高円寺盤遊会 2011.04.23

シュート アウト Shoot Out
(プレイ時間 10分)
ShootOut20110423.jpgkitoさんが長時間ゲームの「ハイフロンティア」を遊ぶべく他のメンバーを待っているというので、その間に持参した短時間の2人ゲーム「シュートアウト」を付き合ってもらいました。簡単なリスクテイキングのダイスゲームなのですが手軽さもあって、ゲームリンク4号の付録の中では一番遊んだ回数が多いと思います。まあ最後は運なのでその辺りは好みが分かれる所だと思います。

結果:自分 15、kito 5



フォレショレ Volle Scholle
(プレイ時間 15分)
水曜日の会でシミーズさんが絶賛していたワレスの短時間カードゲーム。ワレスと言えば、時間の掛かる重いゲーム専門で、彼のカードゲームはウントチュースくらいしか思い浮かばないのですが、このゲームはそのウントチュースをしのぐ面白さでした。

手札のカードを使った競りゲームですが、毎ラウンド競りの対象となるのはリミッターカードです。ゲーム終了時には競り落としたリミッターカードの合計値が自分が得点できる上限となり、超過分は2倍のマイナス点となって差し引かれてしまうのです。手札は4スートとワイルドがあり、同じスートでないと足せないという制限があります。また、2枚以下なら使った枚数を補充しますが、それ以上でも補充は2枚なために3枚以上を競りに使うと手札が永久に減ってしまうことになります。

さて、得点はどうやって取るのでしょうか? なんと競りに参加して負けると、そのときに競りに使ったカードを得点とすることができるのです(捨てても良い)。これがこのゲームの素晴らしくもキレのある部分です。このシステムには驚きました。重いゲームが中心のワレスですが、こういったカードゲームもどんどん作って欲しいですね。個人的にはワレスの最高傑作の候補です。

結果:kito 31、いたる 23、ジロウ 9、自分 4



サフラニート Safranito
(説明 15分 プレイ時間 70分)
Safranito20110423.jpg重量感のあるコインを投げ入れてスパイスを集めるというアクションゲーム。ボードには、カレー、ショウガ、カルダモン、チリ、ニンニク、ミント、クミン、サフランと9種類の皿に盛られたスパイスが鮮やかに描かれており、ボードの周囲は枠があって投げ入れたコインを反射するようになっています。

各自10ー60のコインを合計6枚持ち、このうち3枚を裏向きにして投げ入れるとラウンド終了。皿に入っているコインの価値合計が元も高いプレイヤーがスパイスを買うことができるのです。ブレンドカードに指定された3種のスパイスを集めるとブレンドカードを得ます。最初に3枚のブレンドカードを集めるのが目的です。

資金があまり無いので、スパイスを売ることもできます。売るときの値段はそのときに皿に入っているすべてのコインの合計値です。また、9つのスパイス皿の他に4つの特殊能力の枠もありますが、これらは小さいのでなかなか狙いずらいです。

毎ラウンドスパイスカードは6枚だったので、欲しいスパイスが無いことも多く、ゲームはかなり長引きました。弾くというアクションゲームは多い中で投げ入れるというのはちょっと新鮮ですが、このゲームはお金の概念まであって要素も多くちょっと欲張り過ぎじゃないかと思います。ただ、正しいルールではスパイスは毎ラウンド新たに6枚追加補充されるということなので、プレイ時間はもうすこし短くなるかもしれません。あと、本来は特殊効果の解決の順番なども厳密に決まっているようです。

追記:正しい補充ルール(参考:ボードゲームギークのフォーラム)
スパイスカードは毎ラウンド規定枚数を補充
スパイスブレンドカードは毎ラウンド規定枚数になるように不足分を補充

結果:河原 3、ジロウ 2、アル 2、自分 2



コルセア Korsar(アシンクロン版)
(説明 10分 プレイ時間 20分)
Korsar20110423.jpgここで6人になったので息抜きに軽めのカードゲーム「コルセア」を出してみました。商船を海賊船で攻撃するのですが、どのくらいの強さカードで攻撃するかなどと考えるのが楽しいゲームです。手札上限はありませんが、溜め込んでもプレイできるのは1枚ずつなので、そのあたりのさじ加減もなかなか難しいと思います。今回はユリチョフさんと河原さんが24点の同着トップでした。

結果:ユリチョフ 24、河原 24、アル 17、ナカタ 8、自分 8、ジロウ 7



オレゴン Oregon
(説明 20分 プレイ時間 50分)
Oregon20110423.jpgアルさんの持ち込み。オレゴンを遊ぶのは久し振りです。自分のコマの周りにタイルを置いたり、タイルの周りにコマを置くと得点になるのが基本です。手札が4枚しかないので、かなり置ける所が制限されており、その中で最前手を探すのは頭を使います。追加手番のときは手札を補充せずに行うのが正しいルールなのですが、アルさんの提案で今回は手札を補充してからというハウスルールでした。これだと、ダウンタイムは長くなるし追加手番が強力過ぎてしまうので、あまり良いとは思えませんが、一般的なバリアントなのでしょうか。

結果:アル 67、ユリチョフ 56、自分 50、bluerose 49



ドクロと薔薇 Skull & Roses
(プレイ時間 20分)
Skulls%26Roses2010423.jpg何度か代用品で遊んだことがありますが、実際のコンポーネントで遊ぶのは初めてです。ドクロや薔薇が描かれた4枚の円形のコースターと得点を表す四角いコースター。これは最初ドクロと書かれている面を上にし、1勝すると薔薇と書かれた裏の面にします。その時点でもう1勝すれば勝ちという訳です。このコンポーネントは欲しくなりました。

途中で手札の半分を失ってしまい、かなりきつかったのですが、残り2枚が両方とも薔薇だと悟られないように注意しながら一気に勝負を掛けて2勝目。シンプルで良いブラフゲームです。

結果:自分 2、ジロウ 1、河原 0、PAN-TA 0、ナカタ 失格



フィット Fits + 拡張ボード Official Expansion
(説明と練習 15分 プレイ時間 40分)
Fits20110423.jpgPAN-TAさん持ち込み。フィットはクニツィアのテトリスのようなパズルゲームですが、すべてのコマが異なる形で、テトリスとは違った思考を求められる良いゲームです。このフィットにはいろいろな方が作った拡張ボードがギークにあがっていますが、今回使ったのは唯一クニツィア自身が作ったオフィシャルエクスパンションです。元の1-4面の続きということで、5-8面となっており、存在は知っていたものの遊んだことはありませんでした。ボードを見るとかなり意地悪に作られており、全く歯が立たないのではと思っていたのです。

まずはフィット初プレイのプレイヤーへの説明も兼ねて1面で練習。そのあといよいよ5-8面に挑戦します。きつそうに見えますが、思ったよりも大量に得点が取れることもあって、なんとPAN-TAさんは32点という大量得点。どの面も考えられて作られており、フィットを持っている方には是非プリントアウトして遊んで欲しいと思いました。

結果:PAN-TA 32、ナカタ 28、自分 24、ジロウ 23



フレッシュフィッシュ Frischfisch
(プレイ時間 40分)
FrischFisch20110423.jpgフォルテさんがちょっと興味を持ったようだったので、アルさんも誘って3人プレイ。ゲームとしては3人が一番面白いかもしれません。3人だとビッドは低くなる傾向にあるので、あらかじめ「ビッドは0から多くて3くらいまでです」と言っておいたのですが、アルさんは構わずにどんどんビッドしていきます。仕方なくこちらも高い値段でビッドをせざるを得ず、マイナス点は取れませんでした(得点が少ないプレイヤーが勝利となる)。なお最長道路のリミットは3人だと10です。9だと勘違いしていましたので得点は補正しておきました。

結果:自分 0、フォルテ 3、アル 7



スチーブンソンズ ロケット Stephensons Rocket
(説明 10分 プレイ時間 80分)
StephensonsRocket20110423.jpg最後に主催の月斎さんを混ぜてのスチーブンソンズロケットです。このゲームはクニツィアの中では最もゲーマーズゲームと言って良いと思います。運の要素が無くすべて公開情報の上、株、駅、産物トークンと3つの得点要素があります。産物トークンは各種9個あるので、ゲーム中と終了時の決算ではだいたい1個1000ポンドの収入となるように設定されています(もちろん取られる数によってより良い高率になるのですが)。駅はそれよりも効率がよく決算も多いのですが、駅設置がかなり難しいのが悩みどころ。株は駅より決算の回数は少ないものの、拒否権をめぐる争いでは有利になります。また2対1で吸収される会社の株に交換となるので端株は無駄と思われがちですが、この端株が決算時の1位2位の分け目になることも多いので、馬鹿にはできません。

あまりクニツィアらしくないゲームだとよく言われますが、この自由度の高さは「チグリスユーフラテス」や「モダンアート」に通じる所があります。クニツィアがサクソンのベストゲームに挙げた「アクワイア」に影響を受けたと思われる株の部分も、お金がなく株が買えないなどということが無いのは好感が持てます。この合併ルールはクニツィアの「アクワイア」だと言われている「ラインレンダー」により近い感覚です。また拒否権のビッドの部分は「バベルの塔」っぽい決断を迫られます。

このゲームは自分の中では「好きなのだが勝てないゲーム」だったのですが、今回はあまり産物トークンに固執せずに駅を中心に攻めて勝つことができました。非常に良くできた傑作です。

結果:自分 85、フォルテ 61、月斎 61、アル 43(単位千ポンド)

SHARE