川崎テーブルゲーム会シャッフル 2017.09.09

夕方5時からという短い時間ですが、川崎・元住吉のシャッフルに参加しました。



ブンブンかくれんぼ Honigbienchen
(プレイ時間 各5分)
Honigbienchen20170909.JPGここのところ連続して遊んでいるブンブンかくれんぼです。6つのミツバチの位置を覚えるという単純な記憶ゲームですが、そのミツバチがプレイヤー間を移動するので、覚えるのが難しくなっています。久し振りに一緒に遊ぶ枇杷さんが、嬉しそうににやにやしながら遊んでいたのが非常に印象的でした。3人で2戦、4人で1戦し、なんと3戦3勝という快挙です。このゲームで勝ったのは久し振りかも。

結果
1戦目:自分 勝利、朝倉いひ、枇杷
2戦目:自分 勝利、朝倉いひ、枇杷
3戦目:自分 勝利、朝倉いひ、枇杷、大賀



クマ牧場 Baerenpark
(説明 15分 プレイ時間 30分)
Baerenpark20170909.JPG割とよく名前を聞くので、一度くらいは遊んでみたいと思っていたゲームです。ポリオミノ(正方形をつないで作った形)を個人ボードにうまく置いていくというパズルゲームで、置いてカバーしたマスによって、さらにポリオミノを得られたりボードを追加できたりします。また早い者勝ちでボードを埋めると建てらえるクマの像、目的を達成するともらえるボーナスカードなどがあり、この辺りと限られたポリオミノの取り合いが少々のインターアクションを生んでいますが、基本的にはソロプレイです。この手のパズルは好きなのですが、ゲームとしては1度遊べば十分です。ウボンゴ3Dの方が良いですね。

結果:自分 109、Sato 94、大賀 86、ミスミン 72



バンパイア Vampir
(説明 5分 プレイ時間 各15分)
Vampir20170909.JPGこれも先日遊んだばかりなので、ルールは完璧です。クニツィアのラミーゲームといえば「ラミー17」の方が有名だと思いますが、この「バンパイア」もなかなかです。2戦遊びましたが、どちらも最下位で無効になったスートが1-2ほど現れて、かなり僅差でのトップ争いとなりました。2戦目はミスミンさんがたったの3スートのメルドで勝利したのが鮮やかでした。1戦目を制した戦闘員ディーさんは2戦目も2位でコンスタントに強かったです。

結果
1戦目:戦闘員ディー 30、Sato 29、ミスミン 13、自分 13
2戦目:ミスミン 21、戦闘員ディー 20、自分 19、Sato 13



海賊 Pirat
(説明 10分 プレイ時間 各10-25分)
Pirat-Boxes.JPG「海賊 Pirat」はアミーゴから1992年に出版されたクニツィアのカードゲームです。何度もリメイクされており、「コルセア Korsar」がハイデルベルガー(2002年)、ティルシット(2005年)、アシンクロン(2010年)、ホモルディカス(2013年)、コザイク/グループSNE(2015年)から出版され、「ルート Loot」がゲームライト(2005年)から出ています。さらに中国製の海賊版の「海賊」もあります。それぞれに味がありますが、基本ルールは同じです。目的は自分の海賊船や海賊で商船を攻撃して獲得することです。

(写真は左上(あるいは上)から年代順:アミーゴ版(1992)、ハイデルベルガー版(2002)、ゲームライト版(2005)、ティルシット版(2005)、アシンクロン版(2010)、ホモルディカス版(2013)、コザイク/グループSNE版(2015)、海賊版(不明)。なおカードの写真ではアシンクロン版とホモルディカス版は同じで、海賊版は撮っていないので6列です)

Pirat-MerchantShips.JPGコンポーネントはカードだけ。商船が21枚、海賊船が40枚、海賊が4枚、それに提督が1枚で計66枚です。ゲームの目的となる商船は、描かれたコインの数が得点を表しており、2から6点まであり、すべてを合計すると76点です。海賊船は4スート(赤、黄、緑、青)が各12枚、海賊は各1枚です。海賊船は攻撃力がドクロの数で表されており、各スート12枚の内訳は、攻撃力1、2、3、4が、それぞれ2枚、3枚、3枚、2枚となっています。なお、海賊や提督の攻撃力はどんな海賊船も上回ります。なお、第2版以降ではカード枚数が、商船25枚、海賊船48枚、海賊と提督を合わせて合計78枚と、増えています。商船カードも8点まであり、合計100点です。詳しくはバージョンの違いの項を参考にしてください。

ゲーム開始前に、66枚のカードをすべて混ぜてシャッフルし、各プレイヤーに6枚ずつ配って残りは山札とします。手番には、カードを1枚プレイするか1枚山札から補充するかのどちらかです。商船カードは自分の前にプレイします。もし1巡のあいだに攻撃されなければ自分のものになります。海賊船カードはすでにプレイされている商船に対して、出したプレイヤーがわかるように、商船カードの脇に自分の方に向けて出します。複数のプレイヤーが1隻の商船を攻撃する可能性ありますし、攻撃された自分の商船に対してカードを出して防御を試みることができます。さらに後の手番で、これまでに攻撃した商船にカードを加えて攻撃力を増すこともできます。商船に対してカードを出して攻撃(防御)する時には、各プレイヤーは異なるスートでなければならず、1人のプレイヤーのカードはすべて同スートでなければなりません。つまり1隻の商船に対しては、最大4人までしか攻撃できないのです。各スート1枚ずつしかない海賊カードは、既に同スートの海賊船を出しているときに出せます。

Pirat-Pirates.JPG手番の最初に自分の攻撃力(海賊船のドクロの合計値)が単独最大の商船や、自分が出した商船でだれも攻撃しないものがあれば、それらをすべて獲得します。海賊はどんなに強い海賊船よりも強いですが、海賊同士ならば後出し勝ちです。提督は自分の出した商船に対してしか出せませんし、それ以前に海賊船を出している必要はありません。出せば1巡待つことなく直ちにその商船を勝ち取るという非常に強力なカードです。獲得した商船は他のカードと一緒に裏向きにして、自分の前に置いておきます。

こうして手札から1枚プレイするか、手札に1枚補充するかのどちらかを繰り返してゲームを進めます。山札が尽きたらゲームの終了は近いです。選択肢も手札から1枚プレイするか、手札を1枚捨てるかのどちらかへと変わります。ただし、手札の商船は捨てられません。山札が尽きてから、誰か1人の手札がなくなったらゲーム終了です。場の商船は、最多攻撃力が確定していればそのプレイヤーが獲得し、そうでなければ誰のものにもなりません。獲得した商船は得点ですが、手札に残った商船はすべて失点です。もっとも多くを得点したプレイヤーの勝利です。

Pirat-Admiral.JPGクニツィアにしては、かなりマルチ色の大きなゲームで、商船を獲得できるプレイヤーの直前のプレイヤーには攻撃をするかどうかのプレッシャーがかかります。どのくらいの攻撃力でどのくらいの価値の商船が勝ち取れるのかという、一種の競りのようでもあります。同時多発的に様々な場所で戦闘が起こっているので、自分の手持ちのカードをよく考えて、あらたに攻撃を仕掛けるか、追加で海賊船を出すのか、膠着状態(攻撃力を相手と同値にする)にして、のちに解決を持ち越すのか、さりげなく得点の低い商船を出してだれも攻撃してこないことを願うのか、などいろいろな考えどころがあります。また、終盤のゲームが終わるタイミングをきちんと読んで、手札の商船を出しきることも大切でしょう。マルチ性の強さから、個人戦では5人が適正だと思いますが、4人でもまあ遊べます。なお後述する6、8人のパートナーシップ(ペア戦)もお勧めです。

1巡待ってから手番の最初に単独最多で勝利するというシステムは「アタック/アイバンホー/ジェムディーラー/アタッケ」「タージマハル」「万里の長城/長蛇の列」などに受け継がれており、相手に一度だけ反撃のチャンスを与えるという好きなシステムです。これらのなかで、「万里の長城」が一番「海賊」に近いのではないでしょうか。「アクロン」など、アブストラクトゲームにもこのシステムは多く使われています。

Pirat-AnneBonny.JPG1992年以降、さまざまなバージョンが出ています。初版のアミーゴ版「海賊 Pirat」だけは66枚で、第2版以降の78枚とは提督のルールなどが異なります。ほのぼのとした絵柄で、自分は一番好きなバージョンかもしれません。次のハイデルベルガー版「コルセア Korsar」は「トール Thor」と同じ細長いおしゃれな箱です。ゲームライト版「ルート Loot」はアメリカっぽいのですが、あまり好みの絵柄ではないです。ティルシット版「コルセア」は劇画タッチっぽくて商船の絵柄も一番凝っています。アシンクロン版とホモルディカス版「コルセア」のカードは同一です。無難な感じで、商船や海賊船の点数や攻撃力がシンボルでなく数値で書かれています。コザイク/グループSNE版「コルセア」は、ハイデルベルガー版とカードサイズやデザインが似ており、海賊の名前も日本語で書かれています。

第2版以降では、4、6または8人でパートナーシップ(ペア戦)を遊ぶことができます。変わっているのはパートナーは隣りに並び、手番を連続して行うことです。そしてお互いの手札を見ながら相談をしても構わないのです。先手番のプレイヤーの手番の最初に商船を獲得します。そしていずれかのチームの手札が2人とも無くなったらゲーム終了です。海賊船がないスートの海賊でも、うまくパートナーと組み合わせれば使えるのです。何度か遊んだ頃がありますが、とても楽しいゲームで、もっと遊ばれても良いと思っています。

バージョンによる違い

商船のカード構成
海賊(初版):2点x5枚、3点x5枚、4点x5枚、5点x5枚、6点x1枚、計76点21枚
第2版以降:2点x5枚、3点x6枚、4点x5枚、5点x5枚、6点x2枚、7点x1枚、8点x1枚、計100点25枚

海賊船のカード構成
海賊(初版):各スート1、1、2、2、2、3、3、3、4、4 計10枚
第2版以降:各スート1、1、2、2、2、2、3、3、3、3、4、4 計12枚

提督に関するルール
海賊(初版):プレイしたら、即座に解決し、出したプレイヤーのものになる
第2版以降:プレイしたら、海賊と同じ扱いになる

パートナーシップ(ペア)戦
海賊(初版):なし
第2版以降:あり(4、6、8人)

Pirat20170909-1.JPG2種類のカードをすべて混ぜてシャッフルするというのは、近年のゲームにはあまり見られない手法で時代を感じますが、「ディギング」「ゴールドラッシュ」など他のクニツィアの初期のゲームにも見られます。準備が非常に楽で良いことです。初めて遊んだ時には、デッキを分けるゲームが多かった時代だったので、すべてを混ぜることに衝撃を覚えたものです。

初期のルール和訳にはかなりひどいミスがあり、このゲームを誤解して遊んでいたプレイヤーも多いと思います。まず、手番にはカード補充してからカードを出す、つまり両方のアクションをすることになっていました。また、同じ商船に攻撃する海賊船のスートは、本来のマストノットフォロー(同色禁止)ではなく、マストフォロー(他人と同色のみ可能)となっていて、最初に攻撃したプレイヤーに対する反撃の機会は非常に少なかったのです。さすがに、日本語版が出たこともあり、そういったことはなくなっていると思います。

Pirat20170909-2.JPG今回は4人で2回遊びました。4人なので相手を攻撃せずに商船を出す方が良いことも多いです。1戦目は大敗を喫しましたが、2戦目は久し振りにこのゲームで勝利できました。商船が手札に多いとつらいということですが、その場合にはどんどん商船を場に出し続けた方が良いと思います。とはいっても、手札運の大きなゲームなので、こうしてわいわいと手軽に遊ぶのが良いでしょう。膠着状態からどちらが先に動くのかといったあたりも、読み合いになって面白いですね。次回はパートナーシップを遊びたい。

結果
1戦目:ミスミン 28、戦闘員ディー 14、Sato 12、自分 4
2戦目:自分 25、Sato 18、ミスミン 10、戦闘員ディー -7



珍獣動物園 Einfach tierisch!
(プレイ時間 15分)
EinfachTierisch20170909.JPG最後に少しだけ余った時間で「ハイソサエティー」のアミーゴ版である「珍獣動物園」です。絵柄が可愛らしいのですが、あまり知られていないバージョンかもしれません。ミスミンさんは競りが苦手だと言っていましたが、見事に勝利。みんな結構お金を残しており、Satoさんは29も所持金があったのに脱落でした。

結果:ミスミン 10、クロマ 7、自分 0、Sato 14(脱落)

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