中央区ゲーム会 2021.10.31

Doughnuts20211031.JPG今月の中央区ゲーム会は月島です。ハロウィーンですが、雨模様でゲーム日和でした。写真はハロウィーンスペシャルのドーナツ。




クオ ヴァディス Quo Vadis? (ハンスイムグリュック版)
(説明 10分 プレイ時間 55分)
QuoVadis-Boxes.JPG「クオヴァディス」はクニツィアがデザインし1992年にハンスイムグリュックから出版されたローマの元老院を舞台にした交渉ゲームです。1999年にメイフェア、2005年にアミーゴから、それぞれ出版されています。

コンポーネントはゲームボード、議員コマ5色8個ずつ、得点トークン62枚(1、2、3、4、5点がそれぞれ18、14、15、9、6枚。2点トークン14枚中6枚にはカエサルの絵が描かれている)、そして、カエサルトークン1枚です。ボードはローマの元老院のヒエラルキーを表します。委員会が4層か5層の階層になって道で繋がっており、最上段は元老院です。委員会の議員の定数は1名、3名、5名の3種類が、それぞれ7、5、2箇所で、計14委員会あります。元老院の定員は5名です。

2−5点の得点トークンを混ぜ、ボード上の3名か5名の委員会から昇進する道の途中である10箇所にランダムに表向きにしておきます。そしてカエサルトークンを元老院のすぐ下の道の得点トークンのところに置いてゲームスタートです。18枚の1点のトークンはボードの脇にまとめて置いておきます。

QuoVaids-boards.JPGプレイヤーの目的は、元老院を目指しつつ、できるだけ多くの得点を得ることです。得点は3名か5名の委員会から昇進することで、また巧みな交渉によっても得られます。元老院の定数5名がすべて埋まるとゲーム終了。そのときここに自分の議員コマがないと脱落です。脱落していないプレイヤーのうちで最も得点の高いプレイヤーの勝利です。同点の場合は、先に元老院に議員を進めていたプレイヤーが勝ちます。

手番では、最下段の空きマスに自分の議員コマを置く、既に置かれた自分の議員コマを1段上の階層の委員会に昇進させる、カエサルトークンを別の場所に動かす、の3つのうちいずれかを行います。このうち2番目の議員の昇進がこのゲームの中心となるアクションです。

QuoVaids-senators.JPG自分の議員コマを昇進させるためには、現在いる委員会の定数の過半数の賛成が必要です。つまり、定数が3名や5名の委員会ではそれぞれ合計2名か3名の議員の賛成が、つまり該当議員以外に1名か2名の賛成が必要なのです。これらは手番プレイヤー自身の議員でも構いません。また議員数が過半数に満たない委員会からは昇進できません。ただしカエサルトークンが置かれている道では賛成をえる必要も議員が過半数いる必要もなく昇進できます。しかし、この場合は道の途中にある得点トークンは得られません。

QuoVadis-tokens.JPG現在の委員会で、手番プレイヤーの議員が過半数を占めるならば(定数1名の時も含む)、自分が自分に賛成するだけなのでそのまま昇進できますが、そうでない場合は過半数になるように他のプレイヤーの議員からの賛成を得なければなりません。他のプレイヤーは昇進に賛成した議員コマ1つにつき1点のトークンがもらえます。注意したいのは、過半数を超えて賛成が得られても、1点のトークンを得られるのは過半数に必要な議員だけということです。手番プレイヤーはどの議員が1点トークンを受け取るかを選び、それも含めて交渉に臨みます。また1点のトークンがなくなったらそれ以上は供給されません。3名か5名の委員会から昇進した議員コマは道の途中にある2−5点の得点トークンを受け取ります。このとき、2点のカエサルの絵が描かれているトークンならば、ただちにカエサルトークンを移動します。そして、新たにランダムに得点トークンが置かれます。

賛成の1点に対して昇進の2-5点なので、たいていの場合は交渉が起こります。この交渉が「クオヴァディス」の肝にあたる部分です。交渉は、得点トークンの受け渡しの交渉の他、特定の議員コマを進める、進めない、置く、置かないという交渉、あるいは特定のプレイヤーに賛成する、賛成しないという交渉、カエサルトークンの移動に関する交渉など、考えられる交渉範囲が非常に広いのです。そして、次の自分の手番の終わりまでに実行できることは必ず守らなければなりませんが、それ以降の約束は守っても破っても構いません(注:これはハンスイムグリュックの英語ルールに従っています、エディションによるルールの違いは後述)。

昇進の交渉がすべて決裂してしまい、議員を置く最下層の委員会にも空きがなければ、カエサルトークンを移動するしかなくなります。カエサルトークンは昇進を楽にしますが、得点が得られないので一長一短です。こうして交渉によって得点を稼ぎながら、うまく最低1人の議員を元老院に送り込むのです。

エディションによる違い

交渉による約束の有効期限
ハンスイムグリュック版(ドイツ語ルール):現在の手番プレイヤーの手番の終わりまで
ハンスイムグリュック版(英語ルール):各プレイヤーの次の手番の終わりまで
メイフェア版(スタンダード):現在の手番プレイヤーの手番の終わりまで
メイフェア版(オプショナル):現在の手番プレイヤーの次の手番の始めまで
アミーゴ版:現在の手番プレイヤーの手番の終わりまで

特殊タイルとオプショナルルール
ハンスイムグリュック版:なし
メイフェア版:あり(特殊トークン5種計7枚付属)
アミーゴ版:なし

QuoVadis-manuals.JPG交渉による約束の有効期限についてですが、上記のように主に2つあります(ハンスイムグリュックの英語ルールとメイフェアのバリアントルールは実質的には同じです)。ハンスイムグリュック版はルールブックがドイツ語、英語、フランス語、スペイン語の4カ国語なのですが、ここで誤訳があったらしく、クニツィア本人によればドイツ語版が正しいそうです。しかし、自分は英語ルールに慣れており、英語ルールの方が込み入った約束(賛成するから次の手番ではこちらに賛成してほしい、など)が曖昧さなくちゃんとできるので、もっぱら英語ルールで遊んでいます。好みの問題だと思うので、好きな方を選択すると良いと思います。

参考:ボードゲームギークのフォーラムでのスレッド
https://boardgamegeek.com/thread/341855/mayfair-rule-change-about-deal-making-how-long-are


QuoVaids-SpecialTokens.JPGメイフェア版ではオプショナルルール用に特殊トークンが付属します。オプショナルルールを取り入れると、手番に特殊トークンを取るという選択肢が増えます。特殊トークンはすべて裏向きに置かれており、ランダムに1枚取って表向きにして自分の前に置きます。能力を使ったら、再び裏向きにして、他の特殊トークンと混ぜるのです。特殊トークンの能力は以下の通りです。

官僚制度(紫):カエサルトークンのようにボードに置かれる。これが置かれている間は、完全にブロックされる。カエサルが同じところに動かされることで、解除される。
SPQR(赤):投票時にプレイし、投票を無条件で成立させる。
カエサルの援助(赤2枚):投票時にプレイし、1票分になる。ただし1点のローレルはもらえない。
カエサルの冷遇(赤2枚):投票時にプレイし、マイナス1票分になる。
カエサルのジレンマ(赤):カエサルの援助、またはカエサルの冷遇のどちらかとして使える。

オプショナルルールを使ったときのプレイ記は以下
https://www.gamers-jp.com/playgame/archives/001940.html#quovadis


コンポーネントやグラフィックの違い

QuoVaids-HIGInside.JPG初版であるハンスイムグリュック版(1992年)は大きなボードで議員コマも大きく遊びやすいです。カエサルや得点トークンやカエサルトークンは黄色です。マニュアルは前述の通り4ヶ国語なのが当時としては先進的です。箱の中の仕切りにも Quo Vadis? のロゴがあります。

第2版にあたるメイフェア版(1999年)はグラフィックがかなり異なりますが、議員コマはハンスイムグリュック版とまったく同じです。得点トークンは黒、カエサルや特殊トークンの「官僚制度」は紫、その他の特殊トークンは赤と役割によって色分けされておりわかりやすいです。

第3版にあたるアミーゴ版(2005年)は箱もボードも議員コマもトークンもすべてかなり小さく作られています。ボードは6つ折ですが、なかなか平らにならず波を打ってしまいます。議員コマは「プエルトリコ」の初版の産物のような木製コマ、トークンは「交易王」の初版の得点チップのように小さいです。なおボードとトークンのデザインはハンスイムグリュック版と同じですが、縮小されており、ボードはトークン置場があります。なぜか黒い袋が2つも付属してきますが、使用目的がわかりません(説明書にも記載なし)。

QuoVadis-bags.JPG「クオバディス」は、あまり交渉ゲームをデザインしないクニツィアにおいて、異色のゲームです。他のクニツィアの交渉ゲームとしては「総督(古代ローマの新しいゲームに収録)」や「ハリウッドライブス」などが思い浮かぶ程度で、交渉の代わりに提案・提示と交換というようにシステム化した「レスパブリカ」「バベルの塔」「シャークトレード」も一種の交渉ゲームと言えます。比較的古い「クオバディス」はプリミティブなシステムで、この交渉における自由度の高さはクニツィアらしいと言えるでしょう。誤訳とはいえ、英語ルールでの多彩な交渉は魅力的です。元老院の定員が5名なので5人プレイだと足切りの可能性があってシビアなゲームになり面白いと思います。5人が適正プレイ人数で4人以下だとかなり緩めになります。

QuoVadis20211031.JPGこの日は実に久し振りに「クオバディス」を遊びました。終始交渉で優位に進めていたもっちぇさんと、途中まで無得点だったminaさんが対象的でした。しかしその後、もっちぇさんは皆んなに警戒され、その隙を縫ってうまく交渉を進めていったミロさんとヨウさんが1位と2位に。元老院にはすべて5人とも入れたので脱落はなかったのは平和的でした。2回目からが面白くなりそうなゲームだね、という意見が印象的でした。手詰まりになるとカエサルを動かすしかないので、次回はメイフェア版のオプショナルルールも良いかもしれません。

結果:ミロ 26、ヨウ 24、もっちぇ 19、自分 11、mina 10



キューバード CuBirds
(説明 10分 プレイ時間 各20-25分)
Cubirds20211031.JPG最近ボードゲームアリーナというオンラインサイトで友人に教えてもらって遊んでいるゲームで、実物を遊ぶのは初めてです。4列ある鳥のどちらかの端に手札がか1種類の鳥を持っているすべて並べます。それによって同種の鳥に挟まれたカードが自分のものになります。同種の鳥を指定枚数集めるとセットが完成したことになり、8種類中7種を1セットずつか、2種を3セットずつ集めれば勝利です。

何も挟めないときは山札から2枚引くというオプションがありますが、引かないという選択肢もあります。なぜ引かないほうが良いことがあるかといえば、手札を0枚にすると、全員の手札をすべて強制的に捨てさせて新たな手札から始められるのです。このルールが暴力的だなあと思っていましたが、その感想は実物で遊んでも変わりませんでした。

あと気になったのが「同種のカードをすべて出さなければならない」というルールです。ともすると忘れがちで3枚あるうちの1枚だけ出してしまうこともありそうですし、意図的にズルもできてしまいます。オンラインのときはそういうことはなかったのですが、アナログゲームとしてはあまり良いルールではないと思います。

不思議なのがカードのインデックスが右上にしかないことです。自分は写真のように持っていたけど、持ちづらい。もう少しなんとかならなかったのでしょうか。

1戦で慣れたところでもう1回。1回も勝てませんでした。ちょっと面白い気もするので、機会があればまた遊びたいです。

結果
1戦目:ヨウ 勝利
2戦目:ミロ 勝利



ランカスター Lancaster拡張セット 新たな法 The New Laws
(説明 40分 プレイ時間 105分)
Lancaster20211031.JPG5人が最適とのことで、minaさんが持ち込んでくれたゲームです。ルールが複雑すぎて、ついていくのが大変です。自分の手下を置いて行ったり、戦争に行ったりするのですが、とにかくやることが多くて大変でした。法案を可決したり否決したりといったこのゲーム独特の投票ルールがあるのですが、色々と勘違いしていて、トンチンカンな投票をしてしまっていたと思います。

実は10年前に一度だけ遊んだことがあるゲームなのですが、全くルールを覚えていませんでした。当時のほうがちゃんとしたレポートを書いています。
https://www.gamers-jp.com/playgame/archives/001051.html#lancaster

結果:もっちぇ 49、mina 47、ヨウ 41、自分 32、ミロ 26



ラマ ダイス L.A.M.A. Dice
(プレイ時間 各20-40分)
LAMADice20211031.JPGヘビーな「ランカスター」のあとは、ライトな「ラマダイス」です。結構考えて戦ったつもりだったのですが、3回くらいで上がられてしまうとどうしょうもありません。写真のように3枚にちょうど合致するダイス目がでて、予期せずに大量失点ということが多かったです。2戦遊んで4位と5位。

結果
1戦目:みな 9、ミロ 12、もっちぇ 27、自分 35、ヨウ 55
2戦目:ヨウ 17、ミロ 27、みな 27、もっちぇ 35、自分 40



はちみつくまさん Honeybears
(プレイ時間 40分)
Honeybears20211031.JPG久し振りに遊ぶはちみつくまさんです。5人だとすべてのカードを使うので、あまりマイナスになってしまうクマは出ないと思います。5ディール遊びましたが、今回は終始うまくいかずに、久し振りにこのゲームで最下位になってしまいました。1ディールでの高得点、31点と28点をたたき出したミロさんの勝利。100点越えはすごい。

結果:ミロ 108、ヨウ 84、みな 78、もっちぇ 68、自分 60



クリス クロス Kriss Kross (モーゼス版)
(プレイ時間 各5-10分)
KrissKross-boxes.JPG「クリスクロス」はクニツィアがデザインし、モーゼスから2017年に、そしてグレイルゲームズから2018年に出版された、5x5のマス目を使った手軽なダイスゲームです。モーゼス版はドイツ語で Kriss Kross、グレイルゲームズ版は英語で Criss Cross というタイトルになっており、十字模様という意味です。

コンポーネントは6面に様々なシンボルが描かれたダイス2個と、得点用のパッドだけです。各自、得点用の紙をパッドから1枚取り、筆記用具を用意します。得点用の紙は5x5のマス目になっていて最上列の中央が太枠になっています。ここに全員異なるシンボルを選んで書き込みます。これで準備完了です。

KrissKross-scorepad.JPG目的は高得点を取ること。手番プレイヤーはダイスを振り、全員がそのダイスで出た2つのシンボルを、縦横につながった空きマスのどこかに書き込みます。ダイスを振るプレイヤーは時計回りに移動します。12回振ると5x5がすべて埋まりゲーム終了です。空きマス1つを孤立させてしまうと、もうそこにはシンボルを記入できないので、12回ダイスが振られる前に終了することもあります。

KrissKross-dice&pencils.JPGプレイヤーは縦横各列において、同じシンボルが2個以上つながっている分だけ得点します。ただし、4個か5個だとボーナスとして得点が倍になります。つまり、2、3、4、5個つながっていると、2、3、6、8点というわけです。2個や3個のつながりが2つできたときは各得点を合計します(2個が2つで4点、2個と3個で5点)。気を付けなければならないのは、同じ列にあるだけでは得点にならないということです。

ソロプレイでは獲得した得点によって以下の結果になっています。左側がモーゼス版、右側がグレイルゲームズ版の表記です。

30点以上:シンプリーファンタスティック Schlichtweg fantastisch / クロスマスター Cross Master
25−29点:ダイスマスター Würfelmeister / エクストラスペシャル X-tra Special
20−24点:ストラテジスト Stratege / シンボルサイモン Symbol Simon
15−19点:ラッキー・ガイ Glückspilz / ラインスイーパー Line Sweeper
0−14点:ギャップフィラー Lückenfüller / コラムカウンター Column Counter

各エディションの違い

ダイス目の表記(写真を参照)
モーゼス版:◯X△□☆・
グレイルゲームズ版:◯X△/#川

最初に埋めるマス
モーゼス版:最上列の中央マス
グレイルゲームズ版:最上列の左端のマス(左上のすみ)

付属の鉛筆
モーゼス版:なし(プレイヤーが用意する)
グレイルゲームズ版:あり(鉛筆6本)

バリアントルール
モーゼス版:なし
グレイルゲームズ版:あり

グレイルゲームズ版のバリアントルールでは以下の2つのルールが加わります。

1.無得点の列は0点ではなくマイナス5点。
2.右上から左下の斜めの列も得失点対象になり、通常の列の2倍の得失点です。

おそらく、このバリアントのために最初に埋めるマスの位置を変更したのではと思われます。このバリアントルールはかなり面白いので、オススメです。

KrissKross-inside.JPG同作者のゲームでは、縦横に分かれて戦う「プリズマ」や「ドラゴンマスター/ロボットマスター」が少し似ています。これらと大きく違うのは、単純に同じ列にあるだけでは得点せず、繋がっていなければならないというところです。ドミノ(1x2)を埋めていく感覚は、アブストラクトゲームの「キャッチ」と似た感覚です。

KrissKross20211031.JPGいつもグレイルゲームズ版のバリアントルールで遊ぶことが多いのですが、久し振りにオリジナルのルールで遊びました。2つの出目を隣り同士に書かなければならないという縛りがよくできています。1戦目では1マスだけ埋まらない空きマスを作ってしまい惨敗。2戦目は空きマスこそ避けられたものの、ヨウさんに1点差の同点2位でした。手軽なので、ちょっとした空き時間には重宝しますね。

余談ですが、ややこしいことに、クニツィアは1995年にも スペリングにハイフンが入った「クリスクロス Criss-Cross」 という同名のゲームを Games&Puzzles という雑誌で発表しており、ダイスゲーム百科 Dice Games Properly Explained にも紹介されています。こちらもやはり5x5のマス目を使うのですが、通常のダイス2個を使い、ルールもかなり異なるので、play:game data base では別エントリーにしています。

1.各プレイヤーは0-9の異なる数字を中央のマスに書く(なので10人まで遊べる)。通常の6面ダイスを使い、出目の和を好きなマスに書く(10以上は1の位のみ考慮する。10=0、11=1、12=2となる)。これを24回繰り返す。
2.各縦列と横列の計10列で、同じ数字(隣接していなくても良い)が2、3、4、5個あれば1、3、6、10点、連続数字5個ならば5点。

こちらは「クリス対クロス」「クリスアンドクロス」といった秀逸なバリアントもあり別の面白さがあります。詳しいルールは是非書籍を参考にして遊んでみてください。

結果
1戦目:もっちぇ 38、ヨウ 37、みな 31、自分 26、ミロ 21
2戦目:ヨウ 32、みな 31、自分 31、もっちぇ 30、ミロ 25

SHARE