頭脳絶好調と砂漠を越えて

最近結構な頻度でプレイしているゲームに頭脳絶好調 Einfach Genial があります。少し前にドイツのアダムスから友人と共同で注文したときに手に入れたのですが、アブストラクト系が好きな自分にとってはかなりのヒットです。面白い。広めるためもあって、色々なゲーム会に行くたびに持っていってプレイしています。2-4人まで色々な人数で13回遊びました。

ルールは非常に簡単です。一言で言ってしまうとチグリスユーフラテスの得点方法とドミノを合わせたようなゲームです。各自6つのタイルを手札として持っています。タイルは正6角形2つをつなげた形で6色のシンボルが色々な組み合わせで描かれています。手番にはボード上の好きなところにタイルを置き、置いたタイルと同じシンボルで直線上に連続して繋がっているシンボルの数だけその色(シンボル)を得点します。タイルは正6角形2つなので、それぞれの6角形につき、隣接する5方向に得点の可能性があるわけです。ここで大切なのは置いたタイル自体は得点に数えないということです。誰かが置いたその隣に相乗りして同じシンボルを置くと簡単に多く得点できるので、うまくそういうところを狙って置くようにします。この得点のルール、かなりダイナミクスがあってよくできています。「天才!」と言いたくなりますね。この「直線上に隣接するタイル数を得点する」というアブストラクトゲームはちょっと思いつかないのですが今までにあったのでしょうか?

もうひとつこのゲームで大切なのは得点方法です。6色のうち最も低いものが得点になるというチグリスユーフラテス式なのでゲームの全体の長さを見極めてバランスよく取っていく必要があります。また自分が最も多くある色をとっていたらわざとその色を得点できないような置きかたをする必要も出てきます。

最後に味付けとしてある色で18点を取ると「天才!」と叫んで(まあ叫ばなくてもいいのですが)もう一回続けて手番が出来ます。これをうまく利用して、有利に進めていきます。

BGGの評価を見ると「運の要素が高すぎる」と結構書かれていますが、ほとんど感じませんでした。もちろん、タイルの引きの運というのはありますが、チグリスユーフラテスの引きの運と同じくらいではないでしょうか?それに一番点数の低い色が手持ちに無ければ手番を費やさずにタイルを全部交換できるので、ゲームのどの辺りからどの色をとっていくかというプランニングの方が大切だと思います。

余談ですが、コンポーネントで各色はそれぞれのシンボル(丸、環、星などの形)に対応しているので色弱や色盲の方でもプレイが可能です。素晴らしい。

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砂漠を越えて Durch die Wüste は長いことプレイしていなかったのですが同じコスモス、作者も同じクニツィア、さらに両方ともアブストラクトということもあって比べてみたかったゲームです。アブストラクトなら2人でも面白いはず、とポールを誘って何年ぶりかの再プレイ。今までプレイしなかったのがもったいないくらい面白かったです。

頭脳絶好調とは違って、初期配置をランダムで決める以外は全く運の要素が無いゲームです。各プレイヤー5色のラクダでキャラバン(列)を作っていきます。手番になったらラクダをストックから2つ取ってボード上の自分のキャラバンに繋げていく、ただこれだけです。ですが、色々と得点方法があって選択は悩ましいです。

ゲーム中の得点としてはオアシス(5点)とウォーターホール(1-3点)があります。自分のキャラバンがオアシス(やしの木)やウォーターホール(湧き水)に達すればいいだけです。点の高いオアシスは共有ですが、点の低いウォーターホールは早い者勝ちです。さらに、同じ色のキャラバン同士は接触が出来ないのでうまくその間を他の色のキャラバンですり抜けたりという攻防が起こります。

どれか1色のラクダを使い切った時点でゲーム終了です。ゲーム終了時にはボーナスが2種類あります。まず、キャラバンで空白のエリアを囲むと囲んだマスの数だけ得点になります。もちろん囲まれたオアシスやウォーターホールは全て得点になります。これは碁に似ていますね。もうひとつ、各色で最大のキャラバン(ラクダ数)には10点のボーナスが付きます。このボーナスが大きいので2人の場合にはかなり頭を使います。

クニツィアの色々な得点方法があるゲームのなかでは初期のものだと思います。さすがにバランスは取れています。近々プレイヤー人数を変えてやってみたいですね。

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