横浜クニツィア会 2024.02.24

DragonGames20240224.JPG第30回横浜クニツィア会です。場所は先月に引き続き神奈川区民館の料理室。参加者は9名です。今年は辰年なのでタイトルにドラゴンが付くゲームをたくさん持ってきました。本来は、先月1月の年初めにこれをやろうと思っていたのですが忘れていたのです。これらドラゴンゲームの中から自分は新旧の「ドラゴンマスター」を遊びましたが、他にも「ドラゴンパレード」「ドラゴンランド」「ドラゴンの宝石」などが遊ばれていました。今月の初プレイは「タビュララサ(シュピールボックス版)」「木曜日の果物屋」です。




ドラゴンマスター Dragon Master (ペーパーイヤギ版&ペガサス版)
(説明 5分 プレイ時間 各5−10分)
DragonMaster20240224-1.JPGまずはぴーかんさんと「ドラゴンマスター」を遊びました。初版に当たる韓国のペーパーイヤギ版をまず2回遊び、そのあと最新のペガサス版を1回遊びました。このゲームの系譜はややこしく、最初のペーパーイヤギ版が2003年、その後「ロボットマスター」と名前を変えてカクテルゲームズから2008年、09年に出版され、再び「ドラゴンマスター」の名前に戻ってヴィクトリーポイントゲームズから2015年に、そしてペガサズから2018年に出版されました。縦列と横列で一番弱い列を争う、という基本的なルールは同じですが、カード構成や勝敗の決定方法などは異なります。

DragonMaster20240224-2.JPGペーパーイヤギ版では1−5が6枚ずつの30枚で5x5のグリッドを作ります。点数制ではなく5枚での役を競います。5オブアカインド、4オブアカインド、3オブアカインド、2ペア、1ペアの順で、同じ役の時だけ数字が関係してきます。先攻と後攻を変えて1回ずつ遊び、どちらも先攻が勝利して1対1でした。

ペガサス版では0-4が4枚ずつの20枚で4x4のグリッドを作ります。点数制で3オブアカインドは100点、1ペアは数値の10倍です。これは「ロボットマスター」と同じですが、枚数が少ないので「ロボットマスター」よりもさらに鋭くなっています。得点用のドラゴンが付属していて先に2勝したら勝利です。自分が連続して勝利し2対0で勝ちました。

久し振りに遊びましたが、短時間2人ゲームとしてなかなか楽しいです。他のテーブルでものちに遊ばれていました。

結果
1戦目(ペーパーイヤギ版):自分* 勝利、ぴーかん 敗北
2戦目(ペーパーイヤギ版):ぴーかん* 勝利、自分 敗北
3戦目(ペガサス版):自分 2、ぴーかん 0
(第1ディール:自分 10−32−32−100、ぴーかん 5−6−21−32)
(第2ディール:自分 13−15−23−32、ぴーかん 3−40−100−101)



タビュラ ラサ Tabula Rasa (シュピールボックス版)
(説明 5分 プレイ時間 各15−20分)
TabulaRasaSpielBox04:95.JPG「タビュララサ」はシュピールボックス1995年第4号の付録です。のちの1998年にシュピールシュパスから同名で製品版が出版され、その後は2006年にプレイルームから「シャルルマーニュの騎士」、2017年に間がゲームズから「ハングリー」そして2018年にNKから「旅行者の侵略」と言うように何度もリメイクされています。

TabulaRasaBoxes20240224.JPG今回使うシュピールボックス版のボードには5−12の8種の数字と赤黒青緑の4色のカード置き場があります。説明書に「ラミーキューブのタイルを使うのが良い」と書かれており、その通りにしました。使用するのは5−12のタイル4色が各2枚ずつで合計64枚です。そのうち4枚は使わずに伏せておきます。

TabulaRasa20240224-1.JPG2−4人用で、4人の時は向かい合わせがペアを組むパートナーシップです。各プレイヤー8枚の手札を持ち、1枚を数字か色に対応したどちらかのカード置き場にプレイして、1枚補充します。山札も手札も全て無くなったらゲーム終了で、各置き場でより多くのカードを出しているプレイヤーが得点します。5−12はその数値が得点、各色は10点です。同数の場合はどちらも得点になりません。また数字の低い方から2つを獲得したプレイヤーはボーナスで10点を得ます。なので、5、6、7くらいの低い数字も大事になるわけです。

TabulaRasa20240224-3.JPG製品版との大きな違いは、数字が12まであること。そして同数や2位には恩恵がないことです。まず、カード構成は8ランク4スートですが、製品版は5ランク5スートになっており、ちょうど数ヶ月前に遊んだ「トップ(6x4)」と「スパイ(6x6)」の関係みたいです。また、2位以下は0点なのですが、製品版では1枚でも置いていれば1点になり、同数の時はどちらも1点を得ます。特に3人の時にはトップの2人が同数だと0点になるか点を得られるかは大きな違いです。

今回は2人ゲームを2回、3人ゲーム、4人ゲームを各1回ずつ遊びました。3人戦はことごとく同数になってしまったり僅差で上回れたりして、大きく引き離されて最下位。4人のペア戦はやはり面白いです。確かこのあとぴーかんさんが製品版を遊んでいたと思いますが、彼によればシュピールボックス版の方が良かったそうです。

結果
1戦目:ぴーかん 48、自分* 37
2戦目:自分 66、ぴーかん* 45
3戦目:ぴーかん 41、たかた 39、自分 7
4戦目:ぴーかん&自分 65、さぼ&たかた 35



ジュピター Jupiter (フランヨス版)
(プレイ時間 各5分)
Jupiter20240224.JPGぴーかんさんのリクエスト。前回遊んだのは2022年11月のクニツィア会で、シュピールボックスシリーズのひとつとして遊びました。今回はフランヨス出版の製品版です。どうも巨大なダイスは木星の月を表し、プレイヤーのコマは探査機ということらしいです。

1戦目は基本ゲーム、2戦目はバリアントの「ダークムーン」で遊びました。ダークムーンというのは3と4の目のことで、これらはマイナスとして扱うというだけのバリアントですが展開によってはかなり厳しいことになります。案の定、今回は3と4がかなり出たのでみんなそれを避けるのが大変。でもこのバリアントはなかなか面白かったです。どちらもさぼさんの勝利。

結果
1戦目(基本ゲーム):さぼ 53、ぴーかん 48、たかた 43、自分 42
2戦目(ダークムーン):さぼ 12、たかた 8、ぴーかん 5、自分 5



アフリカ Africa
(説明 15分 プレイ時間 45分)
Africa20240224-1.JPGさぼさんのリクエスト。交易品の強制交換や空きマスに関するルールが少しややこしいのが難点ですが、基本的には伏せられたタイルをめくりながらアフリカ大陸を探検していくというファミリーゲームです。動物や遊牧民の移動で思わぬ高得点を得られることがあるので、常に得点のチャンスを伺うことが大切です。カサブランカから出発した自分はほとんど北西アフリカしか巡りませんでしたが、宝石で結構稼いで久し振りにこのゲームで勝利しました。

結果:自分(カサブランカ) 62、さぼ(ラゴス) 60、ぴーかん(ケープタウン) 55、たかた(ナイロビ) 49



空手トマト Karate Tomate
(プレイ時間 各20分)
KarateTomate20240224.JPG8人になったので、みんなで「空手トマト」を遊びました。久し振りでルールを読み直しながらの説明です。わかりやすいように、トマトカードは1−8だけを使いましたが、これだと最初に最強か最弱かがわかってしまうのでランダムに1−10から使ったほうが良かったと思います。

それはさておき、やはり「空手トマト」はダウンタイムも少なく、シンプルな駆け引きが楽しめてとても楽しいです。1戦目は半数の4人が包丁2で脱落し、たっくんの勝利。続けての2戦目はみんな包丁を確保しに行き、みずきさんとたかたさんが13点で同点。最初のタイブレークは包丁の数ということでみずきさんの勝利です。7人まで遊べるクニツィアのゲームは他にもいくつかありますが、8人以上で遊べるのは(そして単なるパーティーゲームではないのは)貴重です。8人だったら「海賊/コルセア/略奪」のペア戦も良いかもね。

結果(括弧内は包丁の数)
1戦目:たっくん 12(4)、自分 8(3)、ぴーかん 6(3)、うさぎ 4(4)、たかた 9(2脱落)、みずき 8(2脱落)、おいかわ 6(2脱落)、さぼ 5(2脱落)
2戦目:みずき 13(4)、たかた 13(3)、おいかわ 10(3)、たっくん 9(3)、さぼ 7(3)、自分 6(4)、ぴーかん 5(2)、うさぎ 12(1脱落)



島の完熟バナナ Reif für die Insel無法者 Die Ganoven
(説明 5分 プレイ時間 50分)
ReifFurDieInsel20240224.JPG今一番ホットな競りゲーム「島の完熟バナナ」です。「アメンラー」の押し出し競りの部分を抽出したゲームで「アメンラー」が6回の押し出し競りを行うのに対して、このゲームではなんと最大15回も行います(たいていは12回くらいですが)。どうりで頭がヒリヒリしてくるわけです。途中で10や7のカードを使ったところをたかたさんに突かれて悔しい思いをしましたが、15と20のペアを獲得してなんとか逃げ切りました。個人的なSdJはもうこのゲームで良いのではと思います。

結果:自分 80、たかた 78、うさぎ 74、たっくん 60



急げハリネズミ Pędzące Jeże
(プレイ時間 4ディール25分)
PedzaceJeze20240224.JPG「急げハリネズミ」は「はちみつくまさん/バケツ消防士」のリメイクですが、基本ルールでは点数体系が簡略化されており、これまでの点数体系は上級ルールという扱いになっています。前回遊んだ時は上級ルールだったので、今回は基本ルールで遊んでみました。

基本ルールでは決算の時はカードはすべて1枚を1として数えます。そしてゴールさせた時のボーナスは3点です。つまり最後は3点のマスにいるハリネズミのカードを使って3点を得るので、その部分はプラスマイナスゼロになりやすいです。そして1と2のカードはどちらも1枚なので必然的に2のカードを先に使いがちです。上級ルールでは1のペアを5点扱いにすることで2を先に使わせるという構造になっていましたが、異なるやり方で1と2のカードの価値をつくっているのは興味深いところです。

1ディール目は自分以外はほとんど横並び。ずいぶん優しくなっているのかもしれないと思っていたら、2ディール目で2人がマイナス点になり激しい展開になりました。最終的にはうさぎさんがかなりの大差で勝利。こちらの得点体系も良いですね。

結果(基本ルール):うさぎ 40、自分 28、たかた 22、たっくん 20



木曜日の果物屋 Qui-Quitanda
(プレイ時間 各5分)
Qui-Quitanda20240224.JPGブラジルのペーパーゲームズから去年出版されたミニゲーム3部作で、唯一未プレイだった「木曜日の果物屋」を遊びました。協力ゲームで、できるだけ高得点になるように横か斜めに同じ果物を並べるのが目的です。縦長のカードには3つの果物が描かれており、まず1枚は山札から、その後は各プレイヤーで相談しながら手札からカードを出して3枚並べます。これで3x3のグリッドができます。この時点で点数になっていればそれを脇に避けても良いし、無得点だったりより高い点数を目指す時には、さらに上に重ねていきます。手札は1枚で使ったら補充します。点数は果物の種類によって1−4点となっており、高得点のフルーツバスケットやバナナをできるだけ多く獲得するようにします。

不思議なのが、このゲームには特に勝敗がなく、点数があるだけです。あとでマニュアルを見ても、前回よりも高い点数を目指しましょう、という記述しかありません。

3人で2回遊んで2回目は18点。でもこのくらいが点数の上限という気もします。

結果(うさぎ、たかた、自分)
1戦目:12
2戦目:18



ハバランディ Havalandi
(プレイ時間 45分)
Havalandi20240224.JPGたかたさんのリクエストで「ハバランディ」を遊びました。今回はA面です。最初の数回はあまり面白味を感じなかったものの、最近はこのくらいのコントロールが心地よくなってきました。やはりゲームは何度か遊ばないとわからないものですね。広く領地を取ることもかなり大切で、気球の打ち上げと両方を並行して進めていき僅差で勝利。

結果(A面):自分 88、おいかわ 86、たかた 82



交易王 The Sea Merchants(トレフル版)
(説明 10分 プレイ時間 各25分)
SeaMerchants20240224.JPG昨年のエッセンで購入したトレフル版の「交易王」です。コインがプラスチック製になって格好は良いのですが、表裏がないので各自の得点が公開情報になってしまいました。また、カードの色が真横から見えてしまいます。たかたさんが「これはダメだな」と言っていましたが、たしかにそのあたりの細かいプレイアビリティーは考えて欲しいものです。ゲームが始まってしまってからはそこまで気になりませんでしたが。

1戦目は堅実に契約書、さらに契約書、とダブル契約書作戦で大差で勝利。商館を誰も持たなかったことも幸いでした。2戦目は作戦を変えて商館を獲得します。そして他の2人が契約書を買うのを横目にどんどん山札を減らしていきます。しかし、商館1枚だけでは対抗できず、2枚目の商館を早めに買うべきだったかもしれません。たかたさんの勝利。

結果
1戦目:自分 150(船契契)、たかた* 119(船)、おいかわ 101(船)
2戦目:たかた 62(船契)、おいかわ* 57(契)、自分 51(船商)



スワット! Swat! (缶箱版)
(プレイ時間 3ディール15分)
Swat20240224.JPG最後は少し余った時間で「イッツマイン」のリメイクの「スワット」です。人数にもよりますが、3人のときは大体デッキの半分を使う、というかなり大雑把なルールです。そしてスワットオアノットというカードがあり、最も多く獲得すれば7点ですが最も少ないとマイナス7点です。「イッツマイン」の同様のカードトーストオアモーストだと単独最多のみ10点で他は0点なのですが、今回は最大14点も差が開くので、スワットオアノットのカードはかなり重要です。また、勝ち数制でなく、得点制なのも大きな違いで、3ディールの合計を競います。

しかし、「イッツマイン」と同様に、やはりぴーかんさんが圧倒的に強い!

結果:ぴーかん 81、おいかわ 33、自分 27



Results20240224.JPGこの他には「インディゴ(SNE版)」「デュオレグナ」「ドラゴンの心臓(宝石)」「キャットアストロフィー」「ドラゴンパレード」「ドラゴンランド」「タビュララサ(シュピールシュパス版)」が遊ばれていました。終盤に来てくれたミスミンさんとは遊べませんでしたが、また今度。次回は3月30日の予定です。
https://twipla.jp/events/598183

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