JOSS宅ゲーム会 2011.07.16

JOSSさんの誘いで彼の自宅でのプライベートなゲーム会です。JOSSさんとはCU部で一緒だったらしいのですが、一緒の卓になったことがなく、今回ほとんど初めて。3人目はたっくんのボードゲーム日記というサイトを運営しているたっくんです。こうして神奈川のゲームプレイヤーの輪が広がっていくのは嬉しいことですね。今回はたっくんおすすめの「乗車券メルクリン」を始め、ちょっと長めのゲームを3つと短時間ゲームを3つ遊びました。



乗車券 メルクリン Ticket to Ride: Märklin
(説明 15分 プレイ時間 70分)
TTRMarklin20110716.JPG2004年のSdJ受賞作であるムーンの「乗車券」はシリーズ化されて多くの続編や拡張が出ています。この「メルクリン」は第3弾にあたり、シリーズ中でもっともゲーマーズゲームと言われています。舞台はドイツ全土。ここに自分の路線網を広げ、チケットによる目的を達成し、さらに乗客を動かして得点を稼ぐのです。都市間のセグメントの距離は最長7まであり、得点スキームは1、2、4、7、10、15、18となっています。チケットは特定の2都市間を自分の路線網でつなぐもので、これまで通りに成功すればプラス、失敗すればマイナスで、得点はその2都市間の最短距離のようです。

最後の得点源である乗客がこのゲームの最大の特徴で、これまでの一筆書きの最長路線による10点ボーナスの代わりとなります。ゲーム開始時にすべての都市に得点チップを置いておきます。手番は、カードを2枚ドラフトする、隣接都市間を繋ぐ、乗客を動かす、の3択になり、都市間を繋いだときにそのどちらかの都市に自分の乗客コマを置くことができます。そして「乗客を動かす」のアクションで、ボード上の乗客を自分の路線上で一筆書きに動かし、途中と終着点の得点チップをすべて得ることができるのです(始発点は含まない)。このとき手札の乗客カードを使って他のプレイヤーの路線を経由することもできます(1枚につき1セグメントとなる)。その後乗客コマはゲームから除外され、さらに各自乗客コマは3つずつしかないので、このアクションは最大でもゲーム中に3回しかできませんが大量得点のチャンスとなります。また中大都市には得点チップが複数ありますが、あとになるほど点数が下がっていくので、どこで見切り発車で乗客を動かすかも考えどころとなります。

カードは通常の8スートに加えて2種類のワイルドに上記の乗客カードがあります。カードは1枚1枚が異なった絵柄で、老舗の鉄道模型会社「メルクリン」のモデルが描かれています。2種類あるワイルドのうちの1種類は、これまでと同様にそれ1枚しかドラフトできないというものですが、もう1種類は通常のカード同様に合計2枚ドラフトするうちの1枚となります。ただし距離が4以上のセグメントにしか使えません。

TTRMarklinTickets20110716.JPGたっくんの持ち込みです。「乗車券」を遊ぶのはかなり久し振り。3人だと各セグメントはすべて先着1名のみということを知らずに、最初の2手番ほどで、自分のチケット2枚(デュッセルドルフとケルンが絡んでいたもの)が達成不可能になってしまいました。これはかなり痛いです。気を取り直して、効率のいい7セグメントの長距離路線をベルリンの北西と南西につくり、さらに短距離チケットを追加で何度か引きました。チケットは6枚中最初の2枚を除いた4枚達成でチケット最多枚数達成ボーナスを獲得。さらに乗客も適度なタイミングで旅立たせることができ、乗客による得点チップだけで60点を稼いでの勝利。まったく勝てるとは思っていなかったので、嬉しかったです。

思ったほどのゲーマーズゲームではないというのが率直な感想です。乗客コマとチップはチケットとは独立しているので、チケットとなんらかの形で連動させたらもっと楽しかったのではと思います。また乗客はカードを利用することで他のプレイヤーの路線を使えますが、チケットについても同様に処置があっても良かったのでは。もちろんバランス調整などは必要になると思いますが。

結果:自分 154、JOSS 139、たっくん 100



ジャイアント Giants
(説明 30分 プレイ時間 90分)
Giants20110716.JPGモアイ像で有名なイースター島を舞台に、モアイ像を海沿いに建てていくゲーム。ラウンドは、モアイ像の競り、労働者の配置、モアイ像の運搬、を繰り返し、誰かが7つのモアイ像を建てるまでこれが続きます。競りはマーカーと労働者を使った同時出しの握り競りです。マーカーを多く握れば先にモアイを選べますが、モアイの重量(1~3)だけの労働者をビッドしていなければなりません。このモアイを島の中央から海辺へと運ぶ為にボードに労働者を配置します。運搬には、やはりモアイの重量だけの労働者が必要で、自分以外のプレイヤーが運搬に関わっても良いのですが、そのためには勝利点を与えなければなりません。またモアイにかぶせる帽子も島のある場所から現れて、やはりモアイ同様に海辺に運ばれます。どちらも出発点からの距離が遠いほど得点も大きくなり、さらにモアイの得点はモアイの重量によって2倍3倍となります。運んだモアイの所有者はゲーム中には見ることができないので、しっかり覚えていなければなりません。帽子をかぶせるときに間違えて他のプレイヤーのモアイを選んでも相手に得点を与えるだけなのです。

最初は労働者が少ないなどという問題もありましたが、もっとも大きな問題はあまり意味が無いルールが多いところや、キングメーカーの問題が常に起こるというところにあります。最初のモアイのビッドでは貴重なマーカーを積極的に使う理由があまり無く、予定調和になりがちです。モアイの運搬では、2通り以上の経路があることも多く、その度に誰に得点を与えるのかを決断しなければなりません。さらにプレイ時間も長く、終わったときにはちょっとほっとしました。

結果:自分 102、たっくん 92、JOSS 58



ワードバスケット Word Basket
(プレイ時間 各5分)
たっくん持参の早だししりとりゲーム。3回遊びましたが、普段遊び慣れていると思われるたっくんが3戦3勝でした。これは英語版を出してもそれなりに売れると思いますが、どうなんでしょうか。一応英語にもしりとりはあります。もちろんかなりマイナーなことは間違いが無いのですが。

結果:たっくん 3勝



四匹いるよ Findevier
(プレイ時間 10分)
自分が持参したゲーム。両面に動物が描かれた大きな円形のタイルも美しい、ちょっと変わった記憶ゲームです。10枚がすべて別の組み合わせで、かつすべての組み合わせというのがミソで、単なる記憶ゲームだけではなくなっています。今回は通常ゲームで遊びましたが、慣れてきたらカシノバージョンというバリアントがおすすめ。これだとプッシュユアラックの要素が強くなってよりゲーマー的になります。

結果:自分 18、JOSS 14、たっくん 10



チグリス ユーフラテス Euphrat & Tigris(メイフェア新版 旧マップ)
(説明 25分 プレイ時間 80分)
Tigris%26Euphrates20110716.JPGたっくんに頼んで持参してもらったチグリスユーフラテス。メイフェアの新版ですが、クラシカルマップ使用の基本ルールです。JOSSさんは初プレイでたっくんもまだ数回しか遊んだことが無く、面白さが今ひとつわからないとのこと。このゲームの説明をするときには、早い段階で王国の定義をするのですが、そのときに各指導者の内部戦闘力と外部戦闘力を示しておいた方が、後半の戦争に関する説明のときにスムースになるかもしれません。今回、初めてこの方法を採ったのですが、2種類の戦争の違いをきちんと理解していないと楽しめないのでこれは有効だったと思います。

基本的なことを多少はアドバイスしつつ、あまり口出しをしないように努めました。JOSSさんは結構飲み込みが早く、かなり面白いゲームになったと思います。「外部戦争のときに1つにわざと負けて他で勝つ」というトカゲの尻尾切り作戦も成功し、大量に得点していた緑が2対2のときに、わざと負けて相手の赤のタイル2つを分断、直後に赤で勝つことができました。序盤は赤が足りなかったので、これは結構ターニングポイントだったと思います。終盤は青が足りなくなるものの、青のモニュメントが2つある王国をのっとることに成功し、一気に得点を稼ぎました。程よい頃合いでJOSSさんの青の小国を撃沈し、財宝が2つになってゲームオーバー。

JOSSさんもたっくんもそれなりに楽しんでくれたようで大満足です。たっくんはプレイヤーが色でないのでわかりずらいと言っていましたが、これは慣れなので仕方ないですね。ただ初版のハンスイムグリュック版の方がタイルの視認性には優れています。

結果:自分 12-13-13-13、JOSS 7-7-22-25、たっくん 6-7-25-27



交易王 海の英雄 Handelsfürsten: Herren der Meere(ペガサス第2版)
(プレイ時間 20分)
Handelsfursten20110716.JPG最後にJOSSさんの奥さんも交えて4人で交易王です。最近コスト11の協定を買って失敗ばかりしている気がします。最初はうまくいっているようで、最後には最下位でした。

結果:たっくん 50(船)、JOSS 49(船港)、JOSS妻 45(船)、自分 43(船協)



主催で会場を提供してくださったJOSSさんとゲームを持ち込んでくださったたっくん、どうもありがとうございました。

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