ツースターゲームの会 2017.06.28

六次化農村 Agricultural Diversification
(説明 45分 プレイ時間 155分)
AgriculturalDiversification20170628.JPG六次化とはなんのことだろうかと思っていましたが、第一次、第二次、第三次産業をすべてやろうという新しい農業の試みのようです。完全な和製英語で、序数を足すという無意味さからあまり好きにはなれない言葉ですが、英語では Agricultural Diversification というようなので、これを英題としました。東京ドイツゲーム賞の審査員特別賞ということで、ちょっと興味があったゲームでもあります。

プレイヤーは畑で産物を作り、近くの販売所で売ります。販売所は最初は1つなのですが、全部で3つあり、そこから3マス以内に畑がないと売ることができません。同じ販売所で同じ作物は原則1つしか売れず、S、A、Bという等級のうち高いものが優先されます。よって他のプレイヤーと異なる作物をつくるか、より等級の高い作物を作るのが目標となります。

勝利点とお金の2段構成で、最終的にはお金2が1勝利点になります。畑タイルを置く土地代はお金で払い、畑タイル自体は勝利点を費やします。この畑タイル自体にゲーム終了時の勝利点が書かれていますが、ゲーム中に使える勝利点は、固定の3点プラス1-6点で、これらは1-21のお金(三角数対応)を勝利点に変換します。つまりお金1、3、6で1、2、3点を買うのは得ですが、それ以上は畑をアップグレードしたり購入したりするのに使える勝利点が必要なときだけに限られます。これらの勝利点を使って2種類の投票をするのですが、投票に使いさえすればゲーム中に使える勝利点になるので、投票をこの勝利点トークンで行う意味は薄いです。使わない分は手番順を決めるときの入札として扱われます。

投票は新たな建物(販売所、レストラン、加工工場、橋など)の建設と、新たな条例の可決否決があります。加工工場では、作物を瓶詰めにしてくれるので、別の作物として販売できますが、それ以上のメリットはありません。橋は地理的な距離を縮めるのに使い、レストランは同じ作物でも買ってくれるようになります。

畑はより等級が高いものにアップグレードできるのですが、それには畑を休耕状態にしておかなければなりません。たった6ラウンドしかないゲームでこれはかなり厳しいです。

盛りだくさんなルールですが、余分なルールも多く、プレイアビリティーを削いでいると感じました。畑の処理が、あるフェイズではプレイヤー順だったり、またあるときはアクワイア順(土地に書かれたアルファベットと数字順)だったりと、そうする理由が希薄なのに多くの込み入った手続きがあります。また、距離ルール(3マス以内でないと販売所に売れない)のためにボードの一部だけを使ったゲームになりがちです。そして、畑で育てられる作物が3種類で4回に1回は必ず休耕しなければなりません。多くの場合は育てたい作物やアップグレードの都合で2-3回に1回は休耕となるでしょう。6ラウンドなのに、あまり稼働せずに終わってしまいます。それでもゲームが冗長に感じるのはルールの煩雑さと、それにともなうダウンタイムの長さにつきます。説明45分、プレイ時間2時間版超えではなかなか遊ぶ機会はありません。建物の建築の投票など、面白い要素はあるので、もっとデザインを絞ったほうが良かったのではと思います。

結果:折口 119、シミーズ 118、自分 111、彼葉 106

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