独立記念日ゲーム会 2009.07.04

7月4日の独立記念日、友人のアンチュマンに誘われて花火が始まるまで野外で食べたり飲んだり。ついでに簡単なゲームをいくつか遊びました。最初の2つは野外でしたが、それほど風も強くなくたまには外でゲームというのも風流で良いものですね。



カメのかけっこ Schildkrötenrennen
(プレイ時間 各10ー15分)
Schild.jpgゲーム前にランダムに自分のカメの色が決められ、各自秘密にしておきます。自分のカメの色を隠しながらも前進させ、うまくゴールさせるゲームです。5匹のカメのコマは平たく重ねられるようになっており、下のカメが移動すると一緒に上のカメも移動します。移動は手札のカードで行います。各色1歩前進(5枚)、2歩前進(1枚)、1歩後退(2枚)とあり、その他にワイルドスートで1歩前進(5枚)と1歩後退(2枚)、さらに最後尾のカメが1歩前進(3枚)と2歩前進(2枚)というのもあります。手札は3枚でプレイして補充。なのでそれほど長期的な戦略は建てられません。ゴールまではたったの9マスですが、前進後退を繰り返しながら、まさにカメの歩みです。

面白いのは同時に複数のカメがゴールするときには一番下のカメが勝つ、というところ。よって、序盤は他のカメの上に乗って運んでもらうほうが良いのですが、終盤は下になったほうが勝つチャンスが高くなります。一見すると、キルドクターラッキーシンドローム(自分が不利でも他人の妨害をしなければならない)が強いように思えますが、誰がどのカメなのかが極秘裏なのと、カードの枚数が少ないのでそのあたりはあっさりしています。
3ゲームプレイ。

結果
1ゲーム目:エリザベス
2ゲーム目:ニティッシュ
3ゲーム目:自分



はちみつくまさん Honeybears
クニツィアらしいハンドマネージメントのジレンマゲーム。ボードはたったの14マス(つまりゴールまで13歩)。赤、青、緑、黄色の4頭の熊をカードで進めて行き、どれか1頭がゴールに到達するとラウンドオーバー。この時、手札に残ったカードが得点になります。手札に対応する色の熊が進んでいるほど得点になるのですが、進めるには手札から消費しなければならないというジレンマです。

カードは4色プラスワイルドスートがそれぞれ1歩前進6枚と2歩前進5枚(つまりワイルドを入れないと計16歩の移動力)という微妙な構成。最低9歩進めないとプラスにならず、さらに6歩以下だとマイナスです。またゴールさせてラウンドを終わらせたプレイヤーは6点ボーナスです。持っていたカードをスート別にし、カードの数値に熊の到達度(マイナス1から3の間)を掛けたものの合計が得点です。ワイルドスートはどの熊でも動かせる代わりに無得点。また、ペアの1歩前進は得点集計では5として換算します。

アンチュマンのリクエストで持ってきたゲーム。1歩前進、2歩前進などあったりと、カメのかけっこと似ていますが、あちらが5歳以上なのに対し、はちみつくまさんは8歳以上。「3歳レベルアップだね」とみんなで笑っていました。ゲームとしてはこちらの方が数段難しく、カードも全部配るので戦略に幅が出ます。やはりペアの1が5になるというルールとワイルドは点数にならないというルールが秀逸です。ペアは温存するのですが、ゲームが終わらかったり、その熊がマイナスエリアから抜け出せない場合には徐々に崩していくしかありません。また、誰がどの熊をワイルドで動かしたかで相手の手札を読んでいきます。都合で3ディールしか出来ませんでしたが満足。

結果(3ディール)
アンチュマン 68、エリザベス 54、タナコン 52、アンチュマン 51、自分 38



ごいた Goita
(プレイ時間 40分)
Goita.jpg能登半島の能登町、宇出津という漁師町に古くから伝わるゲーム。本来は将棋の駒に似た駒を使って、将棋盤や碁盤の上で遊びますが、これがカード化されて手軽に遊べるようになりました。4人専用で2人ずつチームを組んで遊ぶパートナーシップのゲームです。32枚のカードを8枚ずつ配り、手札を全てプレイしたプレイヤーのチームが得点を得ます。

面白いのは手番には必ず2枚プレイするというところです。1枚目はリードのときは好きな札を裏向きにして埋められます。リードでなければ、1枚目は直前にプレイされた他のプレイヤーの2枚目と同じカードで受けなければなりません。これができない、またはしたくないときはパスとなります。2枚目は自分の好きなカードでこれが攻めとなります。自分の攻めを誰も受けずに全員がパスすると、リード権を得ます。こうして相手やパートナーの手札を推測しながらなるべく早く手札をなくすのです。

カード構成は王(O)、飛(H)、角(K)が2枚ずつ、金(k)、銀(G)、馬(B)、香(g)が4枚ずつ、最後に「し」(F:歩にあたる?)が10枚の計32枚です。将棋でいう格が上のカード、つまり枚数の少ないカードであがるほど得点が高く、また7枚目がリード(裏向き)で8枚目が同じカードだと得点が倍になります。王は特殊で「香」と「し」以外はすべて受けられます。また王を王で受けるような攻めをしてはいけません。シンプルながら鋭いゲームだと思います。以前、どこかのトランプの本で「きりは」だか「きりふ」というゲームのルールを読みましたが、それにちょっと似た印象があります。もっともトランプゲームの方は未プレイなので何とも言えませんが。

花火も終わり、夜も更けて4人になってから始めました。ルール説明に少々戸惑うものの、全員手探りでのプレイ。最後に得点の高い王などを残すのか、待ちを広げるのか2倍点を狙うのか、など面白さを垣間見ることが出来ました。ゲーム自体はかなり好評で、アンチュマン以外はゲーマーではないのですが、また遊びたいと言われました。カード版を制作していただいた方々には感謝です。

カードのプレイアビリティですが、中央上部に書かれたカード名とインデックスがローマ字なので大丈夫だろうと思っていましたが、実際のプレイではかなりその辺りが障害となりました。カード中央の字体は洒落てますが識別が難しく、また手札として持っていると一番手前のものしか見えません。タイ人のタナコンは多少の漢字の知識があるらしく、漢字のインデックスを頼りにプレイしていたようですが、インド人のアンチュマンとトルコ人のアイスンはアルファベットのインデックスに頼るしかありません。これが相手が既にプレイしたカードなどだとかなり小さくて判別しずらく、また大文字と小文字のGとKがあるのが非常にややこしかったようです。特にKは小文字と大文字が似ているのでなおさらです。このあたり、伝統的な呼び名に準ずるのはわかるのですが、プレイアビリティを考えて将棋での英語の略称を使った方が良かったかもしれません。チェスを知っているプレイヤーにはその方が得点の大小や駒の数などのイメージがし易いと思います。王(K)、飛(R)、角(B)、金(G)、銀(S)、馬(KnまたはN)、香(L)、「し」(P)というようにです。今後の為に、インデックスだけこのように書き換えようかと思案中です。

結果:タナコン&自分 170、アンチュマン&アイスン 80



コンビット(キャッシング) Combit / Ka-Ching!
(プレイ時間 各15-25分)
Ka-Ching.jpg2人用の短時間購買ゲーム。カチングと発音し擬音のひとつです。カードは5スートが7枚ずつ(2、2、3、3、4、5、6)あり、これを5列7枚ずつ全てのカードが見えるようににランダムに並べます。また、各自20の資金を持ちます。手番にはカードを買うか、既に買ったカードを売るかのどちらかです。買う時には各列で一番上のカードしか買えず、数値がそのまま値段です。売る時には同スート2枚をまとめて売らなければならず、2枚の数値の積が収入となります。この差分で稼いでいくというゲームです。2と2のペアだと差し引き支出も収入も4なので差し引き0ですが、5と6のペアだと差し引き19の儲けとなります。

このゲームは前々回のDCゲーマーズでジグザグというアブストラクトゲームと一緒にダグが貸してくれたものです。アンチュマンと2人で3ゲーム遊びました。最初に売るまでは相手の資金を覚えておくのが大切です。相手の資金を把握しておけば完全情報のパズルなので、かなり考えます。できれば差し引き収入が10以上となる4以上のカード2枚の組み合わせが欲しいのですが、慣れてくるとなかなかそのように取らせてはくれません。軽いようで、勝つ為にはかなり考えますね。メンサセレクトだということで納得です。

結果
1ゲーム目:アンチュマン 52、自分 38
2ゲーム目:自分 49、アンチュマン 41
3ゲーム目:アンチュマン 67、自分 37

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