アーリントン ボードゲーマーズ 2011.09.10

2週間前に引き続き、アーリントンのジョンの家でゲーム会です。開始は午後1時。



伊能大図 Inotaizu (海岸 Kaigan)
(説明 40分 プレイ時間 115分)
Kaigan20110910.JPG日本のゲームデザイナー田邊さん作の「伊能大図」がアスコラから「海岸」という名前で出版されました。伊能忠敬が日本の海岸線を測量したことを題材にしたので「海岸」というタイトルになったらしいのですが、最初はラリーに「ケーゲンを遊ぶか?」と言われて何のことだと思いました。確かに Kaigan を英語読みすればケーゲンですね。個人的には原題の「伊能大図 Inotaizu」の方が響きが良いと思います。

ゲーマーの間では評判が良いゲームだったこともあり、オリジナルの「伊能大図」を最近になって購入したのですが、それを遊ぶ前にまずアスコラ版を遊ぶことになりました。何度も遊んでいるというラリーがルールの説明してくれました。

場には10枚の海岸タイルが並んでおり、数値とシンボル(芸術、兜、馬のうち1つ)が描かれています。数値は必要なプレイヤーのコマ数を表しています。これはまたプレイヤーが得られる点数でもあります。おもしろいのは自分のコマをいくつ置いても点数は変わらないということです。1つしか置かない方が良いかというとそうでもなく、シンボルによる恩恵は自分のコマ数だけもらえるし、また他のプレイヤーを邪魔することにもなるので時と場合によるでしょう。

またコマを置く為には自分のミープルがそこに居なくてはならず、まずミープルを置き、次にコマを置くという2段階構成になっているので計画性が求められます。

ゲームのコアとなるメカニクスは独特のプロットシステムです。ラウンド開始時に全員同じ手札を持ちます。これにはミープルを置く、自分のミープルが居るところにコマを置く、シンボルの恩恵を受ける、などがあり、これを1枚ずつグリッド状のボードに表向きに置いていくのです。置かれたカードは特定の順番のプレイヤーの特定の順番に実行されます。最終的には各プレイヤーが1列ずつを受け持ち、1列目のプレイヤーの1行目から順番にアクションをこなしていくのです。よって、N列目のM行目に置かれたカードはN番目のプレイヤーのM番目のアクションということになります。どの列かを決めるのはプロットした直後に行えますが、それ以降はプロットに参加できません。よって最後まで残っていればより多くのカードを自分のものになるであろう列に置くことが出来るなど、面白いジレンマがあるのです。コロレットを複雑化させたようなメカニクスとはいえ、かなり異なったプレイ感覚で、なかなかユニークです。

他のルールは少々複雑ですが、バランスは取れているように思えました。これはまた近いうちに遊んでみたいゲームです。

結果:ケント 46、クリス 45、自分 39、ラリー 38



アメンラー Amun-Re
(プレイ時間 105分)
Amun-Re20110910.JPG5人なので「アメンラー」を遊ぶことになりました。説明不要なのも良いところです。思うに「アメンラー」はクニツィアの唯一の一般的なゲーマーズゲームかもしれません。「チグリスユーフラテス」はアブストラクト過ぎて好き嫌いが分かれるし「スチーブンソンロケット」は難解だし、その他のゲームは競りゲームにしても陣取りにしてもどれも45分から60分なので最近のゲーマーズゲームの基準からは外れてしまう気がします。おそらくDCゲーマーズでアメンラーが他のクニツィアのゲームに比べてプレイ頻度が高かったのはそういった部分があると思います。でも近年のゲームと比べるとリソースの種類が非常に少なくデザイン的にフォーカスされていて好みです。農民はお金を得るため。お金は勝利点に繋がるピラミッドを買うため、と流れが把握しやすいのです。

今回は終始ビッドに恵まれませんでした。捧げものの同時ビッドでは、常に右隣のクリスと同じ額を握ってしまい、かなり無駄をしてしまいました。また、なんと1カ所に4人がビッドするという恐ろしい状態(写真)も見られるなど、かなりアンオーソドックスなゲーム展開だったと思います。前半を終了してローラはなんと23点! これは前半だけでは最高記録かもしれません。てっきりローラが勝利かと思いきや終わってみれば1点差でクリスの勝利。自分はひとりだけ飛び抜けて最下位でした。

結果:クリス 40(12)、ローラ 39(23)、ラリー 35(17)、リシ 34(11)、自分 27(9)
(括弧内は前半終了時の得点)



ラッツィア Razzia
(プレイ時間 30分)
8人でできるゲームということで、持参したドラの「ラッツィア」の出番となりました。半分パーティーゲームなのですが、予想がことごとく外れて最下位の50。トップは主催者のジョンで355です。8人で遊べる短時間ゲームの中ではなかなかのできだと思います。

結果:ジョン 355、ケビン 295、ローラ 225、ベン 210、スコット 195、マーティン 155、マービン 125、自分 50



ウサギとハリネズミ Hase und Igel / Hare & Tortoise
(説明 10分 プレイ時間 60分)
Hare%26Tortoise20110910.JPGここで6人になったので、主催者のジョンの提案で「ウサギとハリネズミ」の英語版を遊ぶことになりました。パーラットのデザインしたレースゲームで、一手番で進むのに必要な人参の数が歩数に対して三角数的に増えていくというものです。つまり1、2、3、4、5歩・・・進むのにそれぞれ1、3、6、10、15本・・・の人参が要るのですね。またレタスカードが3枚配られ、ゴールまでにレタスマスなどを使って消費しなければなりません。さらにゴールするときには順位の10倍までしか人参を余計に持つことは出来ないのです。

かなり久し振りに遊ぶこのゲームでおそらく2度目です。6人だとなかなかレタスマスに到達できないので、ひたすらウサギマスでサイコロを振っていました。これは運が良ければレタスを消費できるのです。10回ほどもサイコロを振っても1度もレタスを捨てられず、中途半端に1位になってしまったせいで、人参が補充しずらくなってしまいました。ここで方針転換して、ひたすら人参をためつつレタスを2つ処分。そして一気に20マス進んでレタスマスで最後のレタスを処分し、さらに22マス進んでゴール。3位でしたが、おそらく、方針転換してからの最善手だったと思います。

結果:マイクJ(1位)、エリック(2位)、自分(3位)、マービン(4位)、ジョン(5位)、マーティン(6位)



四匹いるよ Findevier
少し空いた時間で「四匹いるよ(四匹を探せ)」をだして見ましたが、回りにいたプレイヤーが記憶ゲームはまったく嫌いだということで、不評でした。記憶だけではないのですが、この可愛らしいコンポーネントを持ってしてもだめなときはだめですね。



メディチ Medici (リオグランデ版)
(プレイ時間 30分)
Medici20110910.JPGメディチは3人から6人までとプレイヤー人数の幅が広いのですが、ベストプレイ人数の意見もかなり分かれます。3人が好きという人もいれば埋まっているカードが多すぎて嫌だという人も居ます。6人だとすべてのカードを使うので最適という人もいれば、最後は計算できてしまうので嫌だという人も居ます。自分は4人がベストかなあと思っていますが、3人も6人も結構好きです。

3人メディチは自分以外は初めてとのこと。36枚のうち半分の18枚しか使わないので臨機応変に集めるスートを換えていかなければなりません。このスピード感が結構好きで今回も30分で終わりました。

なお久し振りにリオグランデ版を使いましたが、どのスートかわかりずらいし、数字は小さいし、ボードの得点板は奇数しか書いてないしとプレイアビリティはかなり悪いです。リオグランデオリジナルのデザインは自分が知っている限りはこのメディチだけなのである意味で貴重かもしれませんが。

結果:自分 141、マービン 135、ローラ 135

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