草場さんの呼びかけで、アブストラクトゲームを遊んで研究するという「アブストラクト・ストラテジー・ゲーム・アソシエーション Abstract Strategy Game Association」が発足しました。略称はASGA(アスガ)です。以前にも同名の会があり、細々と活動していたとのことです。
今日は第1回ということもあり、草場さんの提案で自分が最近遊んだもので面白いと思われるものを持ち込みました。途中ポーランドのトリックテイク「ミゼルカ」で息抜きをした以外はすべて2人用アブストラクトゲームです。なお、せっかく記録が残っているので、自分が参加した以外のプレイ記録も書いています。
スプリット Splits
(プレイ時間 各10分)
ジャクタリアのスプリットは2011年のエッセンで購入したゲームです。4ヘックスを繋げたボード8枚を交互に並べてボードを作ります。そのあとは自分のコマ16個を積み上げた塔をどこかのマスに置き、手番では塔を任意の割合で分割(スプリット)させて、移動させます。このとき移動先は直線上で「ハイパーロボット」のようにボードの端や他の塔に当たるまでは止まれません。これを繰り返して手詰まりになった方が負けです。
問題点としては先手が非常に有利だということです。2人に指摘される今日まではあまり気にしていませんでしたが、言われてみるとそうかもしれません。特に、ボードの初期配置の時点で、先手が細長い形状にして、ボトルネックとなる場所を自分のスタート地点とすると、後手はほぼお手上げになってしまいます。この辺りの改良点が無い限り、ゲームとしては良くないかもしれません。あとで英訳を見直すと最初の塔はボードの端に置かなければいけないと書かれていますが、ボトルネックは端になることが多いのでこの問題は解決しそうにありません。ボードの配置にもう少し制限を設けるなどすれば解決しそうですが、いずれにせよ先手有利ということには変わりないでしょう。
結果
1戦目:自分 1、ナグナツ 2
2戦目:ナグナツ 0、自分 3
3戦目:ナグナツ、草場(結果不詳)
ホキト Hokito
(プレイ時間 各20-25分)
アブストラクトゲームにも第1種、第2種と色々なサブカテゴリーがあり、囲碁のように自分のコマが1種類でボードも辺や端ということ以外の特異点がないものを第1種と呼ぶようです。草場さんとナグナツさんによれば「ホキト」は第2種に含まれるようです。
自分ではかなり気に入っているゲームですが、ナグナツさんはコマに数字が書かれているので余り好みではないということです。慣れてくると序盤から色々と考えるのですが、ランダム配置なのでそのあたりも厳密にはアブストラクトではないもかもしれません。まあこの部分はプレイヤーが順にコマを置いていくようにすれば解決します。
結果
1戦目:草場 21以上、ナグナツ 15以下(ちゃんと数えていない)
2戦目:自分 22、ナグナツ 14
ラン Run
(説明 5分 プレイ時間 各25-30分)
ここからはクニツィアの古いアブストラクトシリーズを3種連続で遊びます。まずは「ラン」です。草場さんは以前遊んだことがあるとのことで「これは面白いよ」と言ってくれます。ナグナツさんと2回遊びました。先手有利を軽減するために先手の初手番だけはカウボーイか牛のどちらかしか置けないのですが、それでも強いので牛だけという風に限定した方が良いのでは、という案がでました。
いずれにせよ、少し慣れてくると中央で対峙する形になりがちです。手番毎に牛とカウボーイの両方を動かさなければならず、それができないときにはコマを取り除かなければならないので収束するように作られいるのは良いことです。ゲームの詳細レビューはここ。
結果
1戦目:ナグナツ 4、自分 0
2戦目:ナグナツ 5、自分 2
コントラ Contra (アレーレイ シュピーレイ Allerley Spielerey より)
(プレイ時間 各15-35分)
この日の1番の問題作である「コントラ」です。今までは高数字の10は途中まで温存していましたが、実は真ん中(2マスのうちのどちらか)に初手で10を置くのが最善手で、それ以外の手は考えられない、と言われました。ナグナツさんによれば、このゲームは結局、軍人将棋と同じタイプのゲームなので、強いコマから先に出して使っていった方が良いこと、なので10が最善手でその次が最弱の1を出す手だと言っていました。にわかには賛成しかねなかったので、わざと初手では10を出さずに4を出したら、すぐ隣りに10を出されてしまいました。こうなると自分は相手よりも位置が悪い場所に10を置かざるを得なくなり少々辛いです。それでもそんなに最善手というようには見えませんでした。
結果
1戦目:ナグナツ 22、草場 14
2戦目:ナグナツ 21、自分 10
3戦目:ナグナツ 37、自分 33
ギルドの石 Der Stein der Zünfte (アレーレイ シュピーレイ Allerley Spielerey より)
(プレイ時間 各15-25分)
まず、草場さんとナグナツさんの対戦です。なんと端(20番のマス)に1を置き、隣りに2で対抗(1を取る)、さらにその隣りに2で対抗(2を取る)、さらにその隣りに3で・・・というようにボードの半分位を埋めていきます。あっけにとられて見ていると、途中でこのままでは負けると気づいたのか漸く手を変えてきました。なにかの実験を見ているようで面白かったです。
2戦目と3戦目は自分とナグナツさんの対戦です。連続の10や1マス飛びの11(11の塔)という短い経験から培ってきた作戦を使って2連勝。強敵ナグナツさんに漸く少しは勝つことができした。数字の書かれたコマを使うとはいえ、ナグナツさんにもそれなりに好印象だったようです。小さい数字も大きい数字も使い道があるのが良い、とのことです。
結果
1戦目:ナグナツ 22、草場 17
2戦目:自分 22、ナグナツ 18
3戦目 自分 7、ナグナツ 5
ミゼルカ Mizerka
(説明 5分 プレイ時間 120分)
ここで休憩(?)も兼ねて、草場さんが遊びたがっていたポーランドの「ミゼルカ」をフルゲームで遊びました。18ディールもあるので2時間ほどかかります。また本来は手札が6枚配られた時点でゲーム内容を決めるのですが、それでは運の要素があまりにも強すぎるので手札は13枚全部配る「フルハンド・ミゼルカ」としました。
ミゼルカ(ミゼール、つまりトリックを取らないようにする)は割とどんな手でも大丈夫であり、なるべく後まで残しておきたかったのですが、耐えきれずに途中で使ってしまいました。草場さんも早々とミゼルカを使ってしまい以後何度も「これもミゼルカ」などと言っていました。結局3人とも最後まで残したのはノートランプです。ノートランプはわりとどのスートが偏っていてもできるので結局安全策を取るとそうなってしまうのです。
漸く18ディールのフルゲームを遊べましたが、やはり冗長な気がします。6つのビッドをすべてこなしていくというゲームで、最後には選択肢が無いという不条理感を楽しむのですが、それならばせめてこの半分の長さくらいが良いと思います。2時間というのは長過ぎです。1人あたり3ディール(スート、ミゼルカ、ノートランプ)というのが良いのではないでしょうか? これなら9ディールなので丁度半分のプレイ時間となります。このとき「スート」のビッドはスペードなりあらかじめ決めておいても良いし、4つのスートから自由に選べるというのでも良いと思います。ミゼルカとノートランプのビッドはやりやすいので、トランプスートのビッドにも同じくらいの使いやすさがあって良いかもしれません。
前回も書きましたが、得点システムにあまり意味がないことは大きな不満です。これなら全員の得点を累計しても計算上は同じなのです。
結果:ナグナツ 8、草場 4、自分 -12
オリオン Orion (オリオン Orion より)
(プレイ時間 各15-60分)
「オリオン」は色々なゲームが遊べるセットなのですが、とりあえず一番面白いと思われる「オリオン」を遊びました。1戦目はナグナツさんと草場さんの対戦でしたが、2人ともオリオン特有の動きに慣れておらず、ゲームは非常に長引きました。ボード上にほとんどすべてのコマが置かれ、1つ2つと取っていく泥仕合で、何と60分もかかってしまいました。でもこれは仕方のないことです。
2戦目はナグナツさんと自分が対戦し、15分でボードをほぼ占領して20点以上を獲得しての勝利です。
結果
1戦目:ナグナツ 勝利、草場 敗北(点数不明)
2戦目:自分 22、ナグナツ 2
クラミ Kulami
(プレイ時間 各25-35分)
最後の締めはシュテフェンシュピールの新作「クラミ」です。1戦目はナグナツさんと草場さんで、きれいに8x8の正方形上のボードでした。2戦目は、写真のように変形ボードとしました。途中までは6のボードの過半数を握って優勢だったと思うのですが、終盤に見事にはめられて逆転負けです。
結果
1戦目:ナグナツ 22、草場 17
2戦目:ナグナツ 24、自分 20
ASGA(アスガ)は現在のところはナグナツさん、草場さん、自分の3人で月1回ほどの不定期開催を予定しています。興味がある方の参加は大歓迎ですので、コメントするか3人の誰かに連絡をください。
草場純
(仮称)ASGAⅡにお越しくださいまして、ありがとうございました。アブストラクトゲームはゲーム会ではなかなか日の目を見ないので、専門のゲーム会が必要だと常々思ってまいりました。ABS(アブストラクトボードゲーム)の魅力を、ともに発掘していきましょう。
旧ASGA(Ⅰ)は、Mさんが主催で、Mさん自身は詳細な記録を作っていたのですが、それを公開しなかったので、蓄積が生かされませんでした。ここのように、素早く記録を公開することは、これを継承したり乗り越えていくことに道を開く、有意義な活動と思います。
さて、ランについてですが、
[以下引用>
先手有利を軽減するために先手の初手番だけはカウボーイか牛のどちらかしか置けないのですが、それでも強いのでカウボーイだけという風に限定した方が良いのでは、という案がでました。
<以上引用]
この部分は違います。カウボーイ限定にしてしまっては、先手の有利が決定的になります。ここは以下のように言うべきです。
>先手有利を軽減するために先手の初手番だけはカウボーイか牛のどちらかしか置けないのですが、それでも強いので牛だけという風に限定した方が良いのでは、という案がでました。
けがわ
コメントどうもありがとうございます。
「ラン」の初手番については書き間違えていました。訂正しておきました。
アブストラクトゲームは敬遠されがちですが、もっとシステムを楽しむようなカジュアルな遊び方がされて良いと思います。次回の開催を楽しみにしています。
にゃかの
ミゼルカは、18ゲーム(4スート、NT、ミゼルカ)以外にも、12ゲームで遊べますよ。
4スートを、黒1スート、赤1スートとし、プレーヤーがその場で選択する、とすると、時間は短縮できます。
4スート1選択だと、結構簡単になりやすいので。
カワサキ工場長
ASGAⅡに非常に興味があるカワサキです。
平日夜など、都合があればぜひ参加させていただきたいです!
けがわ
>にゃかのさん
前回遊んだ時は、12ディールで遊びました。メジャースートとマイナースートから1つずつです。
http://www.gamers-jp.com/playgame/archives/001127.html#mizerka
ただこれでも長いと思うので9ディールが良いかなあと思っています。4スートからの選択でもNTやミゼルカとほぼ同様の難易度な気がするので問題は無いと思いますが、スペードのみというように決めても良いと思います。
>カワサキさん
昨日は少しでしたが、色々と話しができて嬉しかったです。次のアスガには是非いらしてください。メールをします。
草場純
>カワサキさん
ASGAⅡへようこそ。大歓迎です。日程を調整しましょう。5月中は無理ですので、6月の月曜か金曜の昼間になると思います。