DCゲーマーズ 2010.03.20

参加するのかさえ未定でしたが、急遽人数が増えて2テーブルある自宅で開催することになりました。一時7人になったものの殆ど6人だったので、一度だけ3人ずつに分かれたものの、あとは6人でも楽しめるゲームを色々と遊びました。6人ゲームというのはゲーマーの永遠の課題で、良質のゲームを探すのが大変です。



エスカレーション Escalation
(プレイ時間 5分)
以前 Congress of Gamers というコンベンションで遊んだことがあります。短時間で昔のゲームのようなルールながらも面白いゲームです。テーマがサバービアンウォーというのがシュールで良いですね。以前は neighborhood watch (△のカード)は場の数値合計と同じものを出す時に使えるのだと思っていましたが、これ単体で使えるのですね。実質一度パスができるというのは強力なカードです。

取りあえず揃った3人で残りのメンバーを待つ間に1ディールだけプレイ。

結果:自分 5(勝利)、ローラ 19、マイクJ 23



ストロッチ Strozzi
(プレイ時間 95分)
Strozzi20100320.jpg6人で面白いゲームということでメディチ、ストロッチ、ウィナーズサークル、電力会社などを出しましたが、メディチ嫌いなプレイヤーがいることもあってDCゲーマーズでは人気があるストロッチをプレイすることに。「このゲームはボーナスを除いた合計点数は810点と決まっているから6人だと150点くらいが平均で、200点近く取れば勝てるんじゃないの?」てなことをティムと話しながらのプレイ。船の一覧表(必須!)をギークからダウンロードしておいたので、ときどきそれとにらめっこしながら進めていきます。この船カードの多彩さがあるおかげで成り立っているゲームなのですが、数学的にはメディチデザインの方にやはり魅力を感じます。

初プレイのヘザーと自分がかなりリードしていましたが、2人ともタイルをあまり集めておらず、最後のボーナスが響いてローラが1位に。ちなみに今回の合計は890点でした。それにしても面白かったです。適度にダウンタイムもあるので、夕食の準備をしながら遊べたのも良かった。パイレーツオアパス! (pirates or pass!)

結果:ローラ 190、自分 175、ヘザー 160、ダグ 140、ティム 115、マイクJ 110



アバンドンシップ Abandon Ship
(プレイ時間 25分)
AbandonShip20100320.jpgアバンドンシップは沈みゆく船から脱出を計るネズミたちをテーマにしたゲームです。珍しく7人までできる手軽なダイスゲームですが、他のプレイヤーとの協力も大切なスピーディーなゲームです。ボードは細長い海面ボードと船ボードから成っており、船が沈むにつれて船ボードを海面ボードの溝に入れてスライドさせるので、さらに細長くなります。かなりのテーブルスペースが必要です。

目的は自分の支援するネズミを船から脱出させることです。ネズミは7色7匹あり、開始時に自分が支援する3色のネズミが極秘裏に決められます。これらは他のすべてのプレイヤーと1色だけ共通しており、7つから3つ選ぶときの特性をうまく利用したデザインはなかなか面白いです。おそらくこのために7人用になったのだと思われます。ボードは船底から甲板まで36マスあり、すべてのネズミを底から10マス目に置いてゲームスタート。

AbandonShipDice.jpg最初の手番のプレイヤーはすべてのダイス(ネズミに対応する7色と白の計8個)を振ります。出た目を一つ選んでその色のネズミをその数だけすすめたら、選んだダイスは取り除いて次の人に残りのダイスをすべて渡します。そのプレイヤーは渡されたすべてのダイスを振って一つ選んで実行して残りを渡します。こうして、だんだんとダイスの数が少なくなり、ダイスが1つになったら船が沈没!3-8の数字が書かれた沈没タイルをめくってそのマス目だけ船が進みます。スライドさせるのが少々面倒なのですが、雰囲気は抜群。そのとき海面がネズミにあたると沈没はそこでストップ!ですがネズミは死んでしまいます。最初は10からなのでいくらかの執行猶予があるのですが、2、3回目の沈没からはネズミがどんどんと死んで行きます。こうして最初に甲板にたどり着いたネズミに高得点と思いきや、最初のネズミは逃げ惑う乗客に踏みつぶされたということで無得点。2位のネズミから5点、3点、2点となります。

面白いのはそれぞれのネズミによってダイスの目の構成が違うところです。ダイスの目には、どのネズミに使っても良い、使っても取り除かず残る、つぎのネズミがいるマスまで進む/戻る、などの特殊な目が沢山あり、それぞれのネズミに個性を与えています。また白のダイスは、当たり前ながら、すべて「どのネズミに使っても良い」という目です。中でも11マス進む(さらに取り除かずに残る)という目は一見強力そうですが、自分の支援するネズミは2位以降にしたいということや次のネズミまで戻る、という目も多いことから良いアクセントになっていると思います。

途中に5カ所1点と2点のチーズが落ちており、最初にネズミを丁度そのマスに進めたプレイヤーは得点することができます。これが結構大きな点なので、チーズを巡る駆け引きが行われます。

数日前にプレイしたので今回が2回目。ロイヤルターフやリトルイタリーに感覚が似ていますが、短時間でできるのが面白いです。チーズを2つ得た上に自分が支援するネズミは3色とも最後まで残っていたということで大勝利。今度は7人で遊んでみたいです。

結果:自分 12、マイクJ 8、ヘザー 5、ダグ 5、ローラ 0



ライフボート Lifeboat
(プレイ時間 45分)
Lifeboat20100320.jpg同じく沈む船をテーマとしたものということで、ダグ持参のライフボートをプレイ。同名の「逃げろや逃げろ」とは別のゲームです。かなり昔にダニエル(ドスデマヨの作者)がDCゲーマーズに持ち込んで遊んだことがあるゲームです。それなりに楽しめたという記憶があるのですが、今回はルール解読にかなり手間取って、ルールがはっきりと分からないまま終始プレイしていました。色々と特殊能力があるのですが、あまり把握していないうちにどんどんとプレイヤーが脱落。最後に残ったローラと自分が1位2位となりました。

結果:ローラ 24、自分 15、ティム 10、ダグ 7、マイクJ 5、ヘザー 3



ハイパーロボット Rasende Roboter
夕食のカレーを食べている間に興味のあるプレイヤーだけで遊びました。マイクJは初めてでしたが、興味を持ってくれたようです。ランドルフの中では一番好きなゲームかもしれません。いや、厳密に言えばパズルなんですけどね。6、7ターゲットを遊んで終了。



トバゴ Tobago
(説明 15分 プレイ時間 40分)
Tobago20100320.jpgここで2テーブル3人ずつに分かれてメトロポリィスとトバゴです。僕はダグ持ち込みのトバゴを遊びました。今回で2回目です。以前よりも戦略的にカードをプレイしていき、前半は絶好調です。対象となるマスの多いカードはプレイできる時にプレイしておき、対象がぐっと狭まる、モアイの隣、などというカードはここぞという時まで取っておきます。オフロード車で先回りし、なるべく最初の宝を得られるように仕掛けるのです。ルールでやはり好きになれないのは呪いの宝物のルール。これが今までの努力を台無しにしています。まあファミリーゲームなのでこのくらいの運はあった方が良いという意見もありますが、呪い無しバリアントで遊んでみたいものです。あっと言う間にゲームが進み、終盤に4つくらいを一気に掘る計画だったのですが、その前にゲームが終わってしまいました。

結果:ローラ 36、自分 34、ダグ 16



指輪物語 ボードゲーム Der Herr der Ringe + サウロン Sauron
(説明 20分 プレイ時間 105分)
LOTRSauron20100320.jpg再び6人。何か6人でできるものということで指輪物語のサウロン拡張を提案したら興味を持つ人が多かったので決定。問題は指輪物語の経験者自体がダグ、ローラと自分の3人だけだったということ。自分がサウロンになりながらも、いつもの癖である程度のアドバイスをしてしまいます。とくにサウロンが呼び出される2つの方法(各プレイヤーの手番の最初とダイスの代わり)が分かりずらかったようで、やはりある程度、基本ゲームを遊んだプレイヤー向きなのかもしれません。

サウロンは15からスタート(サウロン拡張では15が良いとされています)。エクストラカードの一つの指輪とブラックゲートも入れて、ホビット側は準備万端です。ティム(フロド)、ローラ(サム)、ヘザー(ピピン)、マイクJ(メリー)、ダグ(ボルジャー/ファティー)というパーティーで、経験者のローラとダグが色々とアドバイスをしながら、なんとか最後のモルドールまで到着。だがここでみな旅のカードが不足し、最後はブラックライダーが往復に成功してサウロンの勝ちとなりました。終わった後に気が付いたのですがサウロン拡張用の4枚ほどある赤いタイルを混ぜるのを忘れてました。どうりでダイスの代わりに呼び出されることが少なくて手札補充が大変だったわけだ。

この拡張は6人でもできる面白さがありますが、今度はミニマムの3人でも遊んでみたいです。

結果:51点(エクストラカード使用)、サウロン勝利。



チーキー モンキー Cheeky Monkey
(プレイ時間 各20-25分)
CheekeyMonkey20100320.jpgここで遅れて来たエドを入れて7人。本来チーキーモンキーは6人までなのですが、まあ7人でもできるんじゃない?ということでプレイ。7人だと手番数が少ないので運の要素も高いのですが、まあ夜遅くにワイワイ遊ぶ分には問題ないです。引き運とちょっとのカウンティングと、モンキーの使いどころが楽しいゲーム。

1ゲーム目:マイクJ 21、エド 16、ティム 16、ヘザー 15、ダグ 12、自分 10、ローラ 3
2ゲーム目:ヘザー 33、マイクJ 31、ダグ 19、自分 7、エド 6、ティム 2、ローラ 1



アベ カエサル Ave Caesar
(プレイ時間 各15分)
AveCaesarBoxes.jpgアベカエサルはレースゲームの傑作として日本でもアメリカでも人気があります。シンプルでスピード感にあふれながらも適度な戦略があり、また必ず抜きつ抜かれつのレースになるようなルールも素晴らしいです。1989年という古いゲームでありながらチャリオットレースの雰囲気満点のコンポーネントも素晴らしく、沢山のファンがいます。のちに2004年にQ-JETの名前でメビウスからリメイクされ、さらに2006年にはプロルードからアベカエサルの名前でリメイクされました。ここでは主に1989年版について紹介します。

AveCaesarInTheBox.jpgボードは両面でA面が3-4人用、B面が5-6人用です。それぞれに2種類のコースがありさらに時計回りと反時計回りを選べるので4コースずつあることになります。カードを使ったレースゲームで、自分のチャリオットで誰よりも速く3周するのが目的。ただし3周のうちに1回はゴールライン脇の細いカエサルレーンを通らなければなりません。このとき「アベカエサル!」と言ってコインを置きます(通ったことの証です)。3周目にはゴールしなければならないので、1周目の終わりか2周目の終わりかのどちらでアベカエサルをすることになります。

AveCaesarCards.jpg各プレイヤーは全く同じデッキ(1-6各4枚、計24枚)を持ち、よくシャッフルして3枚を手札とします。手番には1枚プレイして1枚補充するだけ。プレイした数値ちょうどだけ進めなければなりません。前進、または斜め前進で何度もレーンを変えて構いませんが、ほかのコマと同じマスに進んだり通り越しては行けません。よって1レーンしかないボトルネックを押さえて邪魔をすることが重要になります。また、コースが壁で仕切られている部分があり、内側より外側のマス目が多いので、内側の入り口を押さえて相手を遠回りさせるということもできます。手札で進める限りたとえ遠回りでも進まなくてはいけないのです。もし進めるカードがない時はパスとなります。

秀逸なのが6のカードの使い方です。最大数値の6は1位の時には使えないのです(例外はスタート時)。よって、このゲームでは常にリードを保つということができず、必ず一度は2位にならなければカードを使いきれないのです。手札に6が3枚の状態でで1位の時にはプレイできるカードがないので、誰かが抜いてくれるまでパスを続けることになります。ただしボトルネックを塞いでいる時には例外として6で進むことができます。これは2つのコマが共に1位でコースを完全に塞いでおり、2人とも6が3枚という時も同じです(滅多にありませんが)。

1度使ったカードは2度と使わず、デッキが尽きて手札も無くなった時点でゴールに到着していないと失格となります。各自1-6が4枚ずつで84位動力あり、コースでの最短距離は3-4人用で80マス、5-6人用で78マスです。よって3-4人用では4マス、5-6人用では6マスまでなら遠回りしても大丈夫ですがそれを超えてしまうと失格となるのです。特に3-4人用では6のカードはすべて使わなければゴールできません。

ゲームにあまりバリアントを入れるのは好きではないのですが、以下の2つを採用しています。

ラストカード:各自シャッフルした後にデッキの最後のカードを見ることができます。もし6だったら他のプレイヤーに公開してリシャッフルできるのです。これは最後が6だとかなり大変な展開になるのを避ける為と、最後のカードを知っておくことでのストラテジーが生まれることから良いバリアントだと思います。
オープンカード:手札の数値が大きすぎる為に進めない時(6が3枚でリードの時も含む)には手札を公開して証明します。以後公開されたカードは手札の1部として扱われます(あらたにデッキから取ったカードと合わせて3枚)。これは進めるのに遠回りを避けるために進まないというリボーグを避ける為です。

2004年にメビウスから再販されたQ-JETはコースの細かいところが2カ所ほど変えてあるほかはほぼ忠実なリメイクです。ルール上でピットイン(カエサルレーンにあたる)で止まらなければならないとあります。5-6人用では6マスなので必ず止まることになりますが、3-4人用では3マスなので高い数値しかない場合はどうするのかという疑問が残ります。6を3枚持ったままトップのときでもすぐにはプレイできません。全員がパスして(つまり追いついてから)初めてプレイできるのです。このルールはオリジナルよりも優れていると思います。

AveCaesar20100320.jpg2006年に出た新版のプロルード版はコースは両面とも実質5-6人用で1種類ずつなので半分しかないことになります。またボトルネックも少なく、最短距離は75マスなので、かなり緩めです。以前これも持っていたのですが、アベカエサルが欲しいという友人に譲ってしまいました。3-4人ではあまり楽しめないのが残念です。拡張コースのエントリーがギークにはあるのですが、予定があっただけで出版されている気配はありません。

この日のゲーム会の締めくくりとして出してみました。数日前にQ-JETを遊んだこともあって、やはりアベカエサル/Q-JETは面白いと改めて思ったところだったこともあります。このメンバー4人だとテンポもよく、非常にレースらしいレースを楽しめました。先を走っていると、あとから来るチャリオットを妨害でき、同時に自分は妨害されないという利点がありますが6が使えないという恐怖があります。カエサルレーンと6のカードのルールで適度に順位が入れ替わるようになっており、抜きつ抜かれつのレースが楽しめるのです。全員が同じカードを持っているのでできるだけパスをしないように距離を保ちつつ、一気に抜くのは気持ちがいいものです。本来なら全4レースで点数をつけて勝敗をつけるのが好きなのですが、時間の都合で2レースのみプレイ。カウンティングをすると大分違います。少なくとも各自4枚ある6のカードだけはカウンティングをしておくことです。

結果(1位から4位の順)
1レース目(白時計回り):ティム、ヘザー、自分、マイクJ
2レース目(青時計回り):ヘザー、自分、マイクJ、ティム

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