Dvonnに続き二人用または二人でできるゲームで重くなく遊べるゲームをすることにしました。いろいろ検討してみて、3人ではよく遊ぶけど2人ではまだ遊んだことの無いレオ・コロヴィーニの”カール大帝”を遊ぶことに。カール大帝を選んだ理由はパトリックがエルグランデを好きなので世界観とゲーム自体がちょっと似ているこのゲームが良いかなと思ったからです。
カール大帝をセットアップしてまず驚くのが15個に分かれた領土を表すタイルです。カール大帝といえば歴史的にフランス、ドイツ、スペイン、イタリアあたりを支配下に納めていたのでどちらかといえば”王と枢機卿”のようなマップの載ったボードを想像しやすいのですが、ここでは島のように分割されています。ボードゲームでいうところの板に当たる部分が無いので最初は殺風景な感じがするはずです。当サイトのテキストの”ドライってなんだ?”にも書いたのですが、このゲームは見た目、非常に質素でカール大帝というテーマを想像するには苦しい感じがあります。しかしゲームの中身はしっかりしているのでご心配無く。w
プレーヤーはまず1から5の数字の書かれたコインから一枚を同時にだします。このコインの数字の低い方のプレーヤーがターンを先に行えますが、コインは同時にカールおじさんが領土の上を移動できる最大値になってしまうので、低い数字だと比例して少なくしか動けません。次にプレーヤーは手持ちのキューブ(騎士)から好きな色の物を領土または支配権を示すタイルのどちらかに3つ置くことができます。そしてやっとカールおじさんの出番です。カールおじさんは最初に出たコインの数まで領土を時計回りに移動できます。この時に支配権のある色のキューブの乗った領土にカールおじさんを移動できれば、お城を建てることができます。最後にダイスを規定の数分振って、キューブを補充します。領土は最初15個あるのですが、隣合う領土の両方に一人のプレーヤーが築城すると、その二つをくっつけることができます。領土が統合されることにより、そのプレーヤーの領土における支配が強くなります。また領土が少なくなることにより前半と終盤ではがらりと局面が変わるのもこのゲームの面白い要素です。
さて肝心のパトリックとのゲームですが、序盤は僕のダイス運がかなり良く、キューブの色がバラけることなくまとまってゲットできました。これにより、各色の支配力を僕が握ることができました。カールおじさんを移動しお城も建てたのですが、若干バラけてしか築城できなくて、これが後々に響いてきました。こういった円形にカールおじさんを移動する方式はレオ・コロヴィーニのもう一つのゲーム”ババンク”にも共通しているので、僕自身はなれていてパトリックよりは有利に移動できていたような気がします。後半に入りパトリックはうまく自分の領土を5つもつなげることに成功しました。これは僕の領土がバラけていたので、支配力の薄いところを狙われてお城を奪取されてしまったせいです。こうなると防戦一方でなんとか色を絞って支配力をキープしつつ攻めたのですが、僕の領土で統合できたのは2づつが最高でどうも旗色が悪い。最後に抵抗したのですが、またまた領土を逆転されて10対5で終了。パトリックは初めてなのに勝利してしました。おめっとさんです。=)僕は後半、領土に騎士を配置する決断が遅かったのが敗因です。
僕がこのゲームで面白いと思う所は領土がだんだん統合されて、クライマックスを迎えるドラマのように盛り上がっていく様子です。ゲームのメカニクスとしても、統合されることにより序盤と終盤ではプレーヤーの選択肢がかなり変わっていく所がすばらしいと思います。”クランス”でもこうした変化があり、終盤テンポが加速していく感じが盛り込まれているので、レオ・コロヴィーニはこうした変化をサブテーマとして盛り込んでいるのかもしれませんね。
追記:カール大帝に似たゲーム >エルグランデ 発表年代的にはこれの方が先なので参考にしてるかもしれませんね。 >ババンク 円形のタイルを並べて移動していくところはカール大帝を発展させた物と思われます。 >モノポリー タイル(スペース)の支配権を争うところが似て無くもないかと。 >トリアス・三畳紀 カール大帝のちょうど逆のようなメカニクス、統合されるのでは無く拡散していく領土。 こうして系統を探っていくと、ゲームの出で立ちやその当時のデザイナーの発想方法が想像できそうで、面白いと思ったので。
コメント