藤沢ボードゲームサークル 2011.07.09

一度は行きたいと思っていた藤沢ボードゲームサークルを訪ねました。正式には藤沢ボードゲームサークル3となっており、自分が以前行った5年ほど前から世代交代をしているようです。



フォレショレ Volle Scholle
(説明 10分 プレイ時間 20分)
VolleScholle20110709.JPGまずは、ワレスの一風変わった競りゲーム「フォレショレ」です。得点制限となる氷山カードを得点となるペンギンカードで競り、競りに負けたときにだけ使ったペンギンカードを得点化できるというのは面白いのですが、少々ルールの荒さやカード不足がプレイアビリティを下げています。補充のルールが上限2枚というのは結構めんどうで、これならば競りに参加してもしなくても1枚にするなどとしたほうがすっきりしています。また、氷山カードの得点制限を超えた分は2倍のマイナスとなるので、できればそれを超えない程度にペンギンカードを得たいのですが、もちろんそうはさせまいと最初のビッドから高くなりがちです。とくに補充のルールから低い数値のカードは使いどころがあまりありません。カード不足は深刻で、もう少しカード枚数を多くするか、カードをこれほど使わないように調節するべきだったと思います。スートを1つ減らすとか、いくらでも調整のやりかたはあったのではと思います。あと氷山カードを得点とし、ペンギンカードを上限とするほうが、ゲームとしては面白いかもしれません。もちろんただの思いつきですが。

結果:さとう 40、せりあど 27、自分 23、はせがわ 8



スター トレック エクスペディションズ Star Trek: Expeditions
(説明 30分 プレイ時間 70分)
StarTrek20110709.JPG通算6回目となるマルチエンディングの協力ゲーム。中級の4人プレイではまだ勝ったことが無いので、今回は初級での挑戦。とにかくエンタープライズを強化して、ウフーラに乗組員カードの分配をさせるという作戦をとりました。その結果エンタープライズは最終的には0の位置にとどまることができ、それほど苦もなく勝利することができました。次回は中級に再チャレンジです。(写真はゲーム最後にゾロ7を出すりんちゅウフーラさん)

結果:42(勝利)(初級 14-15-13 エンタープライズ±0)
カーク=自分、スポック=Rael、マッコイ=じゅん、ウフーラ=りんちゅ



太陽、海、そして砂 Sun, Sea & Sand
(説明 30分 プレイ時間 80分)
SunSea%26Sand20110709.JPGクワリのモーセルがデザインしたリゾートのホテル経営をテーマにしたゲーム。初期セットアップこそ異なるものの、他がすべて完全公開情報という重いゲームです。プレイヤーは少ない資金を運用してホテルを拡張し、客を呼び、自分のビーチにアトラクションを建設して客により長く滞在してもらうようにします。勝利点は建設したアトラクションとその配置、さらに最終8ラウンド目の滞在客数で決まります。もちろん最も高い勝利点を目指すのです。

手番にはコマをボード上の実行したいアクションに対応する場所に置いていきます。ホテル拡張、アトラクション建設、客の呼び込み、看板建設の4種のアクションがあり、ホテル拡張とアトラクション建設にはお金がかかります。アトラクション建設と客の呼び込みは早い者勝ちで、特に客の呼び込みに関してはワーカープレイスメント的な要素があります。将来の客の予約を取ることもでき、結構綿密なプランニングが必要になってきます。看板は建設すれば1勝利点で、さらに気まぐれなバックパッカーが自分のホテルの空き部屋に泊まる可能性が高くなります。

収入は滞在している客の数で、かなりシビアにできています。アトラクションのうちバーにいる客だけは収入が2倍となり、これが結構キーとなる建物なのではないかと思いました。さらにマネージメントとして難しいのがホテルの部屋数と客の数の調整です。客は4色のミープルで表され、それぞれ好きなアトラクションが異なります。好みのアトラクションの数だけそのホテルに延長滞在するのです。よって勝利点となるアトラクションを建てればその分新しい客を呼ばなくても良いことになりますが、アトラクションは非常にコストがかかります。

SunSea%26SandMyBoard20110709.JPGRaelさんの持ち込み。「ホテルサモア」に似ていると言われていますが、似ているのはテーマだけのようで、このゲームは完全公開情報なのでやりようによっては非常に重いゲームになります。モーセルのデザインはいまひとつ自分には合わないと思っていたのですが、このゲームは面白く、彼のデザインでは最高傑作ではないでしょうか。今回は、最初にルールを少し勘違いして失敗したのがあとあとまで響いての最下位。ゲームを通してお金が必要になるので、赤の建物のバーはかなり重要に思えます。また遊んでみたいゲームです。

結果:Rael 33、サガ 32、rkusaba 28、上田 27、自分 24



ヌメリ Numeri
(説明 5分 プレイ時間 15分)
Numeri20110709.JPG「ドラダ」をデザインしたホフマンらしいシンプルな作りで、運の要素はもちろん大きいもののちゃんと選択肢もあり好感が持てます。各自1~5のコマを1つずつ持ち、ダイスで出た目に対応するコマを次の空いているマスまで進めます。その結果自分のコマが3つ並べばもう一手番でこれは連鎖することもあります。中盤からはルールが変わり、ダイスの目を2つに分割できるので連鎖も起こしやすくなります。コースの最後の3マスが埋まるとゲーム終了。それぞれのマスの得点にコマの数値を掛けてその合計が自分の勝利点となります。基本的には進めば進むほど高得点なのですが、それを5倍にする5のコマは5を振らない限り進めないというのが憎い作りです。またタイミングのゲームでもあり、自分のコマの前が切られるまえになるべく長距離を動いた方が良いでしょう。

今回は出目に恵まれたこともあってダントツでトップでした。「カエルの王子様」のリメイクらしいですが未プレイなので細かい違いはわかりません。

結果:自分 139、上田 58、Rael 29、サガ 9



ダチョウサーカス Ostrich Circus
(説明 5分 プレイ時間 各10-15分)
OstrichCircus20110709.JPGゲームマーケット2011春でのカワサキファクトリーの最新作のひとつ。競りとクレバーな得点システムを融合させたなかなかのゲームです。テーマは日本のダチョウ倶楽部という芸人らしいのですが、自分は知らないのでテーマはよくわかりません。なんでも無茶なことをするのを得意とする芸人らしいです。

目的は6スートあるカード(6種の無茶な芸を表している)をほどよく取ることです。各スートにつき1枚2点、2枚6点ですが、3枚以上は枚数がそのまま失点となります(つまり3枚ならマイナス3点、4枚ならマイナス4点など)。これにペナルティとなる「やる気なしチップ」1枚につきマイナス2点を引いて、その結果が自分の得点となるのです。

ラウンドの始めには場に表2枚、裏3枚の5枚が並べられます。スタートプレイヤーから表のカードが欲しいか要らないか、順番にビッドしていきます。要らないとこのラウンドにはそれ以後参加しませんが、ペナルティチップを裏向きになっている枚数プラス1枚受け取らなければなりません(つまり最初に降りると4枚受け取ることになる)。誰か1人以外全員降りたら直ちにラウンド終了となり、そのプレイヤーは表のカードをすべて受け取り、受け取った枚数だけペナルティチップを返却できます。そうでなければ、裏向きのカードを1枚表にして、残っているプレイヤーだけで再びビッドを続けるのです。

場の5枚のカードがすべて表向きになりビッドが終わっても2人以上が残っている場合は、残っているプレイヤーで順番にドラフトしていくことになります。このとき足りない分は山札から取らなければならず、結構リスクが伴います。この場合も取った枚数だけペナルティチップを返却できます。

これを続けて最後の8枚にさしかかったラウンドでゲーム終了です。

かなりバランスが良いビッドゲームだと思います。ドラフトの時、5枚なので2人でも3人でも山札から取る可能性があるという運の部分をどうとらえるかで評価が今後変わっていくかもしれません。面白かったので3人で1回、さらに4人目のじゅんさんを加えてもう1回と2回遊びました。また遊びたいです。

結果
1戦目:自分 12、タハラ -3、ホワイト -6
2戦目:自分 10、ホワイト 5、タハラ 2、じゅん 0



スパイ51 Spy 51
(プレイ時間 各5-15分)
Spy51-2011.07.09.JPG「スパイ51」はカワサキファクトリーの「ロボトリー」「ガウス」に続くアブストラクト第3弾です。目的は相手の陣地になるべく分散させるようにして沢山のスパイを送り込むことです。51マスのボードがすべて埋まるとゲームオーバー。そのときに相手の陣地にある連続したスパイの群れの数が得点となるのです。もし同数ならば、最大の群れのスパイの数、それも同数なら2番目に大きな群れのスパイの数、というようにタイブレークがあります。

51のコマは表が白の市民、裏がX印のスパイとなっています。ゲーム開始時には中央に1つ、そして先手から自分の陣地に1つずつの市民を置いてセットアップ終了です。以後はある列を選び、そこにある市民の数だけその列に市民を置きます。空きマスが市民の数より少ない列や、市民がいない列は選ぶことができません。その結果、空きマスが1つだけとなった列(今選んだ列でなくとも良い)があれば、その空きマスに自動的にスパイが置かれます。これは連鎖することがあり、ときには6つ以上のスパイが置かれることも珍しくありません。

ルールでは初心者用に「スパイ6」という遊び方もあり、これは単純に相手の陣地に6つのスパイを置けば勝ちとなります。もし相手と自分が同時に6つのスパイを置く状態になったときは手番プレイヤーの勝ちです。これは悪くはないのですが、なにぶん同時に6つのスパイという状態になりやすく、そのときより多くのスパイを相手の陣地に置いていても手番でなければ負けというのが少々不条理に感じていました。なので以後は「スパイ51」のルールで遊んでいます。

アブストラクトを遊びたいムードだったので、じゅんさんに付き合ってもらって「スパイ51」を3連続で遊びました。じゅんさんはあまりアブストラクトを遊ばないそうですが、面白さを感じていただけたようで、通算3回遊びました。最後は一気にスパイで埋まるので、これを良しとするかで今後の評価が決まると思いますが、とても面白くユニークなゲームだと思います。

結果
1戦目:自分 5-3-2、じゅん 5-2-1(2番目に大きな群れのタイブレーク)
2戦目:自分 8-2-1、じゅん 6-1-1(最も大きな群れのタイブレーク)
3戦目:自分 3-1-1-1、じゅん 8-5(群れの数)



ゲーム会の後は駅の近くのデニーズでの夕食。家からさほど遠くないので時間を気にせずに済むのが嬉しいです。また機会があれば参加したいと思います。主催の方々、どうもありがとうございました。

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