ロール&ロール ステーション ゲーム会 2013.09.05

ミノア Minoa
(プレイ時間 各10分)
Minoa20130905.JPG「アバンデ」や「ヴォロー」の作者、ディーター・シュタインの未出版のゲームです。キノさんがコンポーネントを用意してくれました。ボードは「アバンデ」の代用で、本来はもう1サイズ大きいボードで遊びます。

ボードには何も無い状態から初めて、より多くの領地を獲得することが目的です。手番には自分の色の柵を外周のどこかに置くか、中立の柵を外周以外のどこかに置くか、のどちらかです。最終的にどの区画も外周の1辺だけに接していなければならず、その外周の柵の持ち主が領土を獲得すると言うわけです。

初めは幾つか自分の柵を置き、中盤は相手の柵に対する領地を狭めつつ後半に自分の領土を確定させるようにする、というのが基本の置き方でしょう。悪くはありませんが少々単調という気もします。本来のサイズだと、ボードの1辺がグリッドの4辺分になるのでもう少し変化があるかもしれません。

結果
1戦目:自分 42、キノ 12
2戦目:自分 41、キノ 13



スタックス Stax
(説明 10分 プレイ時間 各10-25分)
Stax20130905.JPG各自13個ずつの六角形のコマを持ちます。それぞれのコマはすべて異なる矢印の組み合わせの穴が開いています。矢印が無いもの(つまり丸い穴があいているだけのもの)がキングで、逆に六方向すべてに矢印があるものがクイーンです。

ゲームの目的は相手のキングを取ることです。テーブルが戦場となり、ボードはありません。それぞれの初手番は任意のコマを1辺が接するように配置し、それ以降は手番では新たにコマを配置するか既に配置したコマを動かすかのどちらかです。ただし、既にキングを配置していないとコマを動かすという選択肢はありません。よって遅くても13手目にはキングが現れます。

新たに配置する時にはすでに置かれたコマに2辺以上接していなければなりません。また相手のキングを直接攻撃する場所には置けません(つまり相手が何もしないとキングが取れてしまう状態であってはなりません)。

動かす時にはそのコマの矢印が書かれた方向に動かせます。動かした先にコマがあればその上に乗ることができ、下のコマは動かすことができなくなります。これがタイトルのスタックスの由来です。段数に制限はありません。動かした先にあるコマに同方向の矢印があればもうひとつ先まで、そこにまた同方向の矢印があればさらにさきまで、というように動かすことが可能です。この動きがこのゲームの面白いところです。キングだけは例外でどの方向にも1つだけ動かせます。なお動かしたことによってコマの繋がりを分断してはならず、またどのコマも2段以上上下すること無しに階段状にテーブル面まで到達できなくてはなりません。この階段ルールが少々ややこしいです。なお最後にキングを取る時にはキングを取り除くと考えるので、階段ルールを考慮する必要はありません。これはゲームの膠着を防ぐ目的だと思われます。なおコマのある同平面で完全に囲われているコマ(つまり物理的に動かすのが困難なコマ)は動かせません。

ブラウンが作った「ハイブ」のようなゲームです。「ハイブ」はあまり好きではないのですが、これはコマの種類の構成などが面白いかなあと思って購入しました。2人用として赤と白、それに追加の3人目として青のコマがあります。前回は初プレイで3人でしたが、ルールの解釈に不備があったことと3人では左隣りのプレイヤーのキングを取るというルールなのが奇妙に思えました。やはり完全情報(アブストラクトストラテジー)は2人が基本でしょう。

将棋系統のゲームとあってあまり得意ではない分野なのですが、2人の方が楽しめました。2戦2敗です。初勝利を目指してまた遊びたいと思います。

結果
1戦目:キノ 勝利、自分 敗北
2戦目:キノ 勝利、自分 敗北



クサッツ Xats
(説明 5分 プレイ時間 各5-10分)
Xats20130905.JPG「クサッツ」は「スタックス」の製造過程であまってしまう部品で作ったというゲームです。最初はコマとして売っていたらしいですが、現在はちゃんとしたゲームとして売っています。タイトルは Stax を逆に並べた Xats でネスター本人によればクサッツと読むそうですが、好きに読んで良いとのことです。日本語のタイトルは「スタックス」の逆の「スクッタス」というのが良いかもしれません。

2-3人用で各自13のコマを持ちます。それぞれのコマは0-6方向に矢印が向いています。一種のニムで、目的は場にある塔の一番上の矢印の合計が自分の持ちコマ数の合計と同じになることです。

手番にはコマを1つ塔として場に置くか、塔を崩すかのどちらかです。場に置く時はすでにある塔の上に置かなければならず、すぐ下のコマの矢印のパターンから矢印を1つ以上取り除いた形でなければなりません。つまり塔の上から見ると下のコマに行くに従って矢印が増えるというわけです。塔の高さは最大7段になります(6から0まで)。なお既にある塔の上に置けるコマが無い時に限って新たに好きなコマで塔を始めることができます。

塔を崩す場合は崩したい塔の高さと同じだけの矢印があるコマを手元から捨てます(これはゲームから除外されます)。そして崩した塔を構成していたコマは持ち主に戻ると言うわけです。

これを続けて塔の一番上の矢印が自分の残りコマ数に合致するようにします。手軽で変わった感じで面白いと思いますが、いまひとつそれぞれのコマの矢印の方向まで活かせていない感じがしました。こちらは「スタックス」での汚名を晴らすべく3戦3勝です。

結果
1戦目:自分 勝利、キノ 敗北
2戦目:自分 勝利、キノ 敗北
3戦目:自分 勝利、キノ 敗北



モメンタム Momentum
(プレイ時間 各5-20分)
Momentum20130905.JPG「モメンタム」はその名の通り物理世界をボード上で再現しようと言うゲームです。目的は自分のコマをすべてボード上に置くことです。

手番には自分のコマを空いている好きな場所に置きます。置いたコマに隣接するコマはモメンタムが働いて外側に押し出されます。2つ以上が直線で並んでいると一番遠いコマだけにモメンタムが働いて押し出されるというわけです。こうしてボード上から押し出されたコマはプレイヤーの手元に戻ります。つまり自分が最後のコマを置いた時に相手に自分のコマを新たに押し出す手段が無ければ勝ちというわけです。

ボードは7x7、7x9、9x9と3通りあります。さらに、クッション(黒)、バンパー(灰)、ホール(白)などといった特殊効果のコマもあり、これらでボードを複雑にすることもできます。また3人目のプレイヤー用のコマも付いてきます。

1-2戦目は7x7で特殊効果なしで、3戦目は写真のように特殊効果ありで遊びました。特殊効果は思ったほど使われずに、特に白のホール(穴)は押し出されやすくなるだけなので使わない方が良いのでは? と思います。途中でゲームが終わらないのではと危惧したものの、3回とも終わりました。今度は3人で遊んでみたいです。

結果
1戦目:キノ 勝利、自分 敗北
2戦目:キノ 勝利、自分 敗北
3戦目:キノ 勝利、自分 敗北



ペンタラス Pentalath (台形ボード)
(プレイ時間 各5-10分)
Pentalath20130905.JPG「ペンタラス」は「ヤバラス」と同時にコンピュータープログラムLudiによって発明されたゲームです。囲碁と5目並べを合わせたゲームで、ヤバラスと同じボード(61ヘックスある一辺が5のヘックスヘックスボード)でも遊べますが、この台形のボードがオリジナルのもので、こちらの方が評価が高いようです。このボードは一辺が7のヘックスヘックスボードの半分で、70ヘックスあります。「ペンタラス」は兄弟ゲームの「ヤバラス」ほどの奇抜さは無いにせよ、ゲームとしてはかなり良くできています。思わず5回も遊んでしまいました。自分の石を取られても勝てるような局面が分かってくればより面白くなるのではと思います。

結果
1戦目:自分 勝利、キノ 敗北
2戦目:キノ 勝利、自分 敗北
3戦目:キノ 勝利、自分 敗北
4戦目:自分 勝利、キノ 敗北
5戦目キノ 勝利、自分 敗北



アバンデ Abande
(プレイ時間 25分)
Abande20130905.JPGシュタインのゲームでおそらく一番今気に入っているのが、この「アバンデ」です。「ギプフ」シリーズを思わせるようなしっかりした作りのゲームで、地味ですが難しいです。色々と戦略がありそうで、今回はかなりミスをしてしまいました。この「アバンデ」には他のグリッドのボードも拡張で出ているのでそれらもいずれは遊んでみたいです。

結果:キノ 19、自分 14



スフェックス Sphex(渋 Shibumi より)
(プレイ時間 各5分)
Sphex20130905.JPGゲームコレクションである「渋」のルールセットには2種類あります。1つは以前付属してきた両面2ページのルールで、これには7種類のゲームが収録されています。もうひとつは、のちに出版された??ページの本でこれは実に30ほどのゲームが収録されています(オンライン版が無料で読めます)。7種類のゲームはすべて本にも書かれていると思いきや1つだけ除外されているゲームがあり、それが「スフェックス」なのです。どうしてなのかとネスター・アンドレスとキャメロン・ブラウンの両氏に聞いてみたのですが、2人とも「何か理由があったはずだが覚えていない、まあとにかく遊んでみてくれ」ということなので遊んでみることにしました。

「渋」のゲームはすべてsp(square pyramidの略)で始まり、その名の通り、これはヘックスのような連結ゲームです。手番には自分の玉2つ(先手の初手番は1つ)と中立の赤い玉1つを好きな順に置きますが、中立の玉は置かなくても構いません。このゲームの問題点は慣れてくるとすぐに引き分けになってしまうというところでしょう。中立が多いので相手をブロックしやすいのです。

結果
1戦目:キノ 勝利、自分 敗北
2戦目:引分け



スパーゴ Spargo(渋 Shibumi より)
(プレイ時間 各5-10分)
「スパーゴ」は「渋」を使って遊ぶ「マーゴ」のミニ版です。6x6のボード上でマーブルを使って遊ぶ囲碁が「マーゴ」なのですが、「スパーゴ」は4x4の「渋」セットで同じルールで遊びます。練習用という感じかもしれませんが、ちゃんとゲームになっているのは素晴らしいところです。

結果
1戦目:自分 13、キノ 3
2戦目:自分 12、キノ 0

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