ゲームマーケット2025春は24年秋に引き続き千葉の幕張メッセが会場です。1日目は11:00-18:00、2日目は11:00-17:00です。今回は1日目に、やぎのさんのブース「しえすた文具」で他の数人と一緒に中古ゲームを売ることになりました。その搬入の関係で、初めてゲームマーケット会場まで車で行きました。朝方は時折雨が強く降っていたこともあったので車でよかった。
早期入場の11時より少し後についてチケット売り場を探したのですが、係員の言うことがてんでばらばらで右往左往するはめになったのには少し参りました。ようやくチケットを購入して一般入場の12時過ぎに入場。既に自分のゲームは同じブースのはっくつさんに引き渡してあったので、まずは「しえすた文具」のブースに向かいます。
前半は1日目しか出展しないブースを中心にホール5&6(J-Rのブース)を周ります。ホール5−8がゲームマーケットなのですが、この日は半分しか周れませんでした。
ボードゲームサークルDICEというブースでアブストラクトを2つ遊びました。
フロウ Flow
4目並べ。コマを置いてからいずれかのコマを1マス移動させます。コマには縦横の4方向があり、置いた時の方向にしか進めません。シンプルですが、ありそうであまりないタイプのアブストラクトだと思います。配置の代わりに移動すると盤上のコマ数が相対的に少なくなるので、動かすタイミングが大切です。試遊してくれたブースの方が強くて2戦2敗。良いゲームですね。
ワイヤ Wire
こちらはコネクションゲーム。正方形グリッドの対角線上に自分のスティックを置けます。そして自分の色の大変を繋げば勝利です。しかし、相手のスティックも使って良いので、通常のコネクションゲームとは勝手が違います Thought Wave/Ultra みたいです。面白いのは配置する代わりに自分のスティックを逆の対角線へと置き直せることです。これによって分断や連結が起こります。
鋭いゲームで、相手を止めようがなくなってしまうので「クロスウェイ」みたいなプレイ感覚ですが、そうなる前が勝負ですね。こちらも2戦2敗。
これらを遊んでいる間にしのだけさんと遭遇。その後も、ピーナツデザインなど、試遊こそできなかったけどルールが良さそうなアブストラクトをいくつか試したり買ったりしました。銅鐸舎(ラフゲームズ)でナポポラさんやぱごすさんと会って、新作のスピードゲームを遊びました。
あっちこっちコースター Atchi Kotchi Coaster
トランプの「スピード」をアレンジしたゲームで、各プレイヤーの前の場は3枚、同時に中央に1毎出してからはスピード勝負です。トランプの「スピード」では数字は1つ上か1つ下でなければなりませんが、このゲームでは以上か以下かの指示がカードに書かれており、出せる数字カードの範囲が多いです。なので手詰まりでお互いに止まってしまうことが少ないのは特徴です(なので各自の場が3枚なのかも)。
また1回手札を使い切ったら、中央の場の右側の山札を取ってゲームを続けます。そして手札を2回目に使い切ったら勝利となるのです。つまり勝負の前半ではなるべく相手の側(左側)に出すようにすれば後半で相手の手札が多くなるというわけです。これはシンプルながらなかなか良いアイディアだと思います。2回遊んでギリギリ2戦2勝。3−4人でも遊べるということで、4人用に2パックを手に入れました。
再びしのだけさんと合流し、ゲームカレーアイスでハイパーロボットっぽいゲームを遊びました。
ペンギン エンジン Penguin Engine
ヘックスボードで遊ぶ「ハイパーロボット」で、ロボットの代わりにペンギンを動かします。ペンギンには色はなく、使用するペンギンの数を少なくすることで難易度が上げられるようになっています。ヘックスボードなのでひとつのヘックスに対してL字やU字の壁があっても機能するので、そういう壁があっても面白かったかもしれません。「ハイパーロボット」に似てますが、こちでは大きく三角形を描く動きなど、面白い動き方がいくつかあります。
これで1日目は終了です。「しえすた文具」に戻ると、なんと持ち込んだ中古ゲームのうち18個が売れました。嬉しいです。終了後は前回同様に、田野cさんの主催する夜のゲーム会に参加しました。ここではスコットさん、もる沢さんと2ゲームほど遊びました。
バナナボーイ VS ユニコーン Banana Boy VS Uni-Cone
カードの両面に図柄が書かれており、2枚同時にひっくり返して同じ絵柄ならば両方とも取れます。カードは背景が3色に分かれていて同じ色ならば図柄が合っていなくても1枚だけ取れます。これを繰り返し多くとった人が勝利です。「メモリー/神経衰弱」を難しくしたゲームですが、本当に難しくなかなか覚えられません。予約すると言うルールもありますが、意外と簡単にブロックされてしまいます。ちょっと「ヤムンダ」っぽいですね。冴えている時ならもっと楽しめるかも。
結果:スコット 9、自分 9、もる沢 8
クアシャス Quashars
(説明 15分 プレイ時間 25分)
今回の大新さんの新作。トリックをいくつ取れるかではなく、もう少し色々な条件で何回達成できるかをビッドするゲームです。ディールごとに4つの目標があり、これらを何回達成できるかを考えてチップをとります。1回のトリックで複数の目標を達成することがあるのでかなり予想が難しいです。例えば「緑のトリックで勝つ」「偶数の数字で勝つ」「最後の2トリックで勝つ」だったらこれら3つを同時に達成することは論理的には可能なわけです。かなり玄人向けでビッドがなかなか難しいです。もう何度かは遊んでみたい、と思い翌日購入しました。
結果:スコット 8、もる沢 4、自分 −7
別のテーブルで遊ばれていた「ねず忍」を「ゴチャゴチャ電話 Strippensalat みたい」って言ったら、かーんさんに「それは通じないから!」と言われてしまいました。このゲームは翌日試遊することになります。このあとは今夜の宿泊先であるスコットさんの自宅に移動して2つほどゲームを遊びました。
コンボ Combo
(プレイ時間 各20−25分)
以前遊んだ「サーフォザウルスマックス」のリメイクです。手番順に1枚ずつカードを出し、そのあと山札から1枚めくります。これを3回繰り返して、出たカード全てを使って一番高いポーカー役(のようなもの)に関わっているカードが点数になります。
前回は6人で遊んだこともあってあまり考え所もなかったのですが、2人で遊ぶと断然面白いゲームです。自分と相手と共通の場札を合わせて8枚で、ポーカーハンドは4枚なので状況が色々と変わっていきます。これは素晴らしい。2回連続で遊びました。3人がベストという話もあるようなので、3人でも試してみたいです。
結果
1戦目:自分 86、スコット 79
2戦目:スコット 77、自分 59
タイマンポーカー Duell Poker
(プレイ時間 60分)
1−5の5種類のゲームを1回ずつ3列だけ使って行いました。Draw 1、Split 2、Hold 3、Play 4、Share 5という順で、どれもなかなか悩ましいです。プレイ中にベットを釣り上げられるルールで遊んだのですが、ルールの記述がすごくわかりづらくて、あとでギークで調べても、「ブレージングエース」の日本語版(巻末にタイマンポーカーのルールが載っている)を調べてもよくわからないという有様です。とりあえずは、各列にポットから200ドルを置いて、途中でベットで上げられるのは各プレイヤー合計100ドル(つまり合わせて200ドル)まで。なので最大で400ドルになります。そしてベットで上げたところにプレイしなければならないというルールで遊びました。この辺りは多少違ってもゲームにはなると思いますが、ちゃんとしたルールを調べてみます。
結果:自分 2360、スコット 2240
エルファー ラウス マスター Elfer raus! Master
(説明 15分 プレイ時間 25分)
クラマー版の「エルファーラウス」です。クニツィアの「エルファーウスボードゲーム」とは異なり、ボードがないので七並べに近いです。手番には1−4枚出すことができますが、出したくなければ(あるいは出せなければ)カードを1枚取って手番を終了しても構いません。あとは、ブリッジカードという途中で隣りの列に繋げるカードがあります。これがちょっと面白いアイディアだと思いました。
かなり睡魔が襲ってきてちゃんと覚えていませんが、なんとか終わらせました。こうなったら次は本家の「エルファーラウス」を遊びたいものです。
結果:スコット 15、自分 33
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2日目も開始の11時過ぎに会場へ。昨日見られなかったホール7&8を中心に、スコットさんと周りました。
ラーテル Ratel
大富豪のようなシェディング系のひとつです。手札をなくすことが目的です。ランクが変わっていて−5から−1と+1から+5の10ランクあります。最初に出したプレイヤーと同じ枚数でより大きな数字を出していくソフトパスのゲームですが、全員パスしたら勝ったカードのランクに等しいだけ出された他のカードから取らなければなりません。例えば+4で勝ったら+4以外で出ているカードから4枚を加えて手札にしなければならないのです。マイナスで勝ったら逆に手札からランクに等しい枚数だけ捨てることができます。これがすごく良いルールで気に入りました。
結果:4人中4位
ねず忍 Ninja-Mice & Maze
昨日、田野cさんのゲーム会で遊ばれていて「ゴチャゴチャ電話 Strippensalat」みたいだ、と思ったゲームです。説明を聞くとそれをさらに複雑にした感じでした。スコットさんと2−3回試しに遊びましたが、なかなか難しい。気になったのはスコットさんは日本語で問題ないのに、説明する人が変に英単語を混ぜてくること。これ、自分の母国語でやられるとわかりますが、なかなかイライラします。特に現在は日本語が流暢な外国人も多いし、わからなければ聞くのでその辺りは考えて欲しいものです。ゲーム自体はなかなかよかったです。
最後は日本の郷土ゲームを紹介する特設ブースで2つほどゲームを遊びました。
モザイク Mosaic
これは日本の伝統ゲームではないのですが、材料に岐阜・多治見のタイルを使っています。「アッパーハンド」と同一のゲームで遊びやすいアブストラクトゲームです。一緒に対戦したあおいちゃんは初めてなので、最初だけ2手打つというハンデを与えたのですが、5x5だとこのハンデが大きい! 最後にギリギリで勝てました。
結果:自分 勝利
安来拳 Yasugiken
「藤八拳」をゆっくりペースで遊びやすくした感じがするゲームです。それでも最初はリズムを取るのが難しいのですが、慣れてきたところで勝負。なんと1戦目は最初から2連勝して勝利。2戦目は長く続いた後に敗北、という結果でした。日本のジャンケン文化は奥が深い! まさにゲームマーケットの最後にふさわしいゲームですね。参加賞としてお菓子の詰め合わせをいただきました。なんだか申し訳ないです。
結果:1勝1敗
これで2日間にわたるゲームマーケットは終了です。色々な人と会えて楽しかった!
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手に入れたゲーム
カドミスト Kadomist
フロウ Flow
ワイヤ Wire
キャトル Cattle
ビッケ Vicke
フロップニック Flopnik
あっちこっちコースター
タージマハル Taj Mahal
ペンギンエンジン Penguin Engine
ラーテル Ratel
レボルブ Revolve
クアトロトリックテイキング Quatro Trick-Taking
クアシャス Quashars
10年後いつものカフェで See you in 10 Years
旅のあと Remember Our Trip
災禍万雷
ウッドランダーズ Wood Landers
手に入れた書籍
芽吹くボドゲ
ボードゲームレビューブック2004年春号
郷土ゲームスタンプラリーで頂いたお土産
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