DCゲーマーズ 2006.08.05

久し振りのDCゲーマーズ。ホストはマイクHで、メンバーはマイクH、ジャスティン、サイモンと僕の4人だけでした。でも4人いればどんなゲームも出来るので丁度良いですね。新メンバーのサイモンは車を持ってないためカープールして一緒にマイクHの家までドライブです。



郵便馬車 Thurn und Taxis
(プレイ時間 40分)
ThurnsUndTaxis.JPG今年はゲーム大賞(SdJ)ノミネート作をひとつもプレイしないうちに大賞が発表になってしまいました。その大賞受賞作が郵便馬車で、何とあのプエルトリコのザイファルト作。数週間前におのさん宅で初めてプレイさせてもらい、今回が2度目のプレイです。

ボードにはドイツ南部と思われる地図が広がっていて、点在する町は道路で複雑に結ばれています。町カードを並べていって郵便馬車の経路をつくり、経路上に家を建てていくことを繰り返していきます。

手番には6枚の場札(町カード)から1枚ドラフトして手札に。その後カードを自分の前に1枚プレイします。そのときすでにプレイされた自分の町カードの右か左に付けるのですが、隣り合うカードが地図上でも道路を介して隣り合っていなければなりません。つまり自分の前に一列に並ぶ町カードがそのまま地図上での経路を表すというわけです。面白いアイディアですね。

手札との兼ね合いで、もうこれ以上は経路を伸ばせない、あるいは伸ばしたくないと思ったら、手番の終わりに経路に沿って家を建てることが出来ます。家の建て方には縛りがあって、これがゲームを悩ましくしている最大のポイントです。通常、経路は幾つかの地域をまたいでいるものですが、地域をひとつだけ選んでその地域内に全部建てるか、あるいは全部の地域を選んで各地域につき1つずつ建てるかのどちらかしかできません。計画的に経路を考えないと既に建てたところばかり通る経路になってしまいます。

その上、この2通りの建て方に対応するべく、全部の地域に家を建てるか、各地域ですべての町に建てるともらえるボーナスタイルがあり、どちらも早ければ早いほど得点が高いです。ソロプレイ感の高いゲームですが唯一インターアクションがあるのはこの部分でしょうか。

あとは4つの職業があってザイファルトなのでプエルトリコのような職業選択の綾があるのかなあと期待していましたが、手番の自由度を高くするもので他のプレイヤーと同じものでも選べます。町カードを2枚ドラフトできたり、経路に2枚プレイできたり、高いボーナスタイルを狙えたり、カードを全とっかえできたり。あとの2つはここぞというときにしか使わないので、基本的には2枚ドラフトして1枚プレイか、1枚ドラフトして2枚プレイか、という流れになるでしょう。

エルフェンランドにちょっと似ている部分がありますが、経路選択の難しさはこちらの方が上だと思います。インターアクションが殆ど無いのにこれだけ面白いのはある意味すごいですね。

結果:自分 26、サイモン 12、マイクH 19、ジャスティン 13



ボッカーボール Boccerball
(プレイ時間 10分)
Boccaball.JPGマイクHの家に行くたびに気になっていた大掛かりな2人用ゲームです。サッカーなのですが、大きくて軽いサッカーボールを動かすためにプレイヤーは小さくて重い鉄の玉を10ヶ所ほどもある滑り台からスライドさせて間接的にサッカーボールを動かすのです。ゲームはリアルタイムで3つ鉄の玉を持って同時にスタート。鉄の玉は大量にあるのでガンガンスライドさせてサッカーボールにあてていきます。これがなかなか思うようには行かずに面白い。ある程度タイミングを狙って効率的に落としていった方が連係プレイがうまくいってゴールしやすいですね。経験の差で先に5点取られてしまいました。

結果:マイクH 5、自分 3



カナル マニア Canal Mania
(説明 40分 プレイ時間 2時間)
CanalMania.JPGイギリス系アメリカ人のサイモンが持ってきたイギリスを舞台にした運河がテーマのゲームです。契約書どおりに運河を建設して物資を運び、得点を重ねていきます。蒸気の時代と乗車券をあわせたような趣があるゲームです。今回のゲーム会での一番の収穫です。

契約書には運河で結ぶべき2つの町の名前と、上限タイル数が書かれています。2つの町のどちらかから運河タイルを置いていき、上限のタイル枚数以内でもうひとつの町まで建設すれば契約完了です。各プレイヤーは一度に2つの契約を進めることが出来ます。長距離の契約は途中経路の融通が利くのであとあと物資を運ぶときに高得点の経路となりやすいのですが、時間がかかります。完成させた契約書の枚数がゲーム終了時にボーナスとして加えられますので、短距離の契約をたくさん狙っていく方法も有効だと思います。

タイルにはストレッチ(普通の運河のこと 0点)、ロック(水門 1点)、アクアダクト(2点)、トンネル(3点)の4種類があり前者2つは平地に、後者2つは山岳にしか建てられません。さらに連続して同種のタイルを置けないという厳しい縛りがあるため、計画性が必須です。ストレッチ以外は建てるとあとで得点になります。

タイルを置くには同種のカードが必要です。さらにアクアダクトとトンネルは1タイルに付き2枚、3枚のカードがいるので建設は大変。カードは場から3枚ドラフトして補充するのですが、カード補充と建設のどちらかしか出来ず、さらに手番終了時7枚の手札制限があるのでトンネルの建設などは厄介です。

このゲームのもうひとつの要素が物資輸送。物資が置かれるのは特定のストレッチカードのカードドラフトと連動していて、ドラフトしたプレイヤーが物資を置く町を選ぶことが出来るのが蒸気の時代との大きな違いです。とはいっても、指定された色の町で運河に繋がった大都市には優先的に置かなければなりません。よって大都市が自分の運河で繋がっていると輸送の機会がぐっと多くなります。

物資輸送は同じ色の町を通らなければどこまで運んでも良い、というルールなので最大6町までです(6色なので)。町の数がそのまま点数になるので、運河建設のときにうまく5-6都市が異なる色で繋がるようにすると、あとで輸送で高い点数を叩き出すことが出来るのです。

他にも特殊能力のある役割カードなどアクセントが良く効いており非常に楽しめた2時間でした。最後の契約書の枚数でのボーナスを加算する前まではトップを走っていたのですが、長距離の契約ばかりしていたので契約書の枚数はビリ。マイクHに最後の最後で抜かれてしまいました。

結果:マイクH 78、自分 75、サイモン 61、ジャスティン 56



テンプス Tempus
(説明 20分 プレイ時間 2時間)
Tempus.JPGいわゆるシヴタイプ Civ Type (シビリゼーションタイプ)のゲーム。この定義はあまりピンとこないのですが、一般にはエボ、ビンチ、マレノストラム、古いところではシビリゼーション、キングスアンドシングスといったゲーム群を指すらしいです。長時間ゲームになりやすいのですが、それを2時間で収めたというのが注目されているようですね。

ランダムに地形タイルを組み合わせてボードを作ったらゲーム開始。自分のコマを多く盤上に散らばせることが目的です。移動、出産、攻撃、アイディア(特殊カードを補充)、都市建設という5種類のアクションを特殊カードを駆使して、文字の発明、農耕の起こり、から始まって飛行機の発明までの10の時代をなぞっていきます。

個人的にはあまり好きではないタイプのゲームなのですが、それに加えて時差ぼけによる猛烈な睡魔に襲われてしまい、途中で眠ってしまいました。まあダウンタイムが長いので、自分の手番のたびに起きてプレイして眠るを繰り返して、あまり考えなかったのに勝ってしまいました。

ところで箱の表記をみると、TEMPVSとかかれています。Uは曲線を使わない書体ではVに見えるのですが、それなのにPやSが曲線を使っているのが変だよね、とマイクHが言ってました。

結果:自分 22、ジャスティン 21、サイモン 20、マイクH 18



カフェ インターナショナル Cafe International
(プレイ時間 35分)
ホフマンの89年SdJ受賞作です。所有しているのは古いマテル版ですが、マイクHのは新しいアミーゴ版。新旧で国の名前が多少違っているのが面白いですね。アフリカはセントラルアフリカになっているし、(アフリカは国名じゃないって!)ソ連はロシアになっています。

ゲーム自体はパズル的なタイル置きゲーム。14カ国の男女がポリティカルコレクトネスを無視したコミカルなタイルになっています。ボードは巨大なカフェ。タイルをボード上の4人掛けのカフェのテーブルに座らせて得点を稼ぎます。このとき男女比は最終的に2:2でなければならず、男女の人数差は1人まで。つまり途中でも男だけの2:0や女だけの0:2というのは許されません。さらに同じ国だけのモノカルチャーテーブルを作ると得点2倍。全然国際親善のゲームになっていません。そういうテーマじゃないのかな。

手札のタイルは5枚ですが、なんと公開。よって置く順番などがかなり大切になってきます。5枚なので程よいパズル的な要素が加わって面白いと思います。モノカルチャーテーブルを完成させるたびに手札は1枚ずつ減っていくのですが、これで0枚にしてあがった人はまだ見たことがありません。1枚までならあるんですけどね。でも残った手札はマイナスになるので減らすメリットの方が大きいと思います。

面白いのがボード中央にあるバー。国籍性別を問わず1枚でも出せるのです。最初の5人まではプラスですが残りはマイナス点。それもマイナス点がどんどん大きくなっていきます。普通はバーが3分の2くらいは埋まるので、バーになるべくプレイせずに済むように相手のタイルを見ながら考えると良いと思います。

タイルは80年代だから描けたというステレオタイプたっぷりの絵柄で一見の価値があります。

結果:サイモン 60、自分 58、マイクH 47、ジャスティン 16

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