友人宅ゲーム会 2004.06.04 その2 ゴア

レポートの続きです。

ゴア Goa :ハリーが来るまでの2時間で4人が上限のゴアをプレイ。ジェノバの商人のルーディガー・ドーン Ruediger Dorn の新作です。全員初プレイでしたが、マイクが準備してくれたおかげでスムースに進みました。マイク曰く、「これが今話題のホットなゲーム、ゴアだ。今プレイせずにいつプレイする?」 そう、彼も相当期待しているみたいです。ボードゲーム棚に目を奪われている僕をよそにしてマイクの説明が続きます。でも説明が長い!そう、このゲームは相当複雑なのです。

ゲームは大きく前半と後半に分かれていて、4人の場合だとそれぞれ4ラウンドづつ、合計8ラウンドあります。各ラウンドは競りフェーズとアクションフェーズに分かれていて、競りでタイルを獲得し、アクションでカードや収入を得たり、開拓をしたりします。競りにかけられるタイルも前半用(A)と後半用(B)に分かれています。

競りフェーズでは、プレイヤー人数と同数のタイル、それにスタートタイルが競られます。競り自体はモダンアートでの一巡のみの競りと全く同じなのですが、競りが始まる前に競りの対象をとなるタイルをボード上から選ぶというのが秀逸です。まず、スタートプレイヤーはスタートタイルをボードの好きな場所に置き、自分のマーカーをその上に置きます。マーカーはそのタイルを競りにかけるプレイヤーを表しています。次のプレイヤーはスタートタイルの隣(縦横斜め)のタイルを選んで、その上にマーカーを置きます。このように、直前のプレイヤーが選んだタイルの隣しか選ぶことができません。この縛りが悩ましく、個人的に一番気に入った部分です。

競り落としたタイルは畑として作物を得られたり、カードと交換できたり、特権や勝利点が与えられたりと様々な働きをします。前半と後半ではかなり内容が異なるのでゲームが盛り上がります。またスタートタイルを競り落とすと、次のラウンドでスタートプレイヤーになる他、強力な追加アクションカードがもらえます。今回は4人プレイなので、合計5個のタイルにマーカーが連なって置かれることになります。これを見て、ドーンはジェノバの商人と同様に、ボード上のどこかから始めて5歩動くというシステムが好きなのかなあと思いました。

競りの次はアクションフェーズです。各プレイヤーはゲームを通して、船舶、作物、経済、探検、開拓の5分野での発展レベルを競います。ある分野で現レベルの能力を使うか、あるいはレベルを進めるかのどちらがアクションになります。例えば船舶の発展レベルが2だったら、アクションとして船カードを2枚得るか、発展レベルを3に進めるか、と言った具合です。ただし、レベルを進めるには船のカードと特定の作物を払わなければならず、これが高いレベルになるほどより多くの支払いが必要になるので、そうそう簡単には発展できません。でも進めないと能力を行使したときに得られるものが少なく、また発展レベルは直接勝利点となるのでおろそかにはできません。こうしてアクションを3巡こなすのですが、かなりソロプレイに近いと思いました。とにかく、色々なことをしたいのにアクションが3回だけなので、計画性がないと無駄なことばかりして終わってしまいます。

5つの分野のうち開拓は直接勝利点に結びつくので大切です。この開拓の能力は少々変わっていて、現レベルでの入植者の数に、カードを2枚ランダムに引いてそこに書かれている入植者の数を足し、それが一定数になれば開拓できると言うものです。(このとき足りなければ手札の入植者を加えることも出来ます。) このめくったカードで決めるところがワイアートアープの判定っぽくてあまり好きにはなれませんでした。結構重めのゲームなので、ここでカードの引き運にしなくてもなあと言う感じです。まあ失敗すると残念賞として入植者を得られるのが救いですが。

今回は手探りでのプレイでしたが、ひたすらお金をけちってオークションではかなり出し惜しみをしてのプレイ。オークションとソロプレイっぽいアクションが結びついた辺りがフィレンツェの匠に似ていると思いました。僕とリサが29点で同点一位。タイブレークで負けてしまいました。また近いうちにプレイしてみたいゲームです。

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ゲーム後半、タイルにマーカーが置かれたところ


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各自が持つ発展レベルのチャート(右)


その3に続く

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