京都ゲーム会 2011.05.07(3日目)

最終日の3日目は11種15プレイでした。メインの「ビッグシティ」や、前から遊びたかった「ドスリオス」を始め、久し振りの「フィリピーノフルーツマーケット」や「アルカディアの建設」など1時間以内のゲームを中心にバラエティ豊かに遊ぶことができました。



エスカレーション Escalation!
(プレイ時間 35分)
EscalationTShirt20110507.jpgクニツィアの軽いカードゲーム「エスカレーション」からプレイ。この日は偶然にもテンデイズゲームズで購入したエスカレーションTシャツ(写真)を着ていました。マクベスさんの提案で誰かが100点を超えたら終了とし、そのときに最も点数が少ないプレイヤーが勝ちということにしました。これはちょうどいいプレイ時間になるのでおすすめです。今回は5ディールで勝負がつきました。

結果:マクベス 69、自分 86、リチウム 113



シャムの王 König von Siam
(説明 5分 プレイ時間 45分)
KingOfSiam20110507.jpg間接的なエリアマジョリティーなんだけど、肩入れしている色を取り除かなければならないというジレンマが面白いゲームです。はじめから最後を見越して手札のプレイ時を考えていかなければならないというのがなかなか良いですね。リチウムさんは、イギリス帝国に染まっているのか、平均的に3色を集めながらも各エリアでトップタイにしようと目論んできます。自分が無い色は青だったのですが、青を序盤にもう少し叩いておいた方が良かったと後悔。結局は黄色、青、赤の順で、黄色を6つ持っていたマクベスさんの勝利です。

結果:マクベス 6-3-1、自分 5-2-3、リチウム 4-3-3
(括弧内は黄-青-赤の順)



ティンダハン Tindahan(フィリピーノ フルーツマーケット Filipino Fruit Market より)
(説明 5分 プレイ時間 30分)
Tindahan20110507.jpg昨年のエッセンで結構気に入って購入までしたのですが、実はそれ以来プレイするのは初めて。今回はトリックテイクとエリアマジョリティを融合させた「ティンダハン」というゲームを遊びました。4スートでそれぞれに対応するカートのカードを場に置きます。プレイヤーはカートの上に自分のコマを置いてエリアマジョリティ(1位何点、2位何点というやつ)の戦いをするのです。

リードプレイヤー以外は、プレイする代わりにリードされた色と同じカートの上に自分のコマを置くことができます。また、リードプレイヤーはリードする代わりにそれ以降の切り札を変えることができます。これは切り札表示のコマを移動することによって行います。リードプレイヤーが切り札変更を行ったときには、次のプレイヤーは必ずリードしなければなりません。リードは一般的に強いのでそれほど理不尽だとは思いませんでしたが、なんとなく2番目のプレイヤーの選択肢が少ないような印象を受けました。リードされそうなスートは何か、それぞれのスートは後何度リードされるか、などを考えることによって、エリアマジョリティの部分にも深みが増すと思います。おそらく1度だけでは非常にわかりずらいゲームだと思うので、近いうちにまた遊びたいと思っています。

結果:リチウム 49、自分 46、マクベス 38



ビッグシティー Big City
(プレイ時間 各45分)
BigCity20110507.jpgこの日のメインと言っても良い、マクベスさん一押しのビッグシティーです。都市建設というテーマも魅力的ですが、コンポーネントの建物は細部まで細かくできていながらも、色分けが機能性でプレイアビリティが高いです。得点計算がちょっと煩雑な所を除けばよくできていると思います。自分も昔よく遊んだときには殆どの得点を覚えていましたが、今はさすがに一覧表が必要です。

せっかくなので2回遊びました。2回とも揃えた所に工場を建てられたり、路面電車で分断されたりとなかなか厳しい手を打たれて遊びがいがありました。公園や工場などの直接攻撃の要素でも、それなりに防ぐ手段があるのが良い所ですね。(写真は1戦目終了時)

結果
1戦目:リチウム 144、マクベス 107、自分 103
2戦目:自分 123、マクベス 84、リチウム 82



スパルタクス Spartacus(古代ローマの新しいゲームより)
(プレイ時間 25分)
Spartacus20110507.jpg「古代ローマの新しいゲーム」から何か遊ぼうということになり、マクベスさん未プレイの変則競りゲーム「スパルタクス」を選びました。全員11枚の同じ手札でカウントダウン系(ゴーアウト系)と競りを融合させたような不思議なゲームです。3人なので一応3ディール遊びました。どこで2倍の旗印カードを出すかもポイントだし、4や3あたりのカードの使い方も難しいです。マクベスさんは楽しんでくれたようでしたが、リチウムさんには今ひとつのようでした。

結果:自分 199、マクベス 174、リチウム 144



カフェ インターナショナル Cafe International
(プレイ時間 各35-40分)
CafeInternational20110507.jpgマクベスさん所有の「カフェインターナショナル」はなんと缶入りです。最近缶入りのゲームが流行っているようですが、缶は凹みやすいし、少々重いのであまり勝手が良くないかもしれないなあと思います。アミーゴ製で、ソ連はロシアになっていましたが、どの国も国名は書かれていませんでした。このゲームも出版された年代によっていろいろなバージョンがあって面白いですね。
このゲームの特徴はなんと言っても全員の手札が表向きになっていることです。これによって意図的な妨害が可能になり、ゲームに面白さを与えているのです。テーブルの配置もよく見るとかなり計算されて並べられており、同じ国のテーブルの間というポジションが無い国もあります。それぞれ同じタイルは4枚なので、ある程度の配置の優先順位もつけやすいのもプレイアビリティを高めています。同国の男女2組の8点テーブルを完成させると手札が1枚減り、手札がなくなると上がりです。残った手札はマイナスになるので、減らした方が良いのですが、減らすときつくなるのもまた考えどころなのです。

1戦目はなんと8点テーブルを5回作ってあがることができました。これは初めての快挙です。2戦目は早々と手札1枚にしたのは良いのですが、そこからの選択肢が無く、どんどんマイナスを喰らってしまうというデススパイラルに陥ってしまいました。最後は2枚持っていて一気に2組作ってあがるようにした方が良いのかもしれませんね。

結果
1戦目:自分 98、マクベス 70、リチウム 34
2戦目:マクベス 76、自分 41、リチウム 40



ドス リオス Dos Rios
(説明 20分 プレイ時間 70分)
DosRios20110507.jpg「川の流れをダムを造ってコントロールする」という以前から気になっていたゲームです。メカニクスとしては余り好みではないアクションポイント制であり、ところどころに野暮ったさも見られるのですが、ダムによる川の流れのメカニクスは非常に面白いと思います。

可変ボードで毎回地形の組み合わせをかえることができます。ボードの端の水源から反対側の端まで川は一定方向に流れます。川は常に前方の3方向のどれかにしか流れません。地形は山岳、森、平地の順に高低が定められており、川はより低い方に流れるのです。

ダムをせき止めて川の流れを間接的にコントロールするというのが、建物を建てて道路の建設を間接的にコントロールする「フレッシュフィッシュ」に通じるものがあり、個人的にはこのメカニクスに非常に魅力を感じます。マクベスさんは、直接攻撃が激しいゲームなのでおそらく2人プレイがベストなのでは、と言っていましたが、その通りだと思います。今度は2人で試してみたいですね。

結果:自分(勝利)、マクベス、リチウム



政治献金ゲーム Stimmvieh
(プレイ時間 10-15分)
Stimmvieh20110507.jpgマクベスさんからのリクエストで持参した「政治献金ゲーム」。3人だと選挙で当選するのは1人なので、1戦目は熾烈な票争いになり、当選したマクベスさんの勝利。2戦目は自分はまったく票を取らずに落選し、献金ばかり取っていましたが、なんと当選したリチウムさんに勝つことができました(写真)。この辺りのバランスが素晴らしいです。

1戦目:マクベス 140、リチウム 75、自分 70
2戦目:自分 120、リチウム 110、マクベス 55



交易王 海の英雄 Handelsfürsten: Herren der Meere
(プレイ時間 20-25分)
Handelsfursten20110507.jpg1戦目は普段あまり買わない港湾労働者(コスト12)を買ってみました(写真)。しかしうまく活かせずに、相乗りで稼いでいたマクベスさんの勝利。2戦目は協定(コスト11)のカードを2枚も買い、得点に絡むたびにプラス4点という状態でしたが、最後は1点差で2位。流れによってどの作戦が良いか変わっていくのはやはり面白いです。もう少し港湾労働者を使った作戦をやってみたくなります。

1戦目:マクベス 59、リチウム 49、自分 43
2戦目:マクベス 65、自分 64、リチウム 55



アルカディアの建設 Die Baumeister von Arkadia
(プレイ時間 45分)
Arkadia20110507.jpgテトリスのコマのようなタイルの建物を手札のプレイによって建て、その周りに自分のコマを置きます。建物が完全に囲まれると決算となり、決算を発動させたプレイヤーと周囲にコマがあるプレイヤーが建物と同色のコインを得るのです。このコインは株のように相場が変動し、価格は中央のアルカディアと思われる建物の建設によってあらわされます。上から見えている該当する色の紋章の数がその色のコインの価値になるのです。ゲーム終了時以外にも手番終了時に、任意のタイミングで4回決算ができ、決算を行うと中立のコマを2つもらえるなど特典も大きいのですが、この決算をつい渋ってしまううちにゲームが終わってしまう傾向にあります。ゲームの全体の流れと長さがわかれば、もっと効果的に決算をするようになるのだと思います。今回も自分は2度しか決算を使いませんでした。あまりプレイされているのを見たことがありませんが、3人くらいだと1ゲームも短く、もっと評価されても良いゲームかなあと思います。

結果:自分 103、マクベス 93、リチウム 92



ブルームーン Blue Moon
(プレイ時間 55分)
BlueMoon20110507.jpgさて、京都ゲーム会の締めはブルームーンです。マクベスさんはかなりのブルームーン好きで、全種族を2つずつ持っており、ひとつはオリジナルデッキ(購買時のデッキ)、もうひとつは種族統一デッキ(コンソリデートデッキ)にしてあります。今回は、マクベスさんがテラのオリジナルデッキ、自分はキンドの種族統一デッキを選びました。

テラは大地の力が強く、嵐や地震など強力なカードがあります。キンドは子供のギャングをモチーフにしたデッキで、最高の数値は3までですが、上書き更新でなく同じグループならば加算されていきます。こちらの武器は相手の特殊効果的テキストを無視する「げらげらガス」やサポートをプレイできなくする「パンデモニアム(大混乱)」などです。また同じグループを手札に揃えるのにどこまで我慢するかも難しいですね。ミミックス同様にある程度のカウンティングが必須です。

1戦目は勘が取り戻せず、ミスを何度かしてしまい、4点も取られてしまいました。2戦目で2点取り返しましたが、3戦目で再び4点取られて終了です(5点先取なので)。結果はともあれ、非常に楽しめました。

結果:マクベス(テラ) 8、自分(キンド) 2



MacbethGames20110507.jpgこれで3日間にわたるゲーム合宿は終了です。マクベスさんとリチウムさんには本当にお世話になりました。どうもありがとうございました。左の写真はプレイしたマクベスさん所有のゲームを積み上げたものです(この他に自分が持参した、フレッシュフィッシュ、政治献金ゲーム、ハーベスト、精霊さんがあります)。また一緒に遊びましょう。今度はブルームーン24時間とかでもいいかもね。

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