トランプ&タロット会 2024.02.25

NameTag20240225.JPG第4回トランプ&タロット会に参加しました。場所は東京・浅草近くのすみだリバーサードホールです。みんなへの名札が凝っていて、好きなトランプのカードを選んで名前を書きます。自分はドッペルコプフで最強のハートの10を選びました。

今回は、なんと言っても念願の「カナスタ」を遊べたのが大きな収穫です。




カナスタ Canasta
(プレイ時間 各90−95分)
Canasta20240225-1.JPG「カナスタ」は昔の映画や小説に時々出てくるゲームで、南米ウルグアイで生まれ1950年代前半には北米で流行したそうです。その頃を舞台とした映画や小説にときどき登場するので気になっていたゲームです。「トランプゲーム大百科」のカナスタの項目には以下のように書かれています。

カナスタには次のような伝説がある。「モンテヴィデオのレディたちはポーカーにかわる娯楽としてカナスタを考案した。ポーカーは時間がかかりすぎると彼女たちは思ったのだ」というものである。(トランプゲーム大百科 デヴィッド・パーレット著 松田道弘訳より)

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カナスタのルール
ジョーカー2枚入りの54枚デッキを2デッキ、合計108枚を使ったラミーゲームで主に4人で向かい合わせがパートナーのチーム戦で遊びます。同じチームのメルドは同じものとして扱います。ラミー系としては珍しくメルド可能なのは同位札だけで、連番(シークエンス)は考慮しません。目的は相手チームよりも早く5000点を獲得することです。

カードの種類と点数
4枚のジョーカーと8枚の2はすべてワイルドカードで、それ以外をナチュラルカードと言います。また4枚の赤3と黒3は特別なカードです。スート(赤黒)がルールに関係するのは3のカードだけです。カードの点数は以下の通りでメルドならプラス、手札に残ればマイナスです。赤3は手札に来たら直ちに公開してボーナスになり、決して手札にはなりません。そして代わりのカードを引きます。

カード点数
ジョーカー50
20
20
KQJT9810
7654黒3
赤3(メルドしない)100(4枚すべてあれば各200)


メルド、最初のメルド
メルドは3枚以上ですが、最低2枚はナチュラルカードを含まなければならず、またワイルドは3枚までしか使えません。黒3のメルドはワイルドは含められず、上がるときにしか出せません。各チームの最初のメルド公開(複数可)には最低限必要な点数があり、得点が上がるにつれてこの点数も上がっていきます。
現在の点数最初のメルド公開に必要な点数
0点未満なし
0点以上50点
1500点以上90点
3000点以上120点


カナスタとボーナス得点
7枚以上のメルドをカナスタと呼び、ナチュラルカードだけのナチュラル・カナスタとワイルドを含むミックスド・カナスタがありボーナスがつきます。上がるためには最低1つのカナスタが必要です。上がったチームにはボーナスがあります。また一度もメルドや付札をせずに一気に上がるとコンシールドといって、さらに追加でボーナスがつきます。上がるときはパートナーに上がって良いかを聞くことができますが、そのときはパートナーの返事に必ず従わなければなりません。
ミックスド・カナスタ300点
ナチュラル・カナスタ500点
ゴーイングアウト(上がり)100点
コンシールド・ゴーイングアウト(一気に上がり)追加で100点


プレイ
各プレイヤー手札11枚でスタート。山札の隣りに最初の捨札を表向きに置きます。この捨札が3やワイルド(2またはジョーカー)なら、そうでないカードが出るまで捨札を増やしていきます。そしてスタートプレイヤーから時計回りに手番を行います。

手番では山札から1枚(2枚というバリアントルールもある)を取るか、捨札をすべて取ります。そのあと好きなだけメルドや付札をして、最後に1枚捨てます。こうして誰かが手札をすべてなくして上がれば(ゴーイングアウト)そのディールは終了です。上がるときに捨札はしてもしなくても構いません。

フローズン、アンフローズン、ストップ
捨札を取る条件がこのゲームの難しさのひとつです。最初のメルドを作ってないとき、または捨札にワイルドが含まれているとき捨札はフローズン(凍結されている)です。既に最初のメルドを達成し、かつ捨札にワイルドがなければ捨札はアンフローズン(凍結されていない)です。なのでフローズンかどうかはチームによって異なります。またワイルドを捨てるときには、フローズン状態だとわかるように横向きに捨てます。

アンフローズンのときは捨札の一番上のカードを使ってメルドや付札ができれば取ることができます。フローズンのときは条件が厳しく、捨札の一番上と手札のナチュラルカード2枚以上でメルドができるときに限り取ることができます。

なお、ワイルドや黒3が捨札の一番上のときは捨札は取れません。黒3は一時的に捨札が取れなくなるので、ストップと呼ばれます。

いずれにせよ、捨札の一番上を取って使ったあとに、残りの捨札をすべて取らなければなりません。しかし、これにより大量得点が可能になるので、通常はこの捨札を取る権利を争うゲームになるのです。つまり、カナスタでは上がるよりもゲーム中に高得点を重ねること、そのために大量の捨札を取ることに重点が置かれています。
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Canasta20240225-2.JPG自分自身は90年代にネット上で少しだけ遊んで面白いと思っていましたが、ようやく実際に遊ぶことができてとても満足です。やはり、捨札の山を巡る攻防が良いですね。この日は2回プレイ。1戦目は第3ディールで95点しか取れなかったことが響いて敗北。「ハーツ」の前に遊んだ2戦目では3ディール終了までは3370対3345と僅差だったのですが、そこから引き離され第5ディールではマイナス5点となって敗北。と、0勝2敗でしたが満足です。

だいたい正しく遊べたと思いますが、最初の捨札を忘れていた気がします。あとやはフローズン(凍結)のルールが難しいです。今回は最初のメルドをつくっていないと付札ができない(いわゆる人権)というルールでしたが、どうもそういうルールはないようです。味方にしか付札できないので不要なルールなのだと思います。

なお今回は手番最初の補充は2枚というバリアントルールを採用しました。本来は2人用でのルールらしいです。確かにスピードは速いのかもしれませんが、次回はオリジナルの1枚ドローを試してみたいです。

結果
1戦目(5ディール):もる沢&田野C 5270、おーほり&自分 4485
2戦目(5ディール):わく&ゴウ 5810、mari&自分 3930



タントニー Tantony
(プレイ時間 4ディール35分)
Tantony20240225.JPG次に、自分が好きなゲームの一つ「タントニー」です。4人のパートナーシップでノートランプマストフォローのトリックテイクです。リードスートの一番低いカードがトリックの点数になる、トリックを取る人を選べる(1人3トリックまで)、獲得した3トリックと最後の1枚が次のディールの手札になる、というあたりが特徴的なルールで、シンプルながらも色々考えます。

後半の方がボイドが多く点数が高くなりがちなので、序盤のトリックは相手チームに押し付けることが多いです。そこで序盤で勝てない時にもそれなりに良いカードを出して、押し付けられても良いようにしておく、といったことも大切になってきます。

結果:もぎ&自分 217、もる沢&おーほり 166



スカート Skat
(プレイ時間 9ディール65分)
Skat20240225.JPGアンチョビさんと前回に続いて再びスカートです。なかなか普段遊ぶ機会がないので、この機会になるべくルールをちゃんと把握したいと思います。熟練者のおーほりさんに細かいルールを教えてもらいながら遊びました。第4ディールでグランドウィズ4シュナイダーという良い手が来て144点を獲得。やはりグランドの24点は高過ぎなのでは? 16点か20点くらいが妥当かなあ。

結果:自分 225、おーほり 23、アンチョビ −79



ここで本日2度目の「カナスタ」を遊びました。結果は前述。



ハーツ Hearts
(プレイ時間 80分)
Hearts20240224.JPGなかよし村ではもっぱら「ブラックレディ」ですが、自分は「ハーツ」の方が好みで、ようやく今回遊ぶことができました。「ハーツ」を遊ぶのは本当に久し振りです。PagatではBlack Ladyという項目はなく、HeartsかBlack Mariaなので、このブラックレディという名前がどこから来たのか不思議に思っていたのですが、英語版ウィキペディアだとHeartsという大きな項目の一つにBlack Ladyがあります。色々なバリエーションがありますが、「ハーツ」と「ブラックレディ」の主な違いは以下の通りです。

プレイ人数
ハーツ:4人が基本(3−6人くらいで遊べる)
ブラックレディ:5人が基本(4−5人で遊べる)

カード交換
ハーツ:3枚交換。ディールごとに左隣り、右隣り、対面、交換なしを繰り返す(4人の場合)。
ブラックレディ:2枚交換し、そのあと1枚交換する。必ず右隣り。

ウィドウ
ハーツ:なし(人数によってカードを抜いて割り切れるようにする)
ブラックレディ:2枚。これはラストトリックを取ったプレイヤーのものになる。

第1トリック:
ハーツ:クラブ2でリード。セーフトリック(失点カードはプレイできない)
ブラックデレィ:規定なし

ハートブレーク
ハーツ:ハートがプレイされるまではハートでリードできない
ブラックレディ:規定なし

シュートザムーン
ハーツ:有り、各プレイヤーが26点を失点する
ブラックレディ:なし

一番大きな違いは最後のシュートザムーンです。これがない「ブラックレディ」とこれがある「ハーツ」では全然ゲームの緊張感が違います。個人によって好みが分かれるところだと思いますが、個人的には「ハーツ」のほうが格段に面白く感じられます。

上記のルール以外にも、シュートザムーン達成の時に全員に26点与える代わりに自分が26点下がっても良い、ハートのAは1点でなく5点とする、ちょうど100点になると0点に戻る、と言ったルールを以前採用していましたが、今回はこれらは使いませんでした。

今回使用したのはクニツィアトランプです。クラブAがクニツィアなので、ほぼ必ず第1トリックに現れて消えていくという存在です。カード交換なしの第4ディールで、なんとシュートザムーンを達成。全然狙っていなかったのですが、途中からどんどん高数値のハートが消えていき、手札にはボイドもシングルトンもなかったのに流れで成功しました。そして第9ディールでも再びシュートザムーンを達成してゲーム終了。他のプレイヤーのシュートザムーンを止める楽しさもあって楽しいです。

結果:自分 49、ゴウ 80、わく 95、mari 114



カード ストック マーケット Card Stock Market
(説明 15分 プレイ時間 30分途中終了)
CardStockMarket20240225.JPG最後は適当に引き当てたルールからやぎのさんの解読でシド・サクソンの「カードストックマーケット」というトランプを使った株ゲームです。のちに製品版として「ブラックマンデー」が出ているようです。各スートによって上げ下げできる幅が決まっており、手札のカードを使って株価を操作したり、手札を株と見立てて購入したりします。カードをどちらにも使えるというのは面白いですね。色々とルール解釈が不十分で序盤はよくわからないまま進んでいきましたが、だんだんゲームの構造がわかってきたところで時間切れで終了。

プレイヤー:ズミ、やぎの、ゴウ、月斎、自分の5人
結果:途中終了



割と長時間のゲームを中心に遊んでいたので6ゲームだけでしたがとても楽しめました。第5回を楽しみにしています。また、カナスタを遊びたい。あと気になるのはパスカットランかな。

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