高円寺盤遊会 2011.06.26

東京高円寺の盤遊会も今回で50回目だそうです。今回は結構長時間ゲームが立っており、自分は普段通りに短時間ゲームを中心に楽しみました。



ニューロン Neuron
(プレイ時間 45分)
Neuron20110626.JPG去年以来2度目のプレイとなるパズルチックなゲーム。2人がおそらく適正だと思っていたので機会をうかがっていましたが、漸くその機会が訪れました。やはり2人だと多少の妨害や読み合いなどもあり、3人以上のときよりもずっと面白いと思います。今回は正方形タイルを使ったずらし置きが可能な上級ルールです。

2人なので先手後手で2回遊んでの合計得点を競います。1回戦目は67対65で自分が2点リードしていましたが、2回戦目で得点の場を広げすぎたのが失敗して84対79とすぎやまさんの勝ち。総合では3点差でした。おつきあいいただいたすぎやまさん、どうもありがとうございました。またおりをみて遊びましょう。

結果:すぎやま 149、 自分 146



竜巻警報 Tornado Alert!
(説明 25分 プレイ時間 各25-45分)
Tornado%20Aleart20110625.JPG竜巻は日本ではあまりなじみがないですが、北米では中西部の大平原によく見られます。運転していると遠くに竜巻の渦がいくつか見えることもあります。自分はほんの一時期を除いて東海岸に住んでいたこともあり、竜巻とは縁のない生活をしていましたが、一度だけ目の前で竜巻を見たことがあります。メリーランド州に住んでいたときで、もちろん竜巻など滅多におこらない地域。自分の大学のオフィスには窓が1つしかなく、みな窓際を嫌っていたので自分が窓側になったのですが、ふと顔を上げて窓を見ると500メートルくらいはなれたところに巨大な黒い渦ができています。「竜巻だ!」と中西部出身のベンは真っ先に地下室に逃げましたが、他のみんなは呆然と暫く見ていました。竜巻は大学の構内を横切っていったようで車の中にいた生徒が2人車ごと巻き上げられて死んだそうです。当サイトのレポートにも良く出てくるアンチュマンは自分の家の裏庭を横切っていったと言っていました。あとで「竜巻が来たのに逃げないなんて馬鹿だ」とベンに言われましたが、あの巨大な黒い渦は今でも目に焼き付いています。

「竜巻警報」はそんな竜巻をテーマにしたゲームです。前日の横浜ボードゲームサークルでRaelさんに話を聞いて興味を持ちました。「場に積み重ねられたカードをリアルタイムで叩いて取って得点にするんだけど、手番プレイヤーは手札を場に1枚出して山札から1枚補充することを続けている間は得点の機会はないんだよね。次のプレイヤーが場に出してその役割を引き継ぐと漸く手番が移るんだよ。」「それでゲームになるの?」「なるんだよ!これでゲームにちゃんとなっているって言うのが不思議なんだよね」とのこと。

1ゲーム目はそのルールで遊んだのですが、自分にはやはりどうしてもゲームになっているとは思えず(手番を奪う意味が皆無なので)、ルールの英文を見せてもらったところ、手番がずっと続くなんて言う記述はどこにもありません。どうも和訳が勝手に注釈を入れたのが問題だったようです。本来のルールは基本ルールが「手番には1枚プレイして1枚補充し次のプレイヤーの手番になる」バリアントの上級ルールが「手番がなく誰でもカードをプレイできる」ということでした。

と前置きが長くなりましたが、0-6点のカードをできるだけ効率よく取っていくというゲーム。最終得点はそのまま得点をカード枚数で割った1枚あたりの平均点なので、6を1枚なら6点なのですが、6と0の2枚を取ると3点となります。このスコアリングの為に小数点第2桁まで書かれた割り算の表がついてきます。自分が手番外であれば場のカードを叩いて取ることができるのですが、現在一番上のカードの数値だけ上から取るのです。例えば1、5、0、4、2、3と言う順で出て叩けば上から3枚の4、2、3が取れます。

タイトル通り、竜巻カードというお邪魔カードがかなり入っています。それぞれには得点カードに対応した絵が描かれており、竜巻カードが出されると、得点パイルの一番上が同じ絵のプレイヤーはそのカードを裏返して0点扱いとします。また同じカードが2枚プレイされると落雷が起こったことなり、得点パイルの一番上が同じ絵のプレイヤーは自分のスコアリングで一番低いものを裏返して0点扱いにします。他に裏返したカードを表にしてくれる天才カードや平均点にプラスマイナス1点を与えるカードなどいろいろな特殊カードがあります。

1ゲーム目のルールが間違いだったこともあり45分もかかってしまいました。もう一度正式なルールで遊ぼうということで2ゲーム目は基本ルールとバリアントルールの両方を試しました。やはり基本ルールが一番ゲームとしてはまともだとおもいます。ただ、リアルタイムでカードを取るという以外は至って普通のゲームです。上からN枚取れるというのはちょっと記憶しておけば損得分岐点を考えるのが易しすぎで、結局誰にとっても叩きどころというのがほとんど同じなのは残念です。あと特殊カードがいっぱいあったりしてけっこう大味になるにもかかわらず、スコアリングが小数点第2位という緻密さなのはかなりちぐはぐな印象を受けました。

結果
1戦目:Rael 2.93、なるお 2.65、kein 2.75、自分 0.42、玉田 -0.78、河原 -1
2戦目:kein 3.5、Real 2.8、自分 1.33、なるお 0.27、玉田 -1、河原 -1



ポケットの中のゾンビ Zombie in my Pocket
(説明 10分 プレイ時間30分)
ZombiesInMyPocket.JPG協力ゲームなのだが、各自のスコアが別々に付くというゲーム。ケンブリッジゲームファクトリーの出版で「ローマの栄光」と同様のパッケージに入っています。全員はパーティーとしてダンジョンの中の1つのコマで表されます。手番にはダンジョンを進んで探検し、アイテムを見つけたり、敵に遭遇したり、一休みして回復したりといろいろなオプションがあります。敵と戦うときには全員が戦うか逃げるかを同時公開するのですが、一人でも逃げたら他は全員死んで脱落という囚人のジレンマ的な場面が何度もあり、自分は当然のように逃げていましたが、これでは協力ゲームにはならないですね。もともと協力ゲームなのに各自を競わせるというのは根本的に無理があるように思えます。ゲームが始まってすぐにkeinさんとなるおさんの2人が脱落、次に玉田さん、さらにはRaelさんと脱落。最後には腹黒い自分と河原さんが生き残りましたが、お互いに相手が戦うことを選ぶという信頼がなく、またゲームのシステム上もそのメリットが薄いので全体勝利にはなりませんでした。雰囲気を楽しむ為のゲームというのはわかりますが、あまりにもデザインが粗すぎて評価には困るゲームです。

結果:敗北(Rael、なるお、kein、自分、玉田、河原)



花火 Hanabi
(プレイ時間 35分)
Hanabi20110625.JPGここで、もうひとつ協力ゲームをやってみようということで、カクテルゲームズ版の「花火」です。結構順調に1から出されていきましたが、やはり最後は時間切れになってしまいますね。それでも21点は悪くない結果です。捨てさせない為の「5です」というヒントをいっても色がわからない為に終盤でもう一度ヒントを与えなければならないことが多いです。よって他のカードと組み合わせて色を明示しておくか、あるいは、そのプレイヤーに常に出すカードがあるようにして「5です」というヒントを言わないで済ませるかした方が作戦としては良いのかなあと思いました。とにかく終盤には出せるカードがあるのに時間切れになるということに対する対処法を考えていきたいです。

結果:21点



ドメモ Domemo(幻冬舎版)
(プレイ時間 各7分)
Domemo20110625.JPG「花火」と同様に自分以外の手札が見えるというゲームといえば「ドメモ」です。こちらの方が手軽ですが、結構戦略もあり、良いゲームです。5人の場合は手札4枚、そして場札が表4枚と裏4枚が幻冬舎のルールらしいです(普段は5人なら手札5枚、場札が伏せ札3枚)。2回遊びましたが1回目は通常のルール、2回目は一発当てのあるバリアントで遊びました。まるむしさんが強く、見事に2連勝。

結果:まるむし 2勝



ラー Ra(ウーバープレイ版)
(プレイ時間 75分)
Ra20110625.JPG主催の月斎さん持ち込みのウーバープレイ版「ラー」借りて遊びました。ウーバープレイ版はボードもタイルも大きく、太陽チップが薄いです。テンポが削がれるのが嫌なので、タイルは袋から出してよく混ぜて積み上げました。河原さん以外は全員初プレイでやってみたかったとのこと。ファラオを集めたまるむしさんがリードしているように思えましたが、自分はファラオはあきらめて、早めにモニュメント5種を獲得。ただ8種は揃わずに7種どまりでした。2ラウンド目に競りに使う太陽チップの数値が低くなるのはよくある気がするのですが、3ラウンド目も2ラウンド目とほとんど同じ組み合わせであり、また右隣のkeinさんがラータイルを引いてしまうことが多く自分ではラー宣言ができない状態が続いてかなりつらかったです。ナイルもなく、文明もあるかないかと言った感じでどうして勝てたのか不思議です。

結果:自分 38、まるむし 31、玉田 26、河原 25、kein 19



ブラックビエナ Black Vienna
(説明 10分 プレイ時間 80分)
BlackVienna20110625.JPG古典的な推理ゲームの一つ。味のあるカードとコマのコンポーネントですが、ゲーム内容はなかなかシビアです。アルファベットが書かれたカードが27枚(A-Zとウムラウト付きのO)あり、このうち3枚を隠して残りを等分に配ります(今回は6人だったので4枚ずつ)。目的は隠された3枚の犯人をすべて当てること。

他のプレイヤーに質問をしながら推理を進めていくのですが、質問は自由に選ぶことはできません。質問用の捜査カードのデッキがあり、捜査カードにはそれぞれ3文字のアルファベットが書かれています。これは3つの表向きの山になっておりどれでも好きな1枚を使えます。手番には捜査カード1枚を選んで誰かの前に置き、置かれたプレイヤーは自分の手札と一致する文字数(0-3)だけトークンを置くのです。0というのは結構強力なヒントとなりますが、1や2だと直接のヒントにはならず消去法の材料となるだけです。質問をされたプレイヤーが次の手番プレイヤーとなり、ゲームは続くのです。全員が少なくとも1回質問を受けたら以後は追加捜査といって自分以外の場にあるトークンが置かれていない捜査カード1枚を追加で使うことができます。つまり合計で2枚使えるのです。

こうして捜査を進めていき、3枚の犯人が分かったらそれを極秘に紙に書いてカードを見ます。当たればゲーム終了、はずれれば脱落です。脱落しても捜査の質問には答えなければなりません。

アトグさんの持ち込みで漸く念願の初プレイが叶いました。用紙があまり使いやすくないのでちょっと大変でしたが、まるむしさん、ありたさんがチャレンジして脱落した後、もう時間がないと思ったので50%の賭けに出て勝利。犯人は写真の通りHLKの3枚でした。

全員が得られる情報がほとんど同じなのでそれほど差が出ないように思います。自分が持っている文字の入った捜査カードを使うのも善し悪しで、置かれたトークンが1個だと他の人には3択なのが自分だけ2択になって良いのですが、トークンが0個だと他の人は一気に3つの可能性を消せるところが自分は2つしか消せません。質問の仕方というよりはメモの取り方だけが試されるゲームのような気がします。もう少し各自が得られる情報が不均等で質問の仕方で差が出るようだとより良いと思います。

結果:自分(勝利)、河原、まいきぃ、アトグ、ありた、まるむし



終了後は北口のハンバーグステーキの店でみんなで夕食でした。どうもありがとうございました。

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