ゲームスペース柏木 & 袋小路 2011.02.06

Kashiwagi.jpg東京新宿にある、プレイスペース柏木のオーナー席主さんに誘われて、チグリスユーフラテスを遊びました。席主さんとMerryniceさんにチグリスユーフラテスの楽しさを教えるという主旨です。柏木は場所が分かりずらいのですが、山手線・中央線に平行する西側の大通りを北上し、「西新宿保健センター」の信号を曲がればすぐです。チグリスユーフラテスのあとは池袋の袋小路に行ってZ-エンジンとスティッチを遊び、夜に再び柏木に戻ってプエルトリコを遊ぶという充実した日でした。



チグリスユーフラテス Euphrat & Tigris(ハンスイムグリュック版)
(説明 35分 プレイ時間 2時間15分)
Euphrat%26Tigris20110206.jpg席主さんがあらかじめこの日の為に草場さんから借りてくれたハンスイムグリュック版です。何故か壷のコマが2つずつ8個あるのが不思議でしたが、タイルの数などはあっていました。Merryniceさんはプレイ経験があり、席主さんは初プレイです。席主さんは囲碁が好きな方であり、またあまりアドバイスを欲っしていないようだったので、説明のときにも戦略は基本的なことに少し触れるだけにしました。でもやはり難しいのは2種類ある戦争の使い分けです。

ゲーム序盤には、席主さんは2つの川の合流地点付近を固めてきます。対するMerryniceさんは指導者を中央の様々な王国に散らばらせてきます。途中自分は青がかなり不足していたのですが、Merryniceさんが築いたボードの隅の小国にモニュメントを建てさせて便乗しました。ここは席主さんの青の帝国(終始、席主さんは青の河川タイルが大量に手札にあったとのこと)から遥か遠く、さらに赤のタイル1枚を3方から指導者コマが囲う形になっていたので内戦は新たに赤のタイルを置かない限り不可能という都合の良い状態になっており、ゲーム終了時まで青のことを全く気にかけずに済んだのは幸いでした。

途中の戦争も運の良さもあってかほとんど勝ってしまい、さらに終盤には4種のモニュメントで毎回1点ずつ入るという展開。長引かせても仕方が無いので財宝を2つにして終了としました。席主さんには、このゲームを広めたいのならば自分は入らずに初心者だけで遊ばせた方が良いのでは? と言われました。ゲームの面白さを教えるというのは難しいものです。少々申し訳ないです。

結果:自分 21-21-23-23、席主 10-11-12-17、Merrynice 9-9-9-17



長時間の激戦の後は、席主さん、Merryniceさんと一緒に昼食を食べました。その場でアブストラクトの太極(タイジ Taiji)などを遊びつつ雑談。昼食後は予定通りにMerryniceさんと一緒に袋小路に向かいます。



Z-エンジン Z-Engine
(説明 15分 プレイ時間 1時間40分)
Z-Engine20110206-1.jpgゲームリンク第6号の付録で完全なオリジナルです。デザイナーのソレンティーノは、アドルングランドやダンシングダイスの作者です。変わったレースゲームということで一度は遊んでみたかったのですが、漸くその機会が巡ってきました。プレイヤーは2つのダイスを振って、ボード上の自分のレースカーを動かします。普通のゲームと異なるのは、各プレイヤーには別々に2-12のダイス対応表があり、まずはこの表をプラグインと呼ばれるチップで埋めることから始めるのです。手番には2つのダイスを振った後3つの選択肢があります。8つ表になっているプラグインのうち1つを競りにかけること、自分が既に持っているプラグインを発動すること、そして銀行から1コインもらうことです。

プラグインの競りは手持ちのコイン(スタート時は20コイン)で行われ、ハードパスの普通の手番順競りです。競り落としたプラグインを対応表に置くときも、対応表のプラグインを発動するときにもダイス目の位置なのですが、追加でコインを払うことによって近くの目のものにもできるのです。対応表の2-12の間にはそれぞれコストが書かれており、例えば6と7や7と8の間は3コインなので6から7や8から7(またはその逆)には3コイン追加で必要になるのです。このルールのために、自分の対応表をすべてプラグインで埋めなくても大丈夫なのです。

プラグインは1-5マス進むという基本的なものから、スリップストリームや地雷、さらには他のプレイヤーを邪魔するものまでいろいろあります。さらにコースには制限速度を課したカーブが何カ所かあり、制限をオーバーするとその差だけコストがかかるのです。

Z-Engine20110206-2.jpgRaelさん以外は全員初めて。自分はあまりプラグインを装備せずに、進めるときにはどんどん進んでしまいました。今回は出した目のプラグインだけ適用できるというようにルールを間違えて解釈していたので時間がかかってしまい、表記時間40分のところ1時間40分もかかってしまいました。途中までは2位に付けており、スリップストリームを多用してかなり良い線いっていたのですが、Merryniceさんが1位で独走する間に、自分は5位まで転落していました。ゲーム自体は、かなりオリジナリティのあるアイディアで気に入ったのでまた遊んでみたいです。

結果:Merrynice(1位)、ちゃあ(2位)、みずる(3位)、Rael(4位)、自分(5位)



スティッチ Sticht oder Nicht
(プレイ時間 9ディール 1時間20分)
StichtOderNicht20110206.jpg毎ディール、切り札と得点のルールをプレイヤーが決めるというトリックテイク。場の中央には4種類のルールカードがあり、ディーラーが配った後、左隣のプレイヤーが1つ、さらにもうひとつ左隣のプレイヤーが1つと合計2つのルールが選ばれます。そして、さらにその左隣(デイーラーから数えて左に3人目)が第1トリックのリーダーとなるのです。

カードは4スート1から12で48枚ありますが、今回のように5人プレイなどで端数が出るときには低い数字のカードを除きます(3スートの2を除いて45枚でした)。基本的にはマストフォローで1トリック1点。追加となるルールカードは、切り札を決めるもの(選ばれないとノートランプとなる)、取ったトリックや特定のスートが多い/少ないと得点/減点。特定のスートのカード1枚につき得点/減点、といった比較的オーソドックスなものです。

トリックマイスターとの比較は避けられないと思いますが、自分はトリックマイスターの方が断然面白いと思います。このゲームではプレイヤー2人の意思しか反映されないし、どのディールも似通ったルールになってしまい面白みにも戦略性にも欠けます。もちろんトリックテイクなのでそれなりには楽しめますが、トリックマイスターよりも運の要素が大きいのではと思いました。カード構成も各スート11-12枚なので、最初からボイドということが多いのです。

今回は時間切れで9ディールのみ(本来は全員が2回ディーラーをやるので10ディール)。再びMerryniceさんの勝利です。

結果:Merrynice 25、Rael 25、みずる 14、客商売 13、自分 7



Acquire20110206.jpgここで、袋小路のゲーム会は終了です。他に目についたのは、手作りの豪華版アクワイア(写真)で、素晴らしい出来だと思います。アクワイアは袋小路では盛んなゲームらしく、今回もそこここで卓が立っていました。チグリスユーフラテスの豪華版も見てみたいです。



プエルトリコ Puerto Rico
(プレイ時間 1時間50分)
PuertoRico20110206.jpg月斎さんに柏木まで送ってもらって、流れでプエルトリコを4人で遊びました。Merryniceさん、席主さん、月斎さん、自分というメンバーです。柏木のプエルトリコは非常に使い込まれていて、コインはユーロコインだしと、見所満載です。ここまで遊ばれればゲームの方も嬉しいのではないでしょうか。

自分がスタートプレイヤーだったのですが、この1ラウンド目はすごかったです。
自分:建築家 (自分:小さな市場、Merrynice:インディゴ工場、席主:小さな市場、月斎:砂糖工場)
Merrynice:市長
席主:生産
月斎:金工堀
という展開で、なんとだれも開拓者を選びません。こんなのは長年プエルトリコを遊んでいても初めてかも知れません。月斎さんは農地でとうもろこし畑を大量に集めて、造船所で自分専用の船を造ってきます。小さな倉庫と造船所の両方を持つのを見るのは初めてです。席主は工場を買い、自分も工場を買おうと思ったのですが、お金が足りなかったので大きな市場を買いました。ダブル市場作戦です。

終盤、自分は港を持ち、タバコと砂糖が2つずつという状態で、出荷を選び、タバコを船に乗せました。これでタバコと砂糖で7点は確定です。対する月斎さんはとうもろこしとタバコを造船所を使っても10点なので、悪くはない、むしろ点差を最小にするのはこれしかないと思ったのですが、この1手が間違いだったかもしれません。このときに終わらせる方法もあったのですが、4点の建物を1つしか買ってなく、月斎さんにかつ可能性を残すにはもう1つ買わなければならなかったのです。月斎さんのパワーには参りました。

結果:月斎 54、席主 52、自分 50、Merrynice 44



席主さん、Merryniceさん、月斎さん、どうもありがとうございました。

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