DCゲーマーズ 2009.03.21

自宅でのDCゲーマーズ。もとはプライベートなゲーム会をやろうと思っていたのですが、人数が揃わずにDCゲーマーズとして行う事に。朝から昼過ぎまで、夕食後から、など入れ替わり立ち替わり参加の友人らとともに、気がつけばなんと15時間半のゲーム会でした(11時開始、2時半終了)



交易王 海の英雄 Handelsfürsten - Herren der Meere
(プレイ時間 20分)
定番のカードゲーム。アラム、デボラ、ジョシュは初プレイです。5人プレイは初めてかもしれません。相場を作るゲームなので、人数が増えると流れを読むのが難しいです。DCゲーマーズの新メンバー、ジョシュの勝利。

結果:ジョシュ 46、デボラ 42、自分 30、ゲーリー 29、アラム 26



アルハンブラ Der Palast von Alhambra
(プレイ時間 75分)
AlhambraTiles.jpgここでジャック持参のアルハンブラ。僕は壁の要素が無い旧版のスティムトソー派ですが、ジャックはアルハンブラが好きで、いままでプレイしたアルハンブラのほとんどはジャックと一緒だと思います。今回は壁を作りすぎてしまい、なんと5手番もタイルの移動に費やしてしまいました。さらに高額の3種の建物で1位を取る事が出来ずに惨敗。このゲーム、得意だったのになあ。

結果:ショーン 128、ジャック 123、自分 112



フェーケライ Ferkelei
(プレイ時間 30分)
Ferkelei.jpg豚のビューティーコンテストという変わったモチーフのゲーム。数年前にプレイしていらい久し振りです。交易王はこのゲームを元にしていると思われるので、比較の意味も込めて棚から取り出しました。5色ある豚のタイル。手番には同色のタイルを何枚でも列の端に置いて(全く置かなくても良い)、1枚補充するだけ。置いた色が3列以上になると同色の豚チップを持っているプレイヤーは得点します。列が長くなると基本点が高くなり、また4列、5列になると2倍、3倍になります。交易王同様に、豚のチップは2枚からスタート。手番の最初に豚チップを1枚交換するか、10コインであらたな豚チップを購入できます。交易王のような特殊能力はなく、また手札タイル上限があります(5枚)。特筆すべき違いとして、スーパー豚(Sの字が書いてある)をプレイすると該当する豚チップを持つプレイヤーは減点となります。

ゲームの骨格は同じなのですが、プレイ感はかなり違います。ルールのわずかな差から来る部分もありますが、豚のコンポーネントが与える印象も大きいと思います。僕は気に入ったのですが、まわりからは「やはり交易王だよね」という意見が多かったです。めげずに暫く遊んでみたいのですが。特にバリアントのプレイされたカードは表向きのままにしておく、がシビアで面白そうです。

結果:自分 144、ショーン 121、ローラ 73、ジャック 30



ハンザ Hansa
(プレイ時間 55分)
Hansa.jpg3人となったので3人ゲームを物色しているとハンザをやろうかと言う事になりました。かなり久し振りです。一種のアクションポイント制で、アクションをあらわすコイン、勝利点や商館になる商品チップ、都市に建てる商館の3つが絡み合っていて面白いです。この絡み合い具合は同じくシャハトのムガルに似た気がします。アクションポイント制ということもあり、自分の手番になるまで先が読めないのですが、それを逆に利用して待ち時間で皆の夕食(カレー)を半分までつくることができました。

結果:ジャック 56、自分 48、ショーン 43



ビラボング Billabong
(プレイ時間 90分)
Billabong.jpg非常に久し振りのビラボング。カンガルーのレースをテーマにした完全情報アブストラクトのレースゲームです。カンガルーは他のカンガルーを飛び越えて等距離の反対側に着地します。可能な限り連続してジャンプをする事が出来るので、思いもよらない長距離を進む事が出来るのです。さらに、自分自身を飛び越す事も出来るのが面白いです。ジャンプできない場合(したくない場合)は1歩移動する事も出来ますが、これはあくまで次のジャンプに備えての事。基本的には自分と相手のコマをうまく利用して、ジャンプしていく事です。レースゲームでは独走を防ぐルールが胆だと言われますが、遅れたカンガルーほどジャンプの可能性が広がりやすいようにできているのは素晴らしい。

写真はスタートの配置時。ここから時計回りにすべてのカンガルーを1周させれば勝利です。僕は黄色でしたが、このパズル的な感覚が面白く、コツをつかむ事が出来て勝利。また遊びたいレースゲームですね。適度なダウンタイムのおかげでカレーを完成させる事が出来ました。

結果:自分(勝利)、ジャック、ショーン



カントリーライフ (トマトだらけ!) Alles Tomate!
(プレイ時間 20分)
Alles%20Tomate.jpgクニツィアのリアルタイム記憶ゲーム。最初に各スートから1枚ずつ、7種類のカードを覚えて伏せておきます。めくられたスートと同じスートの伏せたカードを素早く言う事が出来ると得点。めくったかーどがそのまま伏せるカードとなりこれによって常に覚えなければならないカードが変化していくのが難しいです。カードはスートごとに果物、農機具、建物、乳製品などでかなり紛らわしく、英語の良い勉強になりました。scythe なんて言う単語、このゲームをプレイしなければ一生知らなかったかもしれません(大袈裟か)。ショーンとジャックがトップを争いショーンの勝利。僕とアレックスはビリ争いで僕の負けでした。

結果:ショーン 17、ジャック 14、アレックス 6、自分 5



トッポ Toppo
(プレイ時間 20分)
Toppo.jpgクニツィアのリアルタイムゲーム第2弾。パターンマッチングのゲームです。カードには超能力の透視テストに使うような図形が描かれています。カードは5種5色が6枚ずつの150枚。各自33枚をデッキとして持ちます。残りのカードから場の中央に3枚カードを表にして置き、手番プレイヤーが自分のデッキのカードをめくり始めたらラウンド開始。各プレイヤーは一斉に自分のデッキのカードを3枚めくり、場のカードのそれぞれと形か色が合うように並べます。「トップ」と宣言してそのプレイヤーのデッキは3枚少なくなるのです。また完全一致があれば「マッチ」と言って上に重ねて捨てる事も出来ます。10枚未満になったら「トッポ」と宣言して終了。他のプレイヤーは残ったカードがペナルティとなります。悪くはないのですが、なにか欠けているような印象を受けました。ここでもスピードゲームが得意なショーンの勝利。

結果:ショーン(勝利)、ジャック、自分、アレックス



エクストラ Exxtra (プレイ時間 25分)
Exxtra.jpgカレーを食べながら、ダイスゲームのエクストラ。食事しながらプレイするにはちょうど良いゲームなのですが、5人だと少々だれてしまいます。やはり3、4人が適正ですね。でも一番進んでいたアレックスが冒険をしすぎて最下位になるなどドラマチックな展開になりました。

結果:ジャック 21、ジョシュ 16、自分 14、ショーン 9、アレックス 8



ここで、バトルスターギャラクティカ Battle Star Galactica というテレビのショーを題材にした協力ゲームが始まりました。僕はあまり興味が無かったのでサイモンが到着した事にかこつけてショーンとテーブルを脱退。3人で軽いゲームを楽しみました。



万里の長城 Chinesische Mauer
(プレイ時間 35分)
Chinesische%20Mauer.jpgクニツィアが得意とするひねりの効いたカードゲーム。各列には得点チップがランダムに2つ置かれ、これを巡ってカードで勢力を争います。手番には欲しいチップの列に手札をプレイするだけ。次の手番開始時に各列で自分のカードの数値合計が最も大きければ高い方の得点チップをもらいます。1巡待たなければならないのはアタック、タージマハル、海賊、エクストラなど様々なゲームで使われているシステムです。これだけでも面白いのですが、ここからがこのゲームならではのひねりのある部分。得点チップはひとまずその列の自分のカードの上に置き、得点がそのままマイナスのカードの数値として扱われるのです。その状態で低い方の得点チップの争いを行い、2つの得点チップが両方とも取られると初めて列をクリア。あらたにチップが2つ置かれます。よって最初のチップを僅差で取るのではなく、高額で取って低い方も取りにいく、などという作戦もあり、色々と考えされられます。他にも出した枚数だけ三角数(等差数列)的に数値が増えるカードや、数値を無効にしてカード枚数だけで勝負させるカードなどもあり彩りを添えています。かなり昔にTGIWのおのさん宅で遊ばせてもらった以来ですが、非常に面白い。今までやらなかったのが勿体ないくらいです。暫くやり込みたいゲームですね。

結果:サイモン 35、ショーン 27、自分 18



ロールスルーザエイジ Roll Through the Ages
(プレイ時間 1時間5分)
Roll%20Through%20The%20Ages.jpgスルーザエイジ(時代を越えて)はギークで現在5位という評判の高いゲーム。その名前をもじったロールスルーザエイジはさしずめ「時代を転がって」と言ったところでしょうか?でもデザーナーも違うし、メカニクス的にも共通点はあまりないようです。スルーザエイジをプレイした事が無いので詳しい事は分からないのですが。

サイモン持参のロールスルーザエイジはグリフォンゲームズのブックシェルフシリーズの2作目。このシリーズはクニツィアのマネー、ジェムディーラー、ハイソサエティ、ドーラのフォーセールを出しており、期待が出来るラインアップです。サイモンによれば「20分から30分で終わるダイスゲーム」とのこと。所謂シビリゼーションタイプのゲームとしては特筆すべく短さで、これなら遊んでみようかと言う気になります。各自の状態を表すボードは木製でクリベッジボードのようなしゃれたデザインです。専用のペーパーパッドに各自の状態を記録していくアナログさが良い感じです。手番には専用の木製サイコロを振り、都市を建て、文化を発展させ、モニュメントを建てていきます。肝心なのは食料で、都市を建てれば建てるほど食料調達が大変になります。餓死はペナルティも大きくこの辺りのマネージメントはなかなかだと思います。今回は4人プレイで1時間強かかってしまいましたが、プレイ人数に比例してゲーム時間が長くなるので、2ー3人だったら30分から45分、慣れれば20分から30分くらいだと思います。手軽にシビリゼーションが楽しめる良いゲームだと思います。

結果:ショーン 23、アンチュマン 20、サイモン 9、自分 6



レーベンヘルツ 旧版 Löwenherz
(プレイ時間 2時間20分)
Lowenhertz.jpgトイバーの隠れた名作といわれるレーベンヘルツ。The most underrated game (最も過小評価されているゲーム)などとギークに良く書かれていました。今回が3回目。2週前のウォルドーフでは初心者バージョン(城や騎士が固定配置)でプレイしましたが、今回漸く上級ルールです。ボードはランダムに配置し、自分の城や騎士も自由配置。カタンのようにゲーム開始時に置いてゆきます。国境がまったく定まってないまっさらな状態から始めるのでわくわくします。

このゲームでは各自3つある城の領土を出来るだけ大きくする事が目的です。面白いのは領土の国境はプレイヤーによって徐々に決まっていき、決まった後でも動かせます。城が国境に囲まれて国として独立した時、その後、他の国の領土を奪った時に領土の分だけ得点となるのです。あとから奪った領土は1マスにつき1点が基本ですが、最初に独立したときはそれよりずっと低いレートとなります。よって最初はあまり大きな国でなくてもよく、あとから騎士の力で他の国との国境を動かすのが基本となります。

国境を並べる、国境を動かす、騎士を配置する、などのアクションは自由に決められないのが面白いところ。毎ターンに3種類のアクションが提示され、それを手番プレイヤーから順番に選んでいくのです。プレイヤーは4人いるので必ず同じアクションを選ぶプレイヤーが出てきます。その場合にはお金による交渉。それでも決まらなければ決闘となります。この交渉から決闘への流れが面白くゲームをエキサイティングなものにしています。

その他にも裏切りや和平交渉ができる特殊カードもあり、非常に遊びがいのあるゲームです。特に今回は上級ルールだったので、最初の国境の線引きから始まって、考える事も多く充実した時間が味わえました。むしろ初心者バージョンはやらなくてもいいような気もします。

今回は騎士をあまり投入しなかった事がたたって最下位。3つのうち2つは小さなバチカン市国やサンマリノのような国になってしまいました。忘れないうちに再戦希望。

結果:アンチュマン 60、ショーン 52、サイモン 46、自分 39



ムガル Mogul
(プレイ時間 各25分)
Mogul.jpgムガルはシャハトがテムブクトゥーから出した鉄道3部作。一時話題になりました。鉄道ゲームと言っても鉄道の株をテーマにした競りゲームで、ボードは得点表示の為だけに使われるので純粋なカードゲームと言っても良いと思います。

各カードは鉄道会社の株になっていますが、カードの枠は別の鉄道会社のシンボルカラーになっています。これらのカードを1枚ずつ競り落としていきます。競りは今では有名になったゲシェンク方式。手番には降りるか1枚チップを場に払うかの2択です。降りる時には場にあるチップを総取り。チップは基本的にはゼロサムなので、うまいタイミングで降りる事も大切です。

競りに勝つと2つのうちどちらかのアクションを選ぶ事が出来ます。
1:カード自体を株として保有する。自分の前に表にして置く。
2:カードの枠の色の会社の株を売って勝利点にする。
面白いことに、競りで2番目に勝ったプレイヤーは選ばれなかった方のアクションが出来るのです。前半はアクション1、後半はアクション2が中心となりますが、場合によってはあまりチップを払わずに2番手になって欲しいアクションを得る事も可能です。

株は持っている間、同じ会社の株が競りにかけられるたびに配当として勝利点1点がもらえます。売る時にはその会社のプレイヤー全員が持っている株数だけ1枚につき勝利点がもらえます。例えばある会社の株を自分が2枚、他のプレイヤーが3枚持っている状態で売ると1枚につき5点、2枚で10点です。この2枚はゲームから除かれる為、売った直後から1枚3点に価値が下がるのです。よってなるべく同種の株を集め、しばらく配当をもらい、相手が売る前に売る、という戦略になるわけです。売るには売る権利(アクション2)を競り落とさなければならない、というところがしびれます。

手に入れた頃はかなりやり込んだゲームの1つです。シャハト好きのジャックの為に久し振りに出してみましたが、やはり名作です。よくゲシェンクと比べられますが、個人的にはムガルの方がジレンマが大きく面白いと思います。続けて2回プレイ。2ゲーム目は大接戦で、最後はチップの数で勝敗が決まりました。

結果
1ゲーム目:アンチュマン 35、自分 31、ジャック 22
2ゲーム目:アンチュマン 46、ジャック 45、自分 39



ロボトリー Robo-tory
カワサキファクトリーからの隠れた傑作。ユニークな2人用アブストラクトのロボトリーで長いゲーム会を終えました。このゲームはシンプルだしもっと評価されても良いのではと思います。

結果:自分(勝利)、アンチュマン


その他プレイされていたゲーム:インペリウム、バトルスターギャラクティカ、プエルトリコ、R-ECO

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