ゲームマーケット2010 2010.05.30

CatalogueGM.jpgゲームマーケットは日本のエッセンシュピールにあたる国内最大のボードゲームのイベントです。2000年から始まり今年で11回目。前回参加したのは2000年に行われた第1回なので、実に10年振りの参加となります。10年前はブースの数も少なく、ゼへツのプロトタイプ版を遊ばせてもらったり、同人ゲームではドゥユアナッツや水晶庭園などが売られていました。散々買おうか迷ったあげく、買わないで後悔したのを覚えています。当時からゲームオークションや大々的な販売があって、さらに音楽バンドなどといったイベントもありました。それから10年、ゲームマーケットの規模は年々大きくなり、今年は浅草駅近くの台東館の2フロア使ったもので大規模です。来場者数は前年と比べても多かったらしく、来年は2フロアでは足りなくなるのかもしれません。今回の2週間の一時帰国目的の一つはこのゲームマーケットに参加することです。あまりゲームを買うというのではなく、ゲームマーケットの雰囲気を味わうのと、普段会えない色々な方に会うのが目的です。(写真は2000年と2010年のパンフレット)

ブースは大中小の3種類に分けられ、5階は企業やメジャーな販売店が中心の大ブースとフリーのプレイスペース、6階は同人が中心中小ブースとなります。開場よりかなり早く着いたおかげで、先頭近くに並ぶことができました。5階での受付を済ませた後、6階に誘導されて並びます、朝のラッシュアワーのプラットフォームのように3列に整然と並んでいます。これと同じ事を海外でやったら、きっと恐ろしい混乱が起こるんだろうなあなどとぼんやり考えていました。前には衝立があるのですが、その向こうでは準備をしている音が聞こえてきます。

10時定刻に会場が開きます。まず知人に頼まれていた前人気ナンバーワンの同人ゲーム「妖精さんポーズ」を買う為に列に並びます。どうも拡張のフィギュアなどがあるみたいで、どれを買っていいのやら、と思って隣の方に聞こうと思ったら、やはり頼まれているので分からないとのこと。まあ全種類ひとつずつ買うことにしました。

首尾よく『妖精さんポーズ』を知人に渡したあとは、中古ゲームのブースを主に廻ります。そのあと、ナイトフライトだか伊藤商会で、新作の新品でしたが、聞いた事がないクニツィアのピアトニク製のゲームを買いました。ピアトニクは北米では手に入れにくいので、買っておこうと思ったわけです。内容はエスカレーションのドイツ語版です。大きな箱のゲームは荷物になるので我慢しました。その後はあてもなくゆっくりと雰囲気を味わいながら、同人ゲームのブースをみてまわります。カワサキファクトリーでは、ずっと取り置きして頂いた賭博英雄伝セブンのほか、カワサキファクトリーの新作を一通り買いました。特にアールエコリサイクルは期待が高まります。カワサキさんは元気そうでした。

NightSpieleGM.jpgもうひとつ個人的に注目している賽苑のmooさんとも会えて、少しですがお話ができました。ハウラを特別に海外発送して頂いたことには今でも感謝しています。賽苑の今年の新作は、これまたスタイリッシュなコンポーネントで、これだけで欲しくなります。コンポーネントを重視しない自分でも魅せられてしまいました。さらにゲーム内容の説明を聞くと、短時間でジレンマのありそうなライトな2人用カードゲームとのこと。これはまさに自分がよくプレイするタイプのゲームなので、両方とも購入しました。

その他、B2Fの沢田さんと吉田さん、遊星からのフリーキックのてらしまさんや、高天原のたなやんさんなど、一度はお会いしたかった方々にも少しだけでも会って話すことができたのは大収穫です。

再び合流したヴァイスさん、マクベスさん、らいざさんと近くの定食屋で昼食。浅草寺の方の路地に行くと、観光客も多く、ああここは浅草なんだなあと感じるひとときです。

再び台東館に戻り、午後は主にフリースペースでゲームを楽しみました。このフリースペースですが、各テーブルには椅子が6脚あるにも関わらず、2人で占領している方が多いのが気になりました。目立って多くプレイされていたのが、ドミニオンやレースフォーザギャラクシーです。なんだか時代の流れを感じました。いろいろと交渉して2人でドミニオンがプレイしているテーブルの反対側をシェアさせてもらいましたが、スタッフが1人でもいて、誘導すれば随分違うのではと感じました。途中でホールの反対側でオークションが始まったのですが、少し興味はあったものの、参加はしませんでした。雰囲気を味わいたかったので、ちょっと残念ですが。オークションはどういうゲームが出ていたのでしょうか?最後に1830が出ていた辺りはちょっと見ていました。



コンテナ Container
(プレイ時間 65分)
ContainerGM.jpgマクベスさん持参ゲームのひとつです。昼食に行った4人で遊びました。いつものオフィシャルショートバリアントで、らいざさん以外はプレイ経験があるので割とスムースに進みます。らいざさんは倉庫を増やし、ヴァイスさんは工場を増やしたのでその中間で色々な状況に対応できるようにしましたが、あまりうまくいきませんでした。最近は、1手番にどれだけ儲けているのかを常に意識しながらプレイしているのですが、それだとどうも大胆な手は打ちにくくなってしまいます。好きだけどなかなか上達しないゲームの一つです。マクベスさんはまったくコンテナを買わず、ひたすら船で運んで売ります。後半にはマクベス船からの5色セットコンテナに目がくらんで借金を重ねてしまい、利子にかなり費やしてしまい、最後まで借金をしていたのがつらかったです。結果は最下位。マクベスさんはコンテナが0なのに現金だけで勝ちました。この勝ち方を見るのは2度目ですが、負けると非常に悔しいです。らいざさんは初めてだったのですが、楽しんで頂けたようです。

結果:マクベス 122(122+0)、ヴァイス 101(23+78)、らいざ 86(8+78)、自分 62(-6+68)括弧内は、現金+コンテナ



政治献金ゲーム Stimmvieh
昨日に引き続き、色画用紙でできたこのゲームを遊びます。やっとバランスの感覚が戻って来たのか2ゲーム遊んで2ゲームとも勝たせて頂きました。それにしても、なんだか非常に受けが良いゲームですね。ハイソサエティのカードドラフト版というように自分では捉えています。うまく言えないのですが、バランス感覚が似ています。再販が待ち望まれるゲームですね。

結果
1戦目:自分 150、らいざ 120、マクベス 85
2戦目:自分 150、マクベス 120、らいざ 85



アッパーハンド Upper Hand
UpperHand7.jpgここで先日に引き続き、ナグナツさんとアブストラクトをプレイ。彼が持参したアッパーハンドというゲームで、これまたシンプルながらよくできたゲームです。5x5のボード中央にニュートラルなマーブルを置いてスタート。目的は自分の色のマーブルをすべて置ききることです。2段目以降に置く場合は一つ下の段の4つが置かれていなければなりません。また4つのマーブルが正方形に置かれた時に3つ以上がどちらかのプレイヤーのマーブルであれば、即座にそのプレイヤーのマーブルを上に置きます。これは何段も連鎖することがあり、このダイナミックな部分が魅力の一つでもあります。こうしてマーブルがピラミッド上に積み上げられていくのです。

ナグナツさんはこのゲームが大変好きらしく、自作したひと廻り大きな7x7のボードでも遊びました。これは5x5に比べると格段に難しく、とくに序盤には手の可能性の広がりがあります。素晴らしいアブストラクトなのですが、どうにも勝てません。「制空権」という言葉をナグナツさんは使っていましたが、確かに上から見てどれだけ自分のマーブルが見えているかというのはひとつの目安になります。

1戦目には5x5、そして2、3戦目には7x7を遊びました。隣でマクベスさんとらいざさんが5x5を遊んでいましたが、やはり難しいとうなっていました。

結果:ナグナツ 3、自分 0



ケルトカード Keltis: Das Kartenspiel
最後はちょっとだけ時間があったので、りゅうしんさんを誘ってケルトカードの2人プレイです。ダブっている30枚を抜くというバリアントをもう少し試してみたかったのに付き合って頂きました。残念ながら途中で時間切れ。

途中結果:りゅうしん 13、自分 8



PurchaseGM.jpgこれでゲームマーケットは終了です。このあとはマクベスさんの荷造りを手伝ったり、朝「妖精さんポーズ」を買う為に並んだ時に隣にいたさくやさんとお喋りしたり、テンデイズのタナカマさんやjoeさんに挨拶をしたりと、祭りが終わった後の余韻を楽しみます。タナカマさんのサンドイッチの差し入れが嬉しかったです。夕食はたけるべさんたちと近くの居酒屋で打ち上げ。もっと早く帰ろうと思っていましたが結局終電1本前でした。その夜にはスーツケースに荷物を詰めて、翌日成田へと向かうのでありました。写真は今回購入したゲームです。

それにしてもゲームマーケットの規模が10年の間にこんなに大きくなったのにはびっくりしました。もう毎年の好例イベントとして定着しているようですし、これからも末永く続いていって欲しいと思います。またいつ参加できるか分かりませんが、時期が合えば是非参加したいです。
(写真提供:ヴァイスさん)

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