DCゲーマーズ 2005.09.10

DCゲーマーズに参加するのは今回で8回目。公共スペースを使わず、メンバー誰かの自宅で遊ぶというのがこのサークルの特徴ですが、今回初めてホストをすることになりました。今までも何度かホストを申し出たのですが、僕の住むワシントンDC市内で集まることに反対が多くて機会がありませんでした。

なぜ都市部での集まりに反対するかといえば、駐車場が少なく、車が使えないので不便だということ(パークアンドライドが進んでいるのでそれほど不便だとは思わないのですが)。さらに郊外化の進むアメリカでは根本的に都市に対する恐怖心があります。地下鉄の駅から徒歩3分の都心より郊外の住宅地で集まるというあたり、日本とは感覚が逆ですね。そんなこともあってか参加者は思ったより少なく僕を入れて4人。でもその分じっくりと色々なゲームができました。



ストーンヘンジ Stonehenge
(説明 1分 プレイ時間 各10分)
Stonehenge.JPG開始時間の午後3時過ぎにダグが到着。3人目が来るまで何か短いゲームをやろうということになり、ストーンヘンジをプレイしました。巷ではマルバツに毛が生えたようなものだとか言われてますが、僕はこのゲームに限らず簡単なアブストラクトは好きで、ストーンヘンジもコンスタントにプレイしています。ルールも短く、待ち時間に遊ぶにはもってこいだと思います。2度プレイ。

結果:自分 2勝



パラッツォ Palazzo
(説明 10分 プレイ時間 55分)
Palazzo.JPGここでラリーが到着。都会嫌いのラリーが来るとは思わなかったのでビックリしました。彼が持ってきたパラッツォを早速プレイ。ラリー曰く、パラッツォは3人がベストだとのこと。この夏、藤沢ボードゲームサークルにお邪魔したときに初プレイ。その後秋葉原ゲーム会でもプレイ機会がありましたが、3人は今回が初めてです。

建物タイルを競り落としたり勝ったりしながら、なるべく高くて窓の多い建物をたくさん建てるのが目的です。建物タイルには1-5の数字が書かれており、小さい数字の上に大きい数字を重ねていくので5階建てが最大。ただし3階建て以上でないと得点にはなりません。2階建ては0点。平屋(1階建て)はマイナス点です。得点は窓の数(各階に1-3個)が基本点で、それに加えて建物の高さや材質を揃えることによるボーナスが付きます。

ボードは5つの石材置き場から成り立っていて、真ん中に置かれたタイルは買うことができ、まわりの4箇所におかれたタイルは競り落とすことになります。手番ではタイルの購入・競り、お金補充、自分の建物組みなおしの3通りの選択肢があります。

タイルの購入・競りではまず建物タイルを2枚めくります。1枚目は真ん中の市場へ、2枚目は外周に置かれます。このあと真ん中から決まった値段で買うか、または外周で競りを始めるかの選択ができるのです。競りはやっぱりのこゲームの中心で、相場は真ん中のタイルの定価によってある程度コントロールされているように思えますが、各プレイヤーがどのタイルを欲しがっているか、どの程度のお金があるかを見極めていくので思いもかけず高くなったり安くなったりするのが面白いですね。

お金補充はカードドラフト方式。人数プラス1枚のお金カードをめくって、手番プレイヤーは2枚、他のプレイヤーは1枚ずつ選んでいきます。お金が無ければ肝心の時に競りに勝てず、かといってお金の補充ばかりしていては競りをコントロールできません。

最後の組み換えは例えば2の建物タイルを1と3の間に後から入れられるというもので、ここはテーマとちょっとマッチしていないというか、無理があるような気がしました。戦略的には重要ですが。

戦略性に対してルールの量がちょっと多いのが難点。処理もクニツィアらしくない部分が結構あるように思えます。たとえばタイルを3フェーズ3つの山札に分けるというのは他のデザイナーのゲームでは割とありますが、クニツィアのゲームではなかったと思います。他のゲームを組み合わせた印象はぬぐえず、ゲーム終了のカードはぼろ儲け会社を始めとするムーンのゲームっぽいですし、建物の組み換えはアルハンブラ、3枚同数字が揃うと15というのはマネーという感じがします。タイルをめくったあとに競りか購買かを選べるところやお金のマネージメントのきつさは悪くないですが。

今回は最初から同じ材質で固めて組み替え無しで4つ建てた僕と、適度に人の妨害をし、組み換えをしながら、高層ビルを建てたダグで争いました。勝ったと思ったのですが、終わってみたら負けていました。でも3人はスイートスポットですね。決して綺麗にまとまっているとはいえないゲームですが、またプレイしたいです。

結果:ダグ 39、自分 36、ラリー 31



五番街 Fifth Avenue
(説明 35分 プレイ時間 1時間45分)
Fifth_Avenue.JPG他人の評価を読んでもう一度そのゲームをプレイしたくなるということがあります。五番街は評価が一般的に低いですが、ラリーが僕のポジティブな評価をBGGで見て、もう一度プレイしてみたくなったというのでエントリー。僕は今回で3回目ですが、ルールの細かい所はすっかり忘れてます。説明も結構大変なこのゲーム。得点システムが直感的でないため損をしていると思います。

どうなることかとちょっと心配でしたが、その場での短期間の協力あり、熱い戦いの競りがあったりと非常に面白い展開でした。カードも5スートが盤上の建設区域と絡んでいて、どのスートを補充するかもなかなか考えます。たっぷり2時間近く楽しみました。最後には2度目の建設禁止をラリーが起こして終了。

結果:ラリー 60、 ロン 59、 自分 50、 ダグ 42



タージマハル Tadsch Mahal
(プレイ時間 1時間30分)
Tadsch_Mahal.JPG3-5人どれでもバランスが取れていて面白いのですが、象(産物タイル)と宮殿のバランスを考えるとやはり4人がベストかも知れません。産物タイルが全く無かったラリーが、こまめに女王カードで2点稼ぎ、目立たないながらも宮殿を連結させ勝利。僅差で負けたのは悔しかったです。初プレイのロンにも好評でした。

結果:ラリー 43、自分 40、ダグ 34、ロン 33



クルクルケッコー Looping Louie
ここでロンが是非やってみたいとのリクエストでモーターを使ったアクションゲーム。経験を生かせてしっかり勝たせてもらいました。270度アタックが結構きれいに決まりました。




アタック Attacke
(プレイ時間 3分-15分)
一時期かなりの頻度でプレイしたアタック。タージマハルのカードプレイの元になったゲームだ、と言うとみんなかなり興味を持ってプレイすることに。リメイクのアイバンホーよりもデザインがクリーンでルールもシンプルです。またある程度カウンティングが出来るのでどこで勝負をかけるかというのは大事です。今回は1、2ゲーム目がたったの3分で終わってしまい、アタックのよさが分かってもらえないまま終わるのもなあと思い3ゲーム目へ。やっとハンドマネージメントの綾が見えてきたところで終了。まあ展開によってはこうなることもあるのかなあ。




オハイオ Ohio
(プレイ時間 4ディール 計35分)
昨日クニツィアのパーティーでプレイしたオハイオを再びプレイ。変則トリックテイク、というよりは一種の競りです。ゲームの流れは大富豪(大貧民・階級闘争・ティチュ)にちょっと似ています。各自1-10とオハイオカード一枚の合計11枚で開始。手番にはパスするか既に出されたカードより低い数値のカードを出します。自分以外が全員がパスしたらカードを取ることが出来、カードの数値がそのまま得点になります。オハイオカードは今出ている数より少しだけ下、という扱いです。オハイオの後にオハイオを出すことも出来ます。ただしオハイオカードはマイナス10点です。

誰か1人が手札を使い切ったらそのラウンドで終了です。このとき、残った手札がマイナスになるというのが秀逸で、良いカードは取っておきたいけど、あまり取っておくとマイナスになるというジレンマがあります。特に最後まで持っているとマイナス10点になってしまう10のカードなどは自分がトリックに勝たない限り出せません。

荒削りですが面白いです。みんなの考えている相場観を読み違えると一気に負けてしまいます。2ゲーム目はマイナス20点でした。

ところでオハイオ州とは何も関係ないこのゲーム。もしかしたらOHIOはOh10(Oh!マイナス10だよ!)ということなのかもしれません。

結果:ロン 183、ラリー 173、ダグ 87、自分 47



ラインレンダー Rheinländer
(説明 30分 プレイ時間 1時間)
Rhainlaender.JPGここでダグは帰宅。残った3人で最後にライン川を舞台とした陣取り、ラインレンダーをプレイ。3人がベスとの陣取りはあまり多くないのですが、王と枢機卿とラインレンダーはおそらく3人がペストなのではないでしょうか。最近リメイクが出ましたが、マップが多少変わっているようです。

ボード上を蛇行するライン川。川の上には1-55まで番号が振ってあり、その両岸にマス目があります。アクワイアのように該当する番号の手札を出すことによってどちらかの岸に自分の騎士タイルを置いていきます。両岸が既に埋まっているときに限り川の上にも騎士を置いて両岸を繋げることが出来ます。面白いのは補強のルールです。空いているマス目の隣に自分の騎士があり、かつ他のプレイヤーの騎士が隣に無いところには要らないカードを捨てることで騎士を置くことが出来るのです。

自他関係なく、2つ以上の騎士が連なると公国誕生。その中で最大騎士数をもつプレイヤーがその公国を統治します。もちろん、その公国に相手プレイヤーに騎士を足すことも出来るのでのっとられることもあります。また公国同士が繋がると統治者も1人になるのでどちらかは統治権を失います。最後まで統治した公国は5点ですが、途中で統治権を失うと1点。その他に都市、城、教会などでも点を得ることが出来、色々と絡み合っているので最初はどうしたらいいか良く分からないかもしれません。

今回は小さくてもどんどん公国を建てていった僕が最終的に勝利。ロンは一国巨大化作戦でどんどん周りの公国を飲み込んでいき、そのおかげで得た都市などによって最後にはかなりいい勝負でした。

結果:自分 49、ロン 47、ラリー 42

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