修道院殺人事件

   同じメンツで次ぎに遊んだのがブルーノ・フェドゥッティーの”修道院殺人事件”。これは僕の大好きな”クルー”を参考に作られた、ミステリータッチのゲームです。まず最初に目を見張るのがコンポーネントやボードの出来です。これを作ったデイズ・オブ・ワンダーという会社はまだ新しい会社なのですが、とにかくデザインやコンポーネントの質にこだわっています。どれだけこだわっているかというと、犯人の目星をつけるために取るチェックシートがオールカラーで上質紙に印刷されています。使い捨てするにはもったいないぐらいです。

   ゲームはまず最初に24人いる修道僧の中から1人をランダムに選び、伏せておきます。この伏せておいた修道僧が容疑者になります。プレーヤーは最初から、規定の修道僧カードを何枚か手札として持ちます。僕たちは3人でプレイしたので手札は各6枚ずつから始めました。つまり手札の6人は容疑者ではないので、チェックシートに印を付けて除外します。ゲーム中は質問や手札交換などにより他のプレーヤーの修道僧カードをなんとか確認していくことになります。プレーヤー同士の駒がボード上の同じ部屋に入ると、相手に質問することができます。この質問は答えが容疑者その人にならなければ、何を聞いても良いのです。そして、このやりとり自体は公然と行われるので当事者以外のプレーヤーも当然聞くことが出来ます。この要素が割と難しく、なるべく相手にヒントにならないように質問を考えなければなりません。またあまりに多くの要素を同時に聞くと、黙秘の権利を行使されてしまいなにも引き出せないこともあります。

   僕たちのゲームではまず積極的にあからさまな質問をしていきました。最初なんでとりあえずなるべく容疑者を絞らないと数も多いし。僕自身はなるべく手の内を見せたくないので、見せないカードを1枚決めてなるべくそれ以外のカードを交換するようにしました。プレーヤーの駒は2マスずつしか動けないので、移動できる場所が結構限られています。この制約の為、特殊カードを使わないと、1ターンに行き来できる部屋は2カ所ほどです。部屋の中では客間がかなり有益な部屋の一つです。行くと伏せてある修道僧カードがめくれるので、他のプレーヤーのまだ知らない情報を手に入れることができます。とりあえず、この伏せてある修道僧カードが全部めくられない限りは完璧に容疑者を特定することは出来ません。ただこのゲームの場合、容疑者を完璧に当てるより犯人の特徴の要素をコツコツと当てた方がVPがもらえます。僕はとりあえず、犯人はデブだ~と決めつけてそのように公開していきました。数的にあっていれば僕が断然リードしているはずです。ゲームも佳境に入り、ミサが終わるとプレーヤー同士、手持ちのカードを6枚交換しなければなりません。ちょうどこの前に僕は手札が7枚あったのですが、奥さんに1枚取られてしまっていました。これにより、手札6枚交換の際に今まで隠し通していた1枚のカードごとパトリックにわたってしまい、容疑者がわかってしまいました。僕も大体わかっていたので、すぐさま告発のため集会場に急ぎます。順番的には僕の方が先につけるはずなので安心していると、パトリックは集会場とは逆の墓地に向かいます。そしてなんと、特殊カードを使い集会場にワープしてしまったのです。そしてパトリックが一足先に告発をして、だれも容疑者カードを持っていないので犯人特定ということになりました。ポイントを計算したところ、僕とパトリックが6点ずつで同点だったのです。ルールによるとこの場合、犯人を告発したプレーヤーの勝ちと書かれているので、パトリックの勝ちということになりました。ム~無念。うちの奥さんはやはり頭脳明晰すぎるため、最後まで公開をしなかったので、2点にとどまり最下位でした(あてずっぽう嫌い w)。

   クルーに似ているという話でしたが、クルーより混沌としてるな~というのが僕の印象です。もう少し緻密な消去法で犯人が特定出来た方がミステリを解いているという感じが出ると思うのですが、大半がカード交換ですんなり分かってしまったり、ブルーノ・フェドゥッティーお得意のイベントカードで展開ががらりと変わりすぎたりします。この混沌とした感じは好みの分れるところかもしれません。ただ、質問の部分がかなりユニークで自由な要素になっているので、プレイする面子によってはかなり雰囲気が違ってくると思います。僕はこのゲームがクルーより良いなと思うのは犯人の告発の部分です。クルーの場合は犯人・凶器・部屋などを告発すると、隠された答えと直接照らし合わせるので、間違った場合はゲームから失格になります。修道院殺人事件の場合は犯人でないカードは他のプレーヤーの手札になっているので、間違った場合は隠されたカードを参照しなくてもすみます。

ゴージャスなコンポーネント
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特性チェックシート
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   チェックシートにそのまま書き込むのはもったいない気がしたので、印刷してイラストボードに貼り、上から透明フィルムのシールを貼ってみました。水性マーカーで書き込みをしても後から黒板消し(水性マーカー用)で消せます。これで何回も遊べます。 =)


明日に続きます

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