ケルト」「ポートランド」「ラストパラダイス」「マスターズギャラリー」「原始の生活」「スティンジー」「モットー」「ゴーゴーエスキモー」「クオバディス」「エルドラド」「ハイソサエティ」が遊ばれていました。集計の結果、イズナさんが最多勝利数プレイヤー(5勝)となりました。自分は「ダイスポーカー」「クマさんグミ」「漫画会」で勝ったという嬉しいのかよくわからない結果です。10月は10日土曜日の予定です。みなさんの参加を待っています。

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