ゲームマーケット2010 前日拡大ゲーム会 2010.05.29

ゲームマーケットの拡大イベントとして、前日の土曜日にオープンなゲーム会が草場さん主催で行われました。会場はゲームマーケットと同じ東京、浅草の台東館で、参加費用は300円。今年は自分にとって10年振りの参加となるゲームマーケットなので、この前日イベントにも参加しました。10時から夕方5時までたっぷり楽しんだ後、さらに夜の宿泊イベントにも参加してゲームを遊びました。

当日の朝、あらかじめ連絡を取っておいた京都在住のマクベスさんと合流。本来ならマクベスさんの夜行バスが着く新宿駅で会う予定だったのですが、寝坊してしまい、急遽待ち合わせ場所を浅草に変更。新宿から地下鉄丸ノ内線と銀座線を乗り継いでもらって、ほぼ同じ時刻に浅草で会うことができました。朝食を食べながら、早速ゲームの話をしたりゲームマーケットの情報交換をします。一息落ち着いたところで、いわたさん、まささんに合流。4人で台東館に向かいます。



ブロックバスター Block Buster
(プレイ時間 35分)
BlockBuster.jpg韓国製の多人数アブストラクトで、エッセンで去年知り合ったリーさんのデザインです。手番ではカリストのように既に置かれた自分のコマと辺が接していなければなりません。離して置くことも可能ですが、その場合には自分のコマとの距離がペナルティとしてマイナス点になります。ボードには2x2の大きさの四角いターゲットが並んでおりそのまわりの12マス(斜めも含むので)で最も多くのマスにコマを置いているプレイヤーがターゲットを取ります。得点は三角数の変形で同種のターゲットの1つ目は3点ですが2つ目、3つ目、4つ目はそれぞれ4点、5点、6点と増えていきます。

ペナルティを恐れずに攻めの姿勢で遊びましたが、争いを避けていたいわたさんの圧倒的勝。完全情報のアブストラクトなので、かなり難しい部分はあります。なかなかの面白さだと思います。

結果:いわた 29、マクベス 17、自分 16、まさ 10



浅草 Asakusa: The Game
(プレイ時間 55分)
Asakusa4p.jpg自分が持参したゲームで、エッセン09で買った国産ゲームです。せっかく浅草にいるので浅草を、ということで出してみました。運の要素が無い完全情報モノポリーともいわれています。今回で2回目。前回よりももっと積極的に手番を数回失うことを覚悟で先のマスをめざしましたが、やり過ぎたのかかなり差を付けられてしまいました。4人は初めてですが、3人と比べると競争が激しく、また順番の綾が際立っているように感じました。これもいわたさんの勝利。

結果:いわた 165、まさ 136、自分 110、マクベス 104



ラー Ra
(プレイ時間 55分)
Ra-GMP.jpgここで、水曜日の会でお会いしたりゅうしんさんやアル隊長さんも混ざってラーです。これでりゅうしんさんとはクニツィアの競りゲームを3つも遊んだことになりますね。競りゲーム好きとしてはありがたいことです。1ラウンド目はそれなりにバランスを取って競り落としたのですが、最後の1人になったとき、8枚めくったのですが気に入らずに欲張ってしまったのが失敗。ラーが出てしまいました。その後は右隣のマクベスさんが、かなり低い数値の太陽チップを持っていたこともあってラーを連発。これがかなりつらかったです。2、3ラウンド目は終始振り回されっぱなしで、意地でモニュメント8種を達成する(写真)ものの、最下位でした。でも楽しかったです。

結果:マクベス 42、りゅうしん 40、まさ 39、アル隊長 25、自分 22



アマゾン Amazons
Amazons.jpgここで拡大ゲーム会主催者の草場さんに紹介されてナグナツさんと一緒にアブストラクトのアマゾンをプレイ。ボードはチェスよりひと廻り大きい10x10で各プレイヤーはチェスのクイーンを4つ決まった場所に置きます。目的は相手を手詰まりにすること。手番では自分のクイーンを一つ動かし、動かしたクイーンが動くことが可能な場所に障害物を置くのです。最初は何をすれば分からなかったのですが、自分が後で動けるように大きく囲って自分だけそこに入れるようにするのが得策です。ボードが障害物で幾つかのエリアに分けられ、それぞれのエリアに一方のプレイヤーのコマだけになったら事実上終了です。そのエリアが動ける手番数なのでエリアの多い方が勝ちとなるわけです。囲碁系のゲームとナグナツさんは言っていましたが、その通りだと思います。ナグナツさんはアブストラクトに非常に詳しく、また非常に強いです。1戦目は19目負け、2戦目は投了、3戦目は45目負け、と散々でしたが面白かったです。

結果:ナグナツ 3、自分 0



画商 Kunstmarkt
Kunstmarkt.jpgマクベスさん持ち込みのデロンジュの競りゲーム。それぞれの絵には、国、年代、大きさ、認知度などのデータが書かれており、目的カードには「1900年以降で最も大きい絵」などといった条件が書かれています。手番は場から絵を買うか、目的カードを補充するか、目的カードをプレイしてオークションを行うかの3択です。

オークションとはいえ、あえて出し渋る必要はあまりないので、その時に最も条件のいい絵を持っているプレイヤーのものとなります。絵を買うのはショウマネージャー方式で5枚並んだ絵のどれかを買うとそれよりも高かった絵の値段がさがります。

前から遊んでみたかったので、絶好の機会でした。競りゲーム好きでデロンジュ好きの自分としては、デロンジュが作った競りゲームということで、かなり興味がありました。思ったよりも雰囲気優先で、悪くはないのですが、ちょっとデータが多いかなあと思いました。戦略的に遊びたいのならば、絵の構成表などが必要になりそうです。

結果:いうら 10.3、Kさん 9.0、りんちゅ 6.8、自分 4.9、マクベス 4.8



スカート Skat
大学時代にかなり遊んだ3人用のトリックテイクです。ドイツの伝統カードゲームなので、ルールは複雑なのですが、一度マスターしてしまえば非常に面白いと思います。10年くらい遊んでいなかったのですが、久し振りでも覚えているものですね。18、20、22、23、24、27といったビッドの数値も覚えていました。数ディールプレイ。草場さんが指導役となって教えていらっしゃいました。



ハグル Haggle
シドサクソンの Gamut of Games という本で紹介されている多人数パーティーゲーム。ゲームマスターは、あらかじめ5種類のチップに対する無矛盾なルールを決めておきます。例えば「黄色は赤の2倍」、「青を4枚以上持っていると負け」というようなものです。ゲーム開始と同時に、各プレイヤーは袋を得ます。この中にはチップが何枚かと15種類のルールのうち2種類がかかれた紙があります。メモを取り、他のプレイヤーと交渉しながら、ゲーム終了時までに最も得点の高いチップの組み合わせを持っていたプレイヤーの勝ちとなります。交渉は、チップ同士でもルールを教えるのでも、ルールの紙とチップを交換するのでも、どんなことをしてもかまいません。この自由な部分がハグルの魅力で、少しずつルールを暴きながら、良かろうと思うチップを得ていくわけです。ルールは15種類が2つずつ書かれているだけなので、その2人でルールを他のプレイヤーに教えずに独占ということも考えられます。

最初に貰ったルールのうちの1つが「チップを1、2、3、4という枚数だとボーナスになる」というものだったので、これに固執し過ぎてしまいました。おそらく把握したルールは8つくらいだったと思います。噂には聞いていましたが、こんな機会でもないとプレイ出来ないので非常に貴重な体験ができました。企画して頂いたJAGAの方に感謝します。



ペンギンパーティー Pingu-Party
拡大ゲーム会も終盤。ヴァイスさんが友人と遊んでいるところに混ぜてもらい、さらにマクベスさんも誘って4人でのペンギンパーティーです。こういう手軽なゲームが良いですね。

浅草、台東館での拡大ゲーム会はここまでです。ハグルなど普段遊べないゲームを遊べたり、思わぬ伝統ゲームやアブストラクトゲームが遊べたりと充実したイベントでした。また、翌日のゲームマーケットで販売される同人ゲームのデモプレイらしきものを見ることができたりと、お祭りの前夜祭っぽい雰囲気でした。

このあとは、プライベートな宿泊イベントで、地下鉄で数駅先にある旅館に場所を移してのゲーム会です。なかなか趣のある旅館で、個人的には気に入りました。その後、Bachさんが案内役となり、近くのステーキ屋で夕食です。よく考えたら、昼食を食べていませんでした。総勢10人ほどで、たけるべさん、えぴるさん、リーさん、いわたさん、まささん、ビッグボスさん、konnokさん、マクベスさん、それにドイツ人の方もいました。みんな300グラムのステーキを食べます。自分もステーキを食べたかったのですが、体調があまり良くないのであっさりめの焼き肉にしておきました。その後、夜食のスナックなどを買ってから、旅館に戻ってゲーム再開です。



ノイ Neu
(プレイ時間 5分)
Neu.jpg和製のカウントアップ系カードゲーム。手札は3枚で1枚プレイして補充。場の合計がどんどん上がっていき、101を越えるとバーストでライフトークンを失います。3つあるライフトークンが0になると負け。カードは数値の他、場が2倍になるカード、場に関わらず100になるカードなどもあり、また防御用としてパス、リバースやマイナス数値のカードもあります。基本的には防御に使えるカードを残しておき、あとは運を天に任せるゲームです。

80年代に友人が持っていてかなり遊んだことがありますが、個人的には単調過ぎてあまり好きではないゲームです。同じカウントアップ系だったら、有頂天やポイズンのほうが面白いと思います。でも国産なので入手は容易かと思われます。

結果:マクベス 3、いわた 3、ビッグボス 3、自分 2、まさ 1、konnok 0



ディクシット Dixit + ディクシット2 Dixit 2
(プレイ時間 30分)
Dixit1-2.jpgいわたさん持ち込み。ディクシットとその拡張版であるディクシット2のカードを混ぜてのプレイ。これだと、リシャッフルして同じカードが渡らずに済むのだとか。このゲームは日本でもアメリカの自分の周りでもかなり評価されているが、ゲームとしてはそれほど面白みを感じません。カードのイラストとかは好きなのですけれどね。でも、同様のゲームだったらどきどきわくわく相性チェックゲームの方が良いんじゃないかとか思ってしまいます。終盤の「メロディー』というテーマでマクベスさんがぴったりのカードを持っていたこともあって同点1位に追いついていました。でもこればっかりは運だよなあ。

結果:マクベス 30、まさ 30、いわた 26、konnok 24、ビッグボス 20、自分 20



6ニムト 6 Nimmt!
これも久し振り。6人だったので3列が死んでしまうと「1枚取る」「置く」「置く」「置く」「置く」「5枚取る」の繰り返しになってしまい、流れが単調になってしまうのは欠点です。色々な人数で遊んだことがありますが、すべてのカードを使って10人で遊ぶのが一番面白かった記憶があります。久し振りで、序盤はコツを忘れており、大量失点をしてしまいました。いわたさんは強いですね。

結果:いわた 9、自分 30、ビッグボス 39、まさ 44、マクベス 57、konnok 67



アンギャルド En Garde(初版)
EnGarde-GMP.jpg自分の持ち込みゲーム。他の方が入浴して席を外しているところで、マクベスさんと2人で遊びました。25枚のカードが折りなす華麗なフェンシングゲームです。マクベスさんは前進攻撃のルールでは遊んだことがなかったようですが、前進攻撃も気に入ってもらえたようです。そのあと、マクベスさんはリーさんとも対戦していました。

結果:自分 5、マクベス 2



フリンケピンケ Flike Pinke
(3ディールのみ プレイ時間20分)
FlinkePinke-GMP.jpgこれも自分の持ち込みです。意外にもフリンケピンケは初プレイという方が多く、ちょっとびっくりしました。ロコ、トールなどと名前を変えて何度もリメイクされているのですが、こういった手軽なカードゲームは見過ごされがちなのかもしれません。時間の関係で3ディールのみですが、他のプレイヤーとどこまで協力して、だれがどのカードを持っているかを推理していくのが楽しいです。

結果:自分 58、まさ 57、マクベス 54、ビッグボス 46、konnok 40



クク Cucco(カンビオ)
ここで、隣のたけるべさんたちと一緒に12人でククです。カードを交換するかしないかだけなのに、かなり盛り上がるギャンブルゲームです。3回目までは負けたら手持ちのチップを払うだけ。4回目からが本番で、負け抜けとなります。最後に残った1人がチップを総取りするのです。その4回目になったとたんに負けてしまうのが悔しかったです。たまにしか遊ばないので、いつもルールを忘れてしまうのですが、デッキだけは持っているので今度DCゲーマーズでも遊んでみようかと思いました。



ヤバラス Yavalath
ここで、またちょっと時間が空いたので、ヤバラスをリーさんに教えました。5回ほどいろいろと雑談しながらのプレイ。リーさんは、アンギャルドも、ヤバラスも、このあとに教えた政治献金ゲームもどれも気に入ったようです。



政治献金ゲーム Stimmvieh
何故か最近インターネット上で話題になっているようなので、持ち込みました。ちょっとひねったカードドラフトのゲームで、短時間ゲームですが、ゲーマー向けだと思います。最初はマクベスさん、リーさんとの3人プレイ。その後、まささん、いわたさんも加わって5人で2ゲーム遊びました。選挙の票を取りにいくか行かないかが微妙なバランスなのが良いです。

結果
1戦目:マクベス、自分、リー(記録無し)
2戦目:リー 150、マクベス 140、まさ 140、自分 130、いわた 65
3戦目:リー 160、いわた 140、自分 130、マクベス 90、まさ 80



これでゲームマーケット前日のレポートは終わりです。次回はいよいよゲームマーケット当日のレポートになります。

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