ウォルドーフゲーム会 2008.09.12

今回のウォルドーフはミシガン州から訪ねてきた旧友であり以前の同居人でもあるベンと一緒の参加です。7時開始なのですが、2時間遅れて9時到着。それでも結構色々なゲームを遊ぶことが出来ました。特に同じ日にロストシティのパートナーシップゲームとケルトをプレイできたのは比較の意味も込めて面白かったです。



ロストシティ(4人ペア戦) Lost Cities (4 players)
LC4cards.jpg2人用カードゲームの傑作であるロストシティは、2デッキ使うと4人でのパートナーシップゲームとしても遊べます。クニツィアのホームページからつながっている Convivium にはクニツィアのゲームのルールFAQやバリアントが載っており、ロストシティーのペア戦のルールもここで見つけたのですが、読んだ当時はそれほど興味が湧きませんでした。最近、4人版(実際は2人から4人までだが)のロストシティーとでも言うべきケルトがSdJを受賞したことなどもあって突然興味が沸き、思い切って新しくデッキ購入に踏み切りました。2デッキも新たに購入したのは、今までのデッキは遊びすぎてボロボロなので1デッキだけだと何のカードかばれてしまうからです。

新版にはペア戦のルールも記載されています。2人用とのルールの違いは以下の通りです。

ひとつのデッキから各スートの2-4(計15枚)をもう一つのデッキに混ぜて使う。これで4人用の75枚デッキとなる。
向かい合った2人がパートナーとなる。パートナーはボードの同じ側にプレイする。
同じ数字はプレイできない(ケルトとは違う)。必ずそのスートで以前プレイされたカードより大きな数をプレイすることになる。
通常の配置(または捨て札)と補充(山札か捨て札から)から成る手番の代わりに、カードを2枚裏向きのままパートナーに渡すことができる。ただしこれによって6枚より手札が少なくなってはならない(つまりパートナーと自分の手札は、8枚ずつか、6枚と10枚である)。
パートナー同士は会話してはならない(重要)。

パートナーを変えて何度か遊びましたが非常に面白いです。ケルトより面白いんじゃないかと思ったくらいですが、ケルトはケルトの面白さがありますね。パートナーに送るカードでいかに無言のコミュニケーションをとるかというのが大切です。数値の高い札が1枚だけのときは相手に送ることにより自分はそのスートはボイドだということを表したり、終盤で時間がなくなりそうなときは交互にプレイできるように8、9、10のうち8と10を送ったりするなど、色々なことができます。また自分が10枚になったときにはできるだけ早い機会に相手に2枚送り返して、どちらからも自由にコミュニケーションが取れる状態にするのが得策です。

ウォルドーフに行く前にオフィスの友人らと遊びました。ちょっとしたロストシティパートナーシップブームが続いてます。



食べ物と飲み物 Um Speis' und Trank (アレーレイシュピーレイ Allerley Spielerey より)
(プレイ時間15ー20分)
AllerleySpielereyBox.jpgクニツィアの14のゲームが遊べる古代ローマの新しいゲームは有名ですが、同時期に発表された6つのゲームが遊べるアレーレイシュピーレイはあまり知られてません。総木製でワインボトル付き。といっても、アメリカのファンアゲインから手に入れたので、税関の関係かワインボトルは入ってませんでしたが。6枚の木製ボードにコマやサイコロが沢山付いています。買ってからずっとプレイ機会が無かったのですが、ようやく最近プレイし始めました。6つのゲームは以下の通りです。

Contra (2人用)
Schanzen (1-4人用)
Das Hufeisenspiel (2-4人用)
Um Speis' und Trank (1-4人用)
Der Stein der Zuenfte (2人用)
Am Hofe des Koenigs (3-7人用)

2番目の Schanzen はヘックメックの原型のようなゲームだし、その他色々とクニツィアのゲームの原点が見られそうで面白そうです。ギークで見た情報では4番目の Um Speis' und Trank が面白いとのことなので1週間前にプレイしてみたのですが、なかなか収束しません。変だなあと思ってオンラインの翻訳ソフトで丹念に訳してみたところルールの間違いを発見。ようやく本来のルールで今回遊ぶことが出来ました。

AllerleySpielereyInTheBox.jpgボードには価値の高い順に肉(黄色)、チーズ(緑)、パン(赤)、ワイン(青)の4種のコマがプレイヤー数の2倍の数だけ置かれています。また各プレイヤーはこれらのコマを1つずつ、合計4つ持ってスタートします。ボードのコマとうまく交換して、最初にコマを2つずつにしたプレイヤーの勝ちです。

手番プレイヤーはサイコロを4つ振り、出た目の大きい順に価値の高い食べ物に割り当てていきます。例えば4、3、2、1であれば、4を肉、3をチーズ、2をパン、1をワインに割り当てるのです。割り当てられた目がその食べ物の価値となり、全員順番に自分のコマと好きな組み合わせで交換することができます。ただし同じ食べ物を2つ以上交換することはできません。上の例だと、肉とワインを、チーズとパンに交換、チーズをパンとワインに交換、チーズとワインを肉に交換、などが可能です。

FoodAndDrink.jpgコマ数を増やすか、あるいは価値の高いものを集めておくかで悩みます。6、3、2、1などのときは、迷わず肉を他の3種に変えますが、5、3、3、2などのときは、パンをチーズにアップグレードするか、あるいは肉をチーズとワインにするかなど迷うのです。手軽ですが面白いゲームだと思います。

NSAに勤める友人が後日このゲームの分析をしてくれました。交換可能な組み合わせだけに着目すると49通りのサイコロの出方があるそうです。また1つで3つを得られるという目が出る確率は11%未満だそうです。彼は8面ダイスでこのゲームを試してみたいと言ってました。

結果:
1ゲーム目:全員同時勝利(ベン、ルーク、アンチュマン、自分)
2ゲーム目:ベン



ケルト Keltis
(説明5分 プレイ時間各35分)
Keltis.jpg無冠の帝王だったクニツィアの初のSdJ(ドイツゲーム大賞)受賞作。ロストシティーをもとにして4人まで遊べるボードゲームです。8枚の手札をうまくマネージメントして同じスートのカードを多く出していくのが目的です。ただし各スートで出したカードの枚数が少ないと失点となります。カードは数値0から10の11枚が5スートで55枚。各カード2枚ずつなので合計110枚あります。色鮮やかなアイリッシュ調の緑色のボードには5スートに対応した石の道が描かれています。これがスコアリングトラックで、カードをプレイするたびにそのスートで自分のコマを前進させるのです。

ロストシティ同様に手番にはカードを手札からプレイするか、または捨て札をして、山札かあるいは捨て札の一番上のカードを補充します。手札が8枚なのと捨て札がスートごとなのはロストシティと同じ。プレイしたカードは自分の前にスートごとに並べます。数値は降順か昇順でなければならず、例えば4-4と4を2枚出してある時点ではまだどのカードもプレイできますが、次に6を出すと以後は6以上のカードしか出せません。同様に2を出すと次は2以下しか出せなくなります。降順と昇順のどちらでもよいところはロストシティと違って面白いです。

またスコアは出したカードの数値ではなく、枚数で決まります。石の道は9マスから成り立っており、ゲーム終了時に自分のコマの進み具合によって、-4、-3、-2、1、2、3、6、7、10と点数が付きます。そのスートをプレイしなければ0点。1枚プレイしてしまうとマイナス4点から始まるのです。最低4枚はプレイしてプラスにしたいところです。9枚プレイすれば最高の10点となりますが、これが上限ともなっています。得点の差分が1点のところと3点のところがあるので、優先度が場合によって変わってきます。また10点に達してしまい余ったカードは他の任意の道を進むのに使えますので、多すぎて困るということはありません。

石の道での黒い石にはボーナスタイルがランダムに置かれます。10点と6点のマスはどのスートでも黒い石ですが、それ以外はその石の道によって異なり、-3点から3点までの5マスのうち、3連続にならないよう、また2連続で空白にならないように3箇所選ばれているようです。ボーナスタイルは、そのまま得点になるもの(1-3点)、どこかの列を1歩進められるクローバータイル、集めると得点になる願いの石があります。クローバータイルが要素としては一番面白く、カードの運をある程度修正できます。またどの列を1歩進めるか、悩みどころでもあるのです。

ボーナスタイルのうち、願いの石だけは早い者勝ち。集めた数、0個から5個によって、-4、-3、2、3、6、10点とボーナス点がつきます。つまり2個は集めておかないと減点対象になってしまうのです。かといって絶対集めなければ負けるというほどでもなく、全く集めずにマイナス4点でも他がよければ十分勝てるというバランスです。これも差分が3点や5点となる先の2個、4個、5個を集めたいものです。

プレイした印象ではカードが昇順と降順の2通りの出し方が出来るのが面白いです。他のプレイヤーが昇順だったら自分は降順にして相手の不要カードをうまく使うようにする、などという作戦が取れます。

2人、3人、4人といろいろな人数で遊びましたが、4人が一番面白いと思います。もう10回以上遊びましたが山札が無くなって終わったのは4人プレイのそれも1度だけ。ほとんどの場合は6点以上の領域に5つ目のコマが入って終了です。

カタンの開拓などと同様のコスモスの正方形の箱なのでコンポーネントに比べて箱が大きいです。カードが箱のトレイのカード収納部に入りきらないのはこまりものですが。

結果:
1ゲーム目:ベン 31、自分 28、アンチュマン 25、ルーク 10
2ゲーム目:アンチュマン 41、ベン 35、ルーク 19、自分 9



ドラゴンパレード Dragon Parade
(説明 5分 プレイ時間 20分)
DragonParade2.jpgベンが夕食を買いにいっている間のつなぎのゲームとしてプレイ。メンバーズオンリーのライトバージョンという感じですが、やはりカードの影響もあってかなりランダム性が強くなっています。それだけにぴったり当たると気持ちがいいのだと思いますが残念ながらこのゲームではまだ勝てたことがありません。今回もあまり協調しなかったこともあってはずしまくり。最下位でした。

結果:ルーク 13、アンチュマン 11、自分 9



ハイパーロボット Rasende Roboter
RicochetRobot.jpg隣のテーブルでのハイパーロボット。久し振りに参加しました。血が燃えます。強敵アンチュマンを相手に1点差で負けてしまいました。ちょっと勘が鈍ってます。リハビリが必要かもしれません。

結果:アンチュマン 8、自分 7



スチーブンソンズ ロケット Stephensons Rocket
(説明 20分 プレイ時間 1時間25分)
StephensonRocket.jpg本格的なゲームをやろうとのベンの呼びかけでスティーブンソンロケットをプレイ。ルールが直感的ではないのですが、それを乗り越えさえすれば色々な戦略が取れそうです。路線を操る株と路線が来ることを見越して建てる駅が難しい。久し振りに遊んだベンはルールが難しいと言ってました。まだ暫く遊んでみたいゲームです。

結果:アンチュマン 76、自分 62、ルーク 60、ベン 39



以上、遅くなってしまいましたがレポートです。

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