大阪 賽苑ゲーム会 2010.12.09

SaienDoor.jpg岡山・広島を旅行中に大阪の賽苑のnakiさんと連絡を取りあって、帰途の途中に大阪で一緒に遊ぶことになりました。賽苑は非常に凝った美しい写真のボードゲームのホームページを持っており、また近年はゲームクリエイター集団としても注目されています。自分が遊んだことがあるのは、ハウラ、ダズル、クメル、マングローブですが、どれもユニークで注目に値すると思います。この日は広島を早朝出発。列車を3本ほど乗り継ぐこと5時間余り。午後1時過ぎに、賽苑のnakiさんの待つ新大阪近くの東三国駅に到着です。



ガウス Gauss
nakiさんおすすめの洒落たレストランでnakiさん、mooさんと一緒にランチを食べました。mooさんを待つ間に持参したネスターゲームズのガウスをプレイ。ネスターゲームズのコンポーネントは非常に軽くて耐久性もあり、またスタイリッシュなデザインなので賽苑の方には見て欲しかったというのもあります。磁石をモチーフとしたユニークさで、盤面が劇的に変わるので先を読むのが難しいゲームなのですが、少しずつ良い配置やタイミングの妙がみえてきました。そのあとジャマイカという国産の早解きパズルゲームを遊びました(ゲーム内容については後述します)。



SaienTapestry.jpg昼食後、自転車でmooさんの自宅に移動。クリエイターらしい個性のある部屋で、賽苑のゲーム制作に使われた用具や、ウェブサイトで使われた写真集など、みているだけで楽しくなります。非常に研究熱心で、色々なゲームのレビューをプリントアウトして、細かく書き込みがしてあるのには驚きました。すごすぎます。おもしろかったのが億万長者ゲームの話です。このゲームがあまりにもつまらなかったので「それなら自分たちで面白いゲームを作ろう!」ということで賽苑がゲーム作りを始めたそうです。ダメなゲームのおかげでクリエイターが生まれるということもあるのですね。そう考えるとダメなゲームが世に出回るのもあながち悪いことではないのかもしれないのかな、などと考えていました。なお特定のデザイナーがいる訳ではなく、賽苑として全員でゲーム作りをしているとのことです。



ブント ロンド Bunte Runde
BunteRunde20101209.jpgまずは、nakiさんが遊びたがっていたクニツィアのゲームの1つ目「ブントロンド」です。「古代ローマの新しいゲーム」のひとつ「歴史の糸車」をシンプルにしたゲームで、完全情報ながらも手軽に仕上がっており良いゲームだと思います。一応2種類(25枚のタイルバージョンか36個の積み木バージョン)のゲームができるのですが、ゲーム性は同じだと言うとやはり積み木バージョンで遊ぶことになりました。値段との兼ね合いなのかもしれませんが、どうして2セット付いてくるのか不思議です。

結果
1ゲーム目:moo 14、niki 11、自分 11
2ゲーム目:naki 18、moo 13、自分 11



レス パブリカ Res Publica
(プレイ時間 1時間)
ResPublica20101209.jpgnakiさんが遊びたがっていたクニツィアゲームの2つ目。クイーンの初版です。交渉ゲームなのですが、限定的な交渉だけしかできないというのが良いところ。昔のゲームなので序盤少し出遅れると後まで厳しいという面もありますが、そこは交渉ゲームなのでプレイヤー間でバランスを取れば良いのでしょう。自分は出遅れてしまい、mooさんが終始リードを保っていました。

結果:naki 37、moo 34、自分 30



ハーベスト Harvest
(プレイ時間 各5-15分)
Harvest20101209.jpg次に自分が持参した(というよりこの旅行で持ち歩いていたゲームですが)ものからハーベストです。手軽でこんなに良いゲームはなかなか無いと思います。1ゲーム目は何故か3連ができずにあっという間に畑が埋まってしまい全員マイナス。こんなことは初めてです。5分で終わってしまいました。そのとき最後にワイルドカードを引いたmooさんはマイナス80点で可哀想でした。気を取り直して2ゲーム目。今度は普段通りにどんどん収穫が進みます。かなり好評でした。

結果
1ゲーム目:自分 -20、naki -30、moo -80
2ゲーム目:自分 140、naki 130、moo 60



フレッシュフィッシュ FrischFisch
FrischFisch20101209.jpgボードゲームギークやpgdbで自分が評価10をつけているゲームの一つ。それなら是非試してみたいと言う要望なので、出してみました。誰にでもすごく好きなゲームだけど、一般的な評価は今ひとつというゲームがあると思いますが、自分にとってはフレッシュフィッシュやバベルの塔がこれにあてはまります。一般受けはしないと思うのですが、道路建設のルールなどとても面白いと思うのです。今回はnakiさんもmooさんも理解が早く、かなり楽しんでもらえたようでした。

結果:自分 4、naki 9、moo 13



ここで他の賽苑メンバーに合流するべく、そして自分の夜行列車の予約をするべく新大阪に向かいます。新大阪の駅構内でhalさんと合流しお好み焼きを食べました。実は前日と前々日は広島でお好み焼きだったのですが、こうして食べ比べるのも良いものです。モダン焼きと牡蠣が入ったお好み焼きがおいしかったです。昼食のときにちょっと遊ばせてもらったジャマイカを再び4人で遊びました。賽苑のメンバーはジャマイカ好きで3人全員が持っていました。



ジャマイカ Jamaica
Jamaica20101209.jpg写真のように黒のサイコロ2個と白のサイコロ5個をテーブル上で転がします。振る代わりに転がしてランダムな面を出すのです。これはなかなか良いコンポーネントで他のゲームでも応用できるような気がします。黒のサイコロ(10-60と1-6)で2桁の数を作り、白のサイコロ5個(すべて1-6)と四則演算でその2桁の数を作るという、リアルタイムの早解きパズルゲームです。この写真だと62を5、1、3、6、1の5つの数字で作るのです。是非試して下さい(答えは何通りもあることが多いですが、答えの一つをこのページの下に書いておきます)。昔、鉄道の切符を買うと4桁のシリアルナンバーで10をつくるという遊びを良くやりましたが、これの上級版と言って良いでしょう。この手のパズルは色々あり、有名なものでは4を4つ使っていろいろな数を作るというのがあります(ウィキペディア4つの4)。賽苑では、コンピュータープログラムを作ってジャマイカで解の有無を研究したそうです。リアルタイムの早解きパズルではハイパーロボット、コロナ、マニキなどがありますが、ジャマイカは携帯性という面では一番だと思います。



ここで場所を変えて、夜中まで(つまり夜行列車の発車時間まで)開いているバーに向かいました。nakiさんの奥さんmacaronさんも合流しエッセンでのヤポンブースの話などに花が咲きました。いろいろと雑談をしたあと、3つほどゲームを遊びました。



四匹を探せ Findevier
まずはシュテファンシュピールの動物記憶ゲーム「四匹を探せ」です。10枚の動物タイルや小枝を輪切りにした得点チップが可愛く、コンポーネントにこだわりのある賽苑の方には見て頂きたかったというのもあります。お酒に弱い自分は記憶力がほぼ無くなっており、惨敗でした(というのは言い訳ですが)。

結果:naki 17、moo 11、hal 9、macaron 7、自分 1



ビジネス Business
Business20101209.jpg次にnakiさんのリクエストで持ち歩いていたゲームリンク4号の付録から「ビジネス」です。完全情報ながら最長7手番で終わるというキレのあるゲーム。同じところには置けないというジレンマ、タイブレーク先番勝ちのルールで配置ゲームの後番の有利性を解消しバランスを取っているところ、など良くできています。ボードはシュピールボックスの付録のほうが見やすかったのですが、ちゃんとコマが付いているのはよいことです。今回は最終的にx2のコマと0のコマが同じ位置になりました(この場合2つのコマは両方とも効果が無視される)。

結果:自分 19、moo 18、macaron 17、hal 17、naki 15



ポイズン Poison
最後にあまり時間がなかったのですが、お試しということで2ディールだけポイズンを遊びました。みな初めてとのことですが、これも楽しんでもらえたようです。

結果(2ディールのみ):自分 3、naki 10、hal 11、macaron 14、moo 15



SunriseOsaka.jpgこのあと新大阪駅まで送ってもらい、nakiさんからジャマイカを、macaronさんから夜食やお菓子を頂きました。夜遅くまで、本当にどうもありがとうございました。帰りはぐっすりと眠ることができました。


(ジャマイカの答え:5x6+1x(3-1)など。)

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