Abstract Strategy Game Society 2016.09.17

五反田で月に1回行われるアブストラクトゲームの会 Abstract Strategy Game Society は、今回の第51回が最後の定例会です。到着してからそのことを聞いて少々びっくりしました。4年以上も会を続けてくれた主催者の中島&所さんには感謝です。これからは異なった形で、ときどきアブストラクトの会を行いたいとのことです。



Dariru20160917.JPG第1部 Abstract Stragtegy Game Society は発表・研究の会ですが、残念ながら参加できませんでした。紹介されたゲームは「ダリル」「フリンク」「二十」で、後半には「ファノ330Rモリス」と「バラナシ」のトーナメントが行われていたようです。このうち時田さんがデザインした「ダリル」とその前身である「ビラーゴ」は第2部で遊ばせてもらいました(写真)。




第2部 The Game Party から参加して「ファノ330Rモリス」「アクロン(2回)」「ビラーゴ(2回)」「ダリル」を遊びました。



ファノ330Rモリス Fano330-R-Morris
(プレイ時間 5分)
Fano330-R-Morris20160917.JPG自分の番では負けることしかできないという、変わったゲームです。自分が動かせるのは自分の色だけで、各プレイヤー4個ずつ、計8個のミニマルなゲームですがよくできています。このミニマルさは同作者の「フリップフロップ」を彷彿とさせるものがあります。

結果:自分 勝利、所 敗北



アクロン Akron
(プレイ時間 各10−15分)
Akron20160917.JPG製品版が出版されて再びよく遊んでいる「アクロン」です。3Dのボールを積み上げる特性を活かしたコネクションゲームの傑作です。ただ、初見では少々難易度が高いらしく、なかなか遊んでくれる相手がいないのが難点です。今回は計4回遊びました。所さんは以前遊んだことがあり、第3部で遊んだ時田さんは初プレイ。

結果
1戦目:自分 勝利、所 敗北
2戦目:自分 勝利、所 敗北
3戦目:自分 勝利、時田 敗北
4戦目:自分 勝利、時田 敗北



第3部 Yet Another Game Party では、さらに「アクロン(2回、前述)」「ボールト」「モレリ」「ホップイット」「築地」を遊びました。



ボールト Vault
Vault20160917.JPG前回参加した時にはまだ製品版がなく、「インターナショナルチェッカー」や「アマゾン」のボード(10x10)を使って紹介したゲームです。点対称ジャンプが特徴的で、中央の5列目6列目の配置、そこから相手に近い9列目、そして目的の10列目にうまくジャンプさせるのが面白いですね。自分が提案した4色ボードで、ジャンプは必ず出発点と到着点が同色になります。防御に3−4個のコマが必要ですが、9列目と5列目の組み合わせは防御にも使えるのが面白いです。

結果:自分 勝利、時田 敗北



モレリ Morelli
(プレイ時間 60分)
Morelli20160917.JPG虹色の正方形の枠が描かれたちょっと変わったゲームです。枠は外側から赤橙黄緑青藍紫になっており、どこかの枠で点対称に4つ自分のコマが配置できると中央の紫の神殿マスに自分の王様を置けます。そのあと相手が点対称の配置を完成させると相手の王様に置き換えられてしまいます。こうして中央のますを取り合いしていき、最後に王様を置いていたプレイヤー、つまり最後に枠の点対称配置を完成させたプレイヤーが勝者です。

移動はチェスのクイーン同様ですが、かならず出発点よりも内側の枠を到着点としなければなりません。相手のコマを1つだけ挟むと裏返して自分のコマになります。これだけのシンプルとも言えるルールですが、なかなかコマをコントロールするのが難しいのです。

本来は赤の外枠に配置する所から始めるのですが、勝手がわからないのでランダム配置としました。1つの隅で勢力を伸ばすと相手プレイヤーが付け入る隙がなくなって、相手は点対称配置が非常に難しくなります。前半ではうまいこと点対称配置を完成させて先制したものの、後半はボード中央を圧倒的に抑えられてしまい、負けてしまいました。

時間がかかるのが難点ですが、ふた回りほど小さいボード(5色)で遊ぶとちょうど良いかもしれません。

結果:時田 勝利、自分 敗北



ホップ イット! Hop It!
HotIt20160917.JPG「ホップイット」はチェカーの派生ゲームです。プレイヤーはカエルとおたまじゃくしのコマを持ち、カエルは相手も自分も飛び越えることができます。連続ジャンプも可能です。おたまじゃくしをジャンプするとカエルになり、相手のカエルをジャンプすると殺すことができます。

ルールの記述がわかりづらいのですが、自分が思った疑問がギークに乗っていたのでまとめます。作者のキャメロンブラウンが質問に答えています。(ギークフォーラムのスレッドはここ

1:敵が隣にいてジャンプできる時にはジャンプしなければならない。隣にいない時にはたとえ連続ジャンプでジャンプできてもジャンプする必要はない。
2:ジャンプで敵を含む時にはそちらのジャンプを選ばなければならない。ただし敵の数が多いか少ないかは問わない。
3:連続ジャンプは任意。つまり続けてジャンプ可能でも途中で止まることができる。

今回は1のルールを勘違いしていて(原文がわかりづらいのですが)ジャンプできてもしなくても良いというルールで遊んでいました。次回はちゃんとしたルールで遊びたいです。

結果:所 勝利、自分 敗北



Tsukiji20160917.JPGこのあと、自分が不参加の時に発表された中島さんのデザインした「築地」を遊びました。改良版の「豊洲(仮題)」が楽しみです。参加者は5人と少なめでしたが、最終回に思いがけず参加できて良かったです。みんなで少しだけスペイン風のバルに行ってお酒を飲んで解散です。とりあえずは今後の不定期開催が楽しみです。

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