自宅ゲーム会 2004.07.12

ボードゲームのジャンルとして常に人気のある鉄道ゲーム。思いつくものだけでもエンパイアビルダー、ユニオンパシフィック、スティーブンソンロケット、蒸気の時代、乗車券などがありますね。今回プレイした1830は18xx系と呼ばれている一連のゲームの中では2番目に古く、このシリーズの基本とみなされているゲームです。以前はPCのソフトウェアもありました。このシリーズは大きく3系統に分かれており一番最初に出た建設重視の1829系統(1829、1853、1825など)、それを基に株価操作を複雑にした1830系統(1830、1856、1870、1890など)、さらに鉄道会社が子会社、孫会社を持てる非常に難解な1841系統があります。

18xxシリーズが他の鉄道ゲームと違う点は、路線建設よりむしろ複数の鉄道会社の経営と株の売買に焦点が置かれているところです。運の要素も席順以外には全くなく、非常にシビアなビジネスゲームと言えます。

以前は18xxシリーズをよく遊んだものですが、いまだにどうすれば良いのか分からない部分が多く、けどプレイすると時間が経つのを忘れるくらい面白いゲームです。ただなんといっても長時間。初めてのときは優に7-8時間はかかります。インストも1時間くらい。そんなわけで短時間で手軽なドイツゲームがある今となってはプレイ機会もぐっと減りましたが、比較的時間に余裕のある夏の間に久し振りにやってみようということで企画してみました。プレイヤーははポール、アレックスと僕の3人。本当は4人の予定でしたが、3人でも十分面白かったです。

ボードにはアメリカ北東部の地図と株価表が書かれています。地図の上では各会社の社長がタイルを置いて路線を引き、列車を走らせて収益を得ます。株価表は実は地図と同じくらい大切で各会社の現在の株価を表します。

特徴的なのは株式ラウンドではプレイヤーは個人として、運営ラウンドではプレイヤーは鉄道会社の社長としてプレイします。もし複数の会社の社長であればその数だけ運営の手番が回ってきます。ゲームの目的は個人の資産を株の売買によって増やすことにあります。会社のお金はたとえ社長でも会社のためにしか使うことが出来ません。また逆に会社のお金が足りないときは社長は個人のお金から足さないといけないなんてこともあります。

株式ラウンドでは株を売買し、それによって株価が変動します。売ると株価は下がり、売り切れるくらい人気の株は株価が上がります。また会社の最大株主になるとその会社の社長になりますが、社長が株を売ったり、他のプレイヤーが買い足したりして最大株主が変わると、社長交代となります。このダイナミックな部分は1830の魅力ですね。

運営ラウンドでは鉄道会社の社長は会社のために都市や村に路線を引き、駅を建て収益を稼ぎます。面白いのはこの収益を株主に配当して個人資産を増やすか、留保して会社の安定を図るかを社長の全くの独断で決めることができるのです。この決定によっても株価が変わっていきます。うまくできてますね。

こうしてゲームは進んでいくのですが、機関車は時代の流れで2-列車という2都市間しか走れないものから、最終的には6-列車(6都市を結ぶ)そしてディーゼル列車(可能な限りの都市を結ぶ)まで登場します。各会社は、旧型の機関車がお払い箱になる前に最新型の機関車を買わなければなりません。これが出来ないと社長の個人資産を投入、それでも足りないと破産となりゲーム終了です。また銀行のお金が尽きてもゲーム終了でこちらの方がよくある終了の仕方だと思います。

849_4972-s.JPG

ゲーム序盤。鉄道建設ははじまったばかり


今回は序盤はNYNHで短期的に稼ぎNYCを社長株だけ買って値付けしました。
そのあとアレックスから経営悪化となったCPを押し付けられましたが、なんとか復活させ3社経営で終盤には首尾よく5-列車、6-列車を購入。ポールも3社経営で結構良い株を持っていたのですが及ばず。最後はディーゼルを路線の長いNYCに移籍させて稼ぎまくり銀行破産で終了。

849_4974-s.JPG

ゲーム終了時のボード。株価も上昇。


終わったあとはへとへとです。多少中だるみしましたがやっぱり面白いですね。
システムとしては好きなのでもう少し金銭関係を簡潔にして2時間くらいで終わればと思うのですが、まあ18xxにそれを望むのは無理かもしれません。

SHARE