自宅ゲーム会 2008.08.23

毎月第2金曜日のウォルドーフゲーム会。今月は私用で参加できなかったので、代わりにウォルドーフのメンバーを自宅に招待してゲーム会をすることにしました。ブラジル版モダンアートとペガサス版チグリスユーフラテスをメインにしようと思っていたのですが、参加者の意向でそれはかなわず。しかしながら、未プレイだったゲームや懐かしいゲームが遊べて充実した時間となりました。



ハンニバル対ローマ Hannibal gegen Rom(古代ローマの新しいゲームより)
(プレイ時間 各5-20分)
HannibalvsRome.jpg古代ローマの新しいゲームの14ゲームのなかでは一番プレイ頻度の高いものの一つ。のちに3ゲームだけローマ Rome としてリメイクされたなかにも(多少ルールは変更されていますが)含まれてます。さらに指輪物語 対決の元となったシステムのゲームです。

プレイヤーはローマ(青)とカルタゴ(赤)に分かれて戦います。ローマ側は軍団コマが7つ、しかしカルタゴ側は7つのうち2つのコマを重ねてハンニバル軍団として扱うので、全部で軍団コマが6つ、という非対称的なゲームです。さらにそれぞれのプレイヤーは海路をコントロールする為の艦隊コマを3つずつ持っています。先手はローマ。お互いに相手の首都への到達を目指します。

手番には軍団コマを隣の地域に動かすか艦隊を任意の海路に動かすだけ。海路をはさんで軍団を動かすときは海路に自分の艦隊がいなければなりません。移動先に相手のコマがあれば、すぐに戦いとなります。手札の1~5のカードから1枚同時に選んで公開。大きな数のプレイヤーが勝ち、小さな数のプレイヤーのコマは除去されます。同数値の場合は両方のコマが除去されます。戦いに強いハンニバル軍団はカードの値に1を足しますが、海路は使えません。これがゲームのスパイスとなっています。

同じカードは5枚のカードを使い切るまでは使えないので、これからの5つの戦いのどこで勝ってどこで負けるかを考えて進めていかなければなりません。ローマとカルタゴの間には3つの経路があり、それぞれ距離が3、4、5なのですが距離3と4の短い経路は海路が間にそれぞれ3つと2つあるので少々厄介です。この3つの経路のバランスが素晴らしいです。

こうして相手の首都(ローマまたはカルタゴ)にたどり着くか、3つの経路全てで一定以上進めれて地中海を支配すれば勝ち。もちろん途中で軍団が無くなるか、動かせるコマが無くなったプレイヤーは負けとなります。

間違えやすいルールを備忘録代わりに書いておきます。
1、ハンニバルと他のコマがいるところでの戦いではカルタゴのプレイヤーがどちらで戦うかを戦いの前に選べる。
2、地中海支配の場合は手番終了時(戦いが終わった後)にチェック。
3、両プレイヤーがそれぞれ最後の軍団を同時に失った時のみタイとなる。両プレイヤーが動かせるコマを同時に無くしたときは次の手番のプレイヤーの負けとなる。

アンチュマンと僕は7年ほど前にこのゲームを何度も狂ったようにプレイしたことがあり、以前の懐かしい想い出とともにプレイしました。やっぱりシンプルながらも良いゲームですね。指輪物語対決も面白いのですが、ハンニバル対ローマのシンプルさな良さも捨てがたいものがあります。ブルームーンとロストシティのような関係です。ローマ側は先手なので海路を操りやすく、カルタゴ側はハンニバルの存在が大きいです。

天気がよかったので外のポーチでプレイしたのですが、ちょっと蚊が多くて困りました。今度はまだ試したことの無い中核部の支配バリアントを試してみたいです。

結果
1ゲーム目:自分(ローマ)
2ゲーム目:アンチュマン(ローマ)
3ゲームメ:自分(カルタゴ)



元老院議員 Senator(古代ローマの新しいゲームより)
(プレイ時間 各15分)
Senator.jpg完全情報アブストラクト。各自1~10のカードを持ち場の適当な場所に黄色のニュートラルカードを置きます。ボードは3x3マスの中央部と、その周辺12マスをいれて21マスあります。最終的には二人の手札がすべてどこかのマスに埋まるわけです。

手番には周辺マスにカードを押し込みます。すでにそこに置かれていたカードは押された方向にスライドしていきます。既にすべてのマスにカードが置かれた列では、その方向に押し込むことが出来ません。ギプフと同じルールです。

全てボードが埋まったらゲーム終了。中央の3x3の範囲にある数値の合計を競います。これだけでも面白いのですが、いくつかバリアントが紹介されています。

1、ニュートラルな黄色のカードと縦横同列にあるカードは数値が2倍になる。
2、ニュートラルな黄色のカードと縦横同列にあるカードは周辺部まで数える。
3、ニュートラルな黄色のカードと縦横同列にあるカードは0になる。

1ゲーム目は通常ルールで、2ゲーム目はバリアントの1と2を入れてやってみました。バリアントは入れた方が面白いですね。周辺部から周辺部方向にも押せるのがポイントです。

結果
1ゲーム目(通常ルール):アンチュマン 28、自分 28
2ゲーム目(バリアント):自分 56、アンチュマン 39



ノアの方舟 Noah's Ark
(プレイ時間 5ー10分)
Noah%27s%20Ark%20Box.jpgボックスの形が目を引く記憶ゲーム。中身はタイルとコマだけで、36枚のタイルは14種類の動物が2枚ずつ、それに方舟の一部分が描かれているタイルが8枚あって、繋げるとノアの方舟になります。

説明書にはゲーム1とゲーム2の2種類の遊び方が書かれているのですが、今回はゲーム1を遊んでみました。手番にはタイルをめくって自分のコマを置きます。神経衰弱のように既にめくられたタイルとペアになる動物のタイルをめくれば得点。めくったタイルは自分のものとなりますが、コマが置かれていたタイルはそのプレイヤーのものになります。よって、なるべく自分でペアを探した方が得点は高いです。

Noah%27sArk.jpgところが方舟タイルが出て方舟が一歩完成に近づくたびに、コマを全てプレイヤーに戻してタイルはすべて裏返し。このタイミングまでにどれだけのタイルを覚えておくかが鍵となるでしょう。こうして方舟タイルが8枚でて、ノアの方舟が完成するとゲームオーバー。残りの動物は方舟に乗れずに溺れてしまうのが可哀想です。この時点で持っているタイルの最も多いプレイヤーが、最も多くの動物を助けたこととなって勝者となります。

普通の神経衰弱よりもマッチングできるタイルが多く、伏せられるまでに覚えておける時間も長いので気が楽です。運の要素ももちろん大きいですが、なかなか楽しめました。次回はゲーム2を遊んでみたいです。

結果
1ゲーム目:アンチュマン 9、自分 8、アレックス 5
2ゲーム目:アレックス 8、アンチュマン 6、自分 6



ハイソサエティ High Society
(プレイ時間 20分)
HighSocietyCards1.jpgクニツィアのゲームでは一番回数を遊んでいるゲームの一つです。テーブルゲーム初心者に進めるゲームとして個人的には一番のおすすめ。なぜならば殆どの初心者は競りゲームを体験した事が無い事と、短時間でも本当に面白いゲームを知って欲しいからです。以前は、モダンアート、メディチとともにクニツィアの競り三部作と言われていましたが、ラーが出てからはハイソサエティの代わりにラーを加えて三部作と呼ぶことが多いようです。

プレイヤーはそれぞれ11枚の小切手(1、2、3、4、6、8、10、12、15、20、25、の合計106)を持ちます。厚紙で出来た資産カードは価値1~10の資産、資産価値が2倍になる名誉が3枚、それに不幸カードが3枚の計16枚です。不幸カードは、カシノで失敗(価値マイナス5)、スキャンダル(資産価値が半分になる)、泥棒(資産を1枚取られる)。これらを1枚ずつ競っていくのです。

HighSocietyCards2.jpg競りはスタートプレイヤーから何巡でもするオーソドックスなものです。ビッドする時には手札の小切手から何枚でも使ってビッド額を提示しますが、再びビッドする時には両替はできません。既に提示したビッドに付け足すことしか出来ないのです。よって小さな額の小切手も重要になってきます。なるべく少ない枚数で競り落とすようにしないと、のちのちの競りでビッドできる額が限られてしまいます。

ビッドせずにパスするときは、すでに提示した額を手札に戻して抜けます。つまり、一度パスすると再参加できません(ハードパス)。

HighSocietyCards3.jpg面白いのが不幸カードの競りです。これらは通常とは逆に、カードを避けるためにビッドするのです。最初にパスしたプレイヤーは、それまでに提示した小切手と不幸カードを引き取り、それ以外のプレイヤーはそれまでに提示した小切手を全て失います。一巡するまえに誰かがパスしてしまうと、全く支払うことなしに不幸カードを避けることの出来るプレイヤーが出てしまうので、あまり高いビッドはしたくありません。かといって、あまり低い額だと何巡も回ってきて、小切手を何枚も使うことになり自分の首を絞めることになります。すごくよくできているシステムです。

名誉カードとスキャンダルカードの計4枚(縁が赤くなっている)がすべて出たら即座に終了です。このときまず小切手の残額を数え、最も少ないプレイヤーは脱落。それ以外のプレイヤーでもっとも価値のある資産を持っていたプレイヤーの勝ちとなります。

このゲームの面白いところは、
1、ビッドで両替が出来ないところ
2、不幸カードのビッド方法
3、勝利条件(小切手を使い過ぎずに資産価値を高める)
4、グループによって異なるビッドの相場
の3点です。

ビッドの相場はプレイ人数によっても異なるし(総額の小切手が多ければビッドは高くなるが、人数が多いので名誉カードの価値は低くなる)、ゲーム中でもどのタイミングでゲームが終わるかによっても変わります。そう言う意味では運なのですが、短時間でこれだけエキサイトできるゲームもなかなか無いと思います。

HighSocietyRavensburger.jpg資産1につき相場は2.7なのではないか?という意見もありましたが、相場が2くらいのこともあるし、4くらいのこともあります。そのグループの相場にある程度合わせないと勝つことは決して出来ません。恐るべし集団心理。特に相場が4から5くらいの場合は胃が痛くなるようなゲームになります。

人気のあるゲームで、2回再販されています。初版のラベンスバーガー版と次のウーバープレイ版はともにハイソサエティ(ウーバープレイ版は!が付く)で資産は厚紙で出来ています。8年の時の流れを表すように、ドレス(1)や馬(3)の代わりにエンターテイメントセンター(1)やバスケットボールチーム(8)が入ってます。ラベンス版の5から8の資産がウーバープレイ版の4から7に対応しているのですが、絵柄の違いなど見ると面白いです。90年代と21世紀の違いですね。アミーゴから出た珍獣動物園は資産の代わりに珍獣となり、通常の厚さのカードなので携帯性ではナンバーワンです。

あまり知られてないことですが、各版で微妙に勝利条件のタイブレークが異なります。
資産カードが同価値だったときのタイブレークの違いは以下の通りです。
ラベンスバーガー版:最もお金の多いプレイヤー
ウーバープレイ版:最も高い数値カード(1~10)を持っているプレイヤー
アミーゴ版(珍獣動物園):最もお金(ねずみ)の多いプレイヤー

このゲームを初めて買った時、面白くて5回も6回も続けて遊んだ記憶があります。そのとき一緒に遊んだアンチュマンは、その楽しさが忘れられないらしくリクエスト。折角なので、当時のラベンスバーガー版を出しました。縁の赤いカードが3枚も出たので、焦って買ったのが響きました。ところがゲームは最後の16枚目まで終わらず、25の小切手を使い損ねた僕が、資産でトップになる為に25を最後に使ってビリ。アンチュマンが手堅く勝利です。

結果:アンチュマン 36、アレックス 24、自分 38(失格)



アグリコラ(ファミリーバージョン)Agricola (Family Version)
(プレイ時間 2時間)
AgricolaFamily.jpgついにボードゲームギークの王座の地位を得たアグリコラ。プエリトリコを抜いたその日にたまたまギークを見ていたこともあり、歴史が動いたことを実感しました。まさかあのプエルトリコが抜かれる日が来るとは。チグリスユーフラテスもケイラスも2位どまりだったのに。

そんなアグリコラですが、前回の印象はあまり良くありませんでした。その後、数人の方からファミリーバージョンを強く勧められたのでようやく2回目のプレイ。アグリコラをもう何度もプレイしているというアレックスの持ち込みで、出たばかりの英語版です。ボードの情報も完全に英語なので分かりやすく、全員に共通の大きな進歩が場に並ぶだけで手札が無いので気が楽です。

AgricolaFamilyMyBoard.jpg1回目(ここ)よりも楽しめました。ファミリーバージョンの方が相手が何をしようとしているかの推測の根拠があるので、ゲームとしては面白いのではないでしょうか? 手札という隠れた情報がないので、ファミリーバージョンのほうがゲーマーズゲームのような気がします。例えば、プエルトリコに拡張で手札カードセットPデッキ(そのカードを持つプレイヤーに特有の建物や特権など)が出てもおそらく買う気にはなりません。同様に、アグリコラもファミリーバージョンで十分だと思うのです。でもこの意見は少数派らしく、ギークのフォーラムなどでファミリーバージョンについて調べても、殆ど何も書かれていません。でもファミリーバージョンの方が名前に反して難しいというのは一般的な意見らしく、「アグリコラのパラドックス」と呼ばれていました。

プレイヤーインターアクションはワーカープレイスメントだけ、という部分は変わりませんが、同種のケイラスやストーンエイジよりは楽しめました。これからプレイ機会があったらファミリーバージョンに限ってならプレイしても良いかなと思います。

結果 アレックス 32、アンチュマン 25、自分 23



ジェネシス Genesis
(説明 10分 プレイ時間 50分)
Genesis.jpgずっと気になっていたクニツィアのタイル置きエリアマジョリティー(タイルマジョリティー?)ゲーム。1ページというシンプルなルールを読むだけで面白そうな予感。

250億年前の生命の起源をモチーフにしたゲームですが、アブストラクト名のテーマ性は薄いです。ボードは10x14(2人のときは10x11)でチグリスユーフラテス(11x16)よりひとまわりり小さいくらい。各プレイヤーは色でなく、爬虫類、恐竜、哺乳類、人類のどれかの種族を担当しながら4つの地形(森、水源、サバンナ、山)に対応する4色のタイルで勢力を伸ばしていくところなど、チグリスユーフラテスに似た部分はあります。

各プレイヤーは、自分の種族のタイルを各色16枚、計64枚受け取ってスタート(英語版には各色13枚と書いてありますが、間違いです。各色17枚ありますが1枚は予備です)。手番には2個の地形ダイス(4色とワイルドが2面)を振って出た色と同じタイルを2枚ボードに置きます。ダイスで出た色を置きたくなければ、ダイスを無視して1枚置くことも可能です。

こうして、同色のタイルが3枚以上縦横に繋がると地域となり、ゲーム終了時に得点の対象になります。地域のなかで同じ種族での縦横のつながりを集団と考え、最も大きい集団に4点、2番目には2点です。独占は6点となります。また、各色で最も大きい地域での集団は点数が2倍、そのなかでも色に関係なく最大の地域での集団は点数が3倍となります。

たったこれだけのルールなのですが、置くタイルで勢力を伸ばすと同時に別の色をブロックしたり、わざと3枚だけの独占を狙ったりといろいろな戦略があります。一番効率的なのは、置いたタイル1枚につき2点の場合で、地域が最小の3枚のときには必ずそうなります(少し考えると分かります)。よって、最大地域での勢力を目指すのでなければ、少ない枚数の方が得なのです。

今回は初めてなのですが、十分面白さを堪能できました。3枚や4枚の小数集団を多数つくって、最大地域での勢力争いに加わらなかったアレックスの勝ち。ダイスを使いますが運の要素はあまりなく、ちょうど良い具合です。近いうちに再戦したいゲームです。

結果:アレックス 44、自分 42、アンチュマン 40



銀行強盗 Banküberfall
(説明 10分 プレイ時間 30分)
Bankueberfall.jpgこれも気になっていたゲームの一つ。プレイヤーは銀行強盗になって町の5つの銀行を襲って現金を奪います。

プレイヤーの手番での行動は中央の7枚のタイルのどれかをめくることによって決定されます。ちょっと面白いシステムですね。タイルはカードを置く(4枚)、カードを1枚表向きにする(1枚)、カードを1枚盗み見る(1枚)、銀行強盗をする(1枚)という組み合わせで平均して4枚置かれるたびに銀行強盗が発生することになります。凄い町です。置かれたカードはその銀行の資産を表しますが、資産を倍にするカードの他、キャラクターカーカードなどもあってなかなか一筋縄ではいきません。

銀行強盗をする、のアクションがこのゲームの中核です。そこに並べられたカードを予想して、プレイヤー(強盗たち)は全員強盗したい金額を握ってビッドします。次に、銀行の前に並べてあるカードをすべて表向きにして強盗開始。そこにある資産額を計算し、ビッドの低いプリエヤーから順に強盗していきます。もし、資産が足りなければそのプレイヤーは強盗できません。たとえば資産が10で、ビッドが3、4、5だったら、3と4のプレイヤーは強盗できますが、5のプレイヤーは出来ないのです。よってどのくらい握るかというのに悩みます。

さらに自体を複雑にしているのがキャラクターカード。美女、警官、泥棒、そして探偵の4種類あり、資産カード同様に伏せておかれます。まず、銀行に美女がいるとその他のキャラクターは美女に見とれて無効となります。警官がいると、強盗失敗。強盗しなかったプレイヤー(0を握ったプレイヤー)は報酬としてコイン5受け取ります。ただし、美女も警官も2枚以上あると無効です(美女同士ではお喋りをし、警官どうしではトランプを始めてしまう、という設定らしいです)。そのあと泥棒と探偵の数を比べます。泥棒が多ければ強盗失敗。泥棒は強盗(プレイヤー)のお金をすべて盗んでしまいます。これが一番痛いです。探偵が多ければ強盗はビッドの高いプレイヤーからになります。探偵を利用して高いビッドが出来ます。

こうして定期的に強盗し、最後にはすべての銀行に連続で強盗してフィナーレ。儲けの最も多かったプレイヤーの勝ちです。

記憶とブラフ、そして競りがまじったゲームとしてよくできています。勝ち目が無いと思った僕は、最後に探偵がいると信じて16もビッドして大失敗。泥棒に巻き上げられてしまい最下位でした。

結果:アレックス 40、アンチュマン 38、自分 14



マックマルチ McMulti
(説明 30分 プレイ時間 3時間)
McMulti.jpg何度かプレイしたことのあるマックマルチ。以前取り上げた The Games JournalComplex German Games という記事にもエネルギーポーカーなどとともに紹介されている、古い経済ゲームです。石油王となり、200(ミリオン)の資本金を5倍の1000にするのが目的。

ドリルリグで原油を掘り、リファイナリーで原油を石油にし、ガソリンスタンドで石油を市場に売る、というのが一般的な流れです。また、原油や石油を直接国内や海外のマーケットに売買することもできます。このコンポーネントが当時としては、いや、今見ても素晴らしく良く出来ています。

プレイヤーは6x6の36マスに施設を建てていきます。手番には赤と青の2つのダイスを振り、出た目の縦横の列にある建物がアクティブとなるのです。面白いのは、この列は両側のプレイヤーにまたがってアクティブとなり、アクションが出来るのです。この「他プレイヤーの振ったダイスで資源を得る」というカタンの開拓のアイディアの祖先とも言えるゲームです。

McMultiMyArea.jpg国内や海外のマーケットは売り値はボードに書いてあり、売ると値が下がり買うと値が上がるようになっています。このシステムはパルミラ/モトリーフールの安く売って高く買えにも使われていますね。

なんといっても強力なのが石油をガソリンスタンドで売ることで、かなり高額で売ることが出来ます。ぞろ目が出るたびに急激に値上がりします。また経済傾向が変化し、施設の売買の値段が変化します。そう、施設を安く買って使って、高く売る、なんてこともできるのです。

今回は、エリックKのリクエストで3年振りにプレイすることになりました。以前の教訓からデッキオブダイスを使用。これで適度にぞろ目が出ることになります。喋りながらのんびり遊んだので3時間かかってしまいましたが、普通にやれば2時間くらいだと思います。経済ゲームに強いアレックスが緻密な計算で1000獲得を宣言。そのあと全員1手番あるのですが、施設を売っても届かず。

結果:アレックス 1960、自分 1476、エリックK 1339、エリックC 914



ミックスマッチ Mix-Match
MixMatch.jpgエリックKの自作ゲーム。ギークにも登録されています。多人数アブストラクトで、盤上のコマを入れ替えたりスライドさせたりして自分のコマを盤上から取り去るというゲーム。今回で3回目のプレイですがなかなか面白いです。もうすぐ出版されるとのことなので楽しみですね。



アールエコ R-Eco
R-ECONewEdition.jpg新版(ZーMAN)を買ってから再びプレイしています。なぜかウォルドーフには持っていったことが無かったらしく、僕以外は全員初プレイ。テーマとゲームプレイがマッチしているのが素晴らしいです。カードの質もよく、絵柄も可愛いです。点数がチップになっているのも良いですね。単純なようで悩みます。不法投棄をせずに得点を集めて勝ちました。

結果:自分 14、エリックC 10、エリックK 7、フォーレスト 1、ルーク -1



交易王 海の英雄 Handelsfürsten - Herren der Meere
(プレイ時間 各30分)
Handelsfuersten2.jpg最近一番のヒットゲーム。前回よりもさらに面白く感じました。カードを貯める為に他のプレイヤーの動向を見てキューブを変えていきます。こうしてトレンドに乗り遅れないようにしながら、自分だけ得点できるように持っていくのが面白いです。やはり同種のカードをどこまでプレイするかを流れを読んで考えるのが面白いです。他のプレイヤーがカードを取りそうなときは、数枚プレイして、再び自分の手番になってからさらに得点できるのです。あとは大体の残り枚数を感覚として覚えておくと良いと思います。各スート10枚なので5枚出ていたらもうあと半分なのか、とか。

1ゲーム目は最後まで特殊カードを買わなかったエリックKの勝利。2ゲーム目は11の特殊カード(決算のとき+2)だけ1枚買った僕の勝利です。カードのバランスも取れているし、いろいろな勝ち方がありそうですね。これは暫く遊べる良いゲームです。

結果
1ゲーム目:エリックK 56、エリックC 44、自分 44、ルーク 40
2ゲーム目:自分 89、ルーク 77、エリックC 73、エリックK 55



ロボトリー Robo-Tory
Robo-Tory.jpg最後にロボトリー。カワサキファクトリーの隠れた名作(?)だと思っています。本当はシチリアの殖民をやりたかったのですが、準備不足と時間切れなので次の機会ですね。



雑談も多かったのですが、午後1時から朝の4時までたっぷり遊びました。
また時間を見つけて遊びたいメンバーです。

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