京都ゲーム会 2011.05.06(2日目)

2日目は、遊んでみたかった「決算日」や「魚河岸物語」を含め、13種16プレイです。



決算日 Zahltag
(説明 10分 プレイ時間 各20-25分)
Zhaltag20110506.jpgラベンスバーガーから出たデロンジュのカードゲームで、以前カウンターマガジンの表紙を飾ったこともあります。4種類のリソース(クレーン、重機、労働者、ボス)を手札として持ち、仕事を入札していき、お金を多く稼ぐのが目的です。

毎手番、ランダムに1枚めくられる仕事カードには、その仕事に対してどのリソースが何枚要るかが書かれています。入札は全員共通のビッドカードで行われ、金額0-8までの範囲でビッドします。0ビッドは、リソースが足らずにできない、またはやりたくないという意味で、0以外の最も少ない値を入札したプレイヤーがその仕事を請け負って報酬をもらうのです。2人以上がボトムタイのビッドをしてしまうと、得られる報酬はさらに2も少なくなります。つまり1でかぶるとマイナス1。報酬を得る代わりに1支払わなければならないのです。仕事を請け負ったら、対応する手札のリソースは自分の前に置き、次の次の自分の手番まで一時的に使えなくなります。

仕事カードのデッキには決算日カードが入っており、これが出ると現在使われてない自分のリソースに給与を支払わなければなりません(決算日カードが9回連続で出ないと強制的に決算日となります)。つまり手札の枚数がそのまま失点となるのです。ただし手札の枚数が最小なら失点は免れます。よって、安い仕事でも請け負って、自分が持つリソースをうまく使い回していく必要があります。

手札は自分の前にさらしている仕事中の場札を含めて上限12枚。手番の最初にはカードを1枚交換するか1枚だけ増やしたり減らしたりできます。そろそろ決算日だと思えば、手札を減らして失点を免れるといった決断も大切なのです。

ちょっと変わった競りゲームで、決算日のルールも面白く、2度連続で遊びました。手番で決算日カードをめくると不利かもしれない、という話がありましたが、その前にカード枚数を調節できることを考えればそうでもないのかもしれません。ただ、1枚増やすか減らすかだけなので、少々ダイナミックさに欠けます。また手札上限の12枚がなくても、決算日を恐れてそれほど手札を増やさない気がするのですが、どうでしょうか。ビッドカードも3人だからかもしれませんが、0、1、2、3、7、8あたりは使いますが、真ん中の数字はほとんど出番がありません。このあたり、数値をもう少し絞った方が良いかなあと感じました。

結果
1戦目:マクベス 38、リチウム 13、自分 9
2戦目:マクベス 11、自分 4、リチウム 1



魚河岸物語 Fangfrisch/Cash-a-Catch
(説明 15分 プレイ時間 30分)
Fangfrisch20110506.jpgリアルタイムの競りゲーム。セットコレクションで同種の魚を集めれば換金率が良くなります。面白いのは魚のカードを1枚ずつ出して、これで良いと思ったらベルを鳴らすという「イッツマイン」方式なのですが、競り値は常に金額で10というのが特徴です。1人3種までしか魚を持てず、残りは破棄してペナルティとなるので、どんどんめくり続けたらペナルティの方が大きくなっていつかは誰も欲しくなくなると思うのですが、今回はそういうことは起こりませんでした。でもこのゲームの不安要素の一つです。

カードは同種を集めれば集めるほど値段が高くなるようになっていて、手番の始めにだけお金に換算できます。そのとき、同種の魚を持つプレイヤーは1枚その魚を捨てなければなりません。お金は限られているので、時々こうして換算するのが大切です。他にも、缶詰や泥棒猫など面白い特殊カードもあり、よくまとまっているゲームだと思います。

結果:マクベス 79、リチウム 69、自分 69



ゴールド Gold!
(プレイ時間 各25分)
Gold2010506.jpg3人ゲームの傑作を多数作っているシャハトの新たな名作です。カードを場と交換していくセットコレクションなのですが、その交換ルールが非常に面白い。マイナス2点というロバのカードが良い味付けで、ロバは場のどのカードとも交換できるという強力な能力を持つ反面、メルドが完成してしまうとマイナス2点になってしまいます。また、メルドを作ったとき他のプレイヤーのカードを取れるというルールが少々直接攻撃色を強くしているので、2人の方が良いかもしれません。

マクベスさんもリチウムさんも初プレイ。好評だったので2回遊びました。2人ともなかなか鋭いプレイで、2戦2敗でした。

結果
1戦目:リチウム 71、自分 42、マクベス 38
2戦目:マクベス 71、リチウム 53、自分 53



ラストパラダイス Das Letzte Paradies
(説明 5分 プレイ時間 15-20分)
LetzteParadies20110506.jpgネットオークション式の競りゲーム。握りの競りで、最も多く握ったプレイヤーが2番目のプレイヤーの分だけ支払います。短時間なのに同時入札と少しの交渉があり、元本割れしやすく、説明書には元本割れをしたら自動的に負けと書いてあります。少々、勝つための道筋がわかりずらいという玄人向けのゲームかもしれません。得点(=お金)を得る機会は多くなく、自分の建物が守られた自然と同じ区域にあるときに10点、区域を独占しているときに20点、また各区域に最低1つは自分の建物が建っているときに20点です。あとは環境ボーナスがゲーム終了時にあります。

3人なので元本は80です。序盤は各地域に1つ建てるべく、積極的にビッドに参加します。それが功を奏してトップで終了。2ゲーム目はなかなか競り落とせず、後手後手に廻ってしまい、なんとか元本割れは防いだものの81点。難しいですが、思いのほかいろいろな戦略が取れるゲームだと思います。箱が大きいのが難点。そのうち再販されないのでしょうか。

結果
1戦目:自分 119、リチウム 99、マクベス 79
2戦目:リチウム 107、自分 81、マクベス 70



カルカソンヌ ディ ブルグ Carcassonne: Die Burg
(プレイ時間 25分)
ここでリチウムさんが休憩を取っている間にマクベスさんとディブルグです。カルカソンヌシリーズではこれが突出した完成度だと思いますが、ただのスピンオフと見られている部分も多くあまりプレイされていないのは非常に残念な部分です。マクベスさんはディブルグを「能動的カルカソンヌ」と言っていますが、まさにその通りです。配置の自由度が高いので、特定のタイルを待つのではなく積極的に相手に絡んでいけるのです。今回はマクベスさんに先攻されたうえに城壁の上の特殊タイルもほとんど取られてしまうという散々な展開。さすが慣れているだけあって非常にうまい手を打ってきます。あまりの点差に悔しいのでもう一度遊びたかったのですが、それはまたの機会に。

結果:マクベス 90、自分 69



指輪物語 ボードゲーム Lord of the Rings(カプコン版)
(プレイ時間 60分)
LOTR20110506.jpg昨日に続けてのプレイ。今回はサウロンを10からスタートの上級です。ガンダルフカードをうまく使い、ゴクリは取らないなど厳しい決断を下してぎりぎりのところで勝つことができました。写真を見るとわかる通り、ピピンはもうサウロンの目の前です。

結果(サウロン10):71(勝利) フロド=リチウム、サム=マクベス、ピピン=自分



バベルの塔 Der Turmbau zu Babel
(プレイ時間 35分)
TurmbauZuBabel20110506.jpg自分が評価10をつけているゲームの一つ、バベルの塔です。3種類の得点バランスが非常に良くできており、拒否権のルールも秀逸です。普段はあまりディスクを取らない自分ですが、こんかいはディスクもきちんと集めて1種で3枚、2種で2枚ずつとこれだけで20点です。そんなこともあってか、過去最高の100点での勝利。

結果:自分 100、マクベス 67、リチウム 66



倉庫の街 Die Speicherstadt
(説明 10分 プレイ時間 40分)
Speicherstadt20110506.jpgフェルトのゲームでは最も好きな倉庫の街です。このビッドシステムは秀逸ですが、何ぶん消防士のバランスが悪いことや、フェイズ別デッキの部分などあまり好きでない部分もあります。

今回は消防士を競り落とさずにマイナス10点というハンデを負ってのプレイでしたが、これではやはり難しいようですね。消防士がいくら高くなるとはいえ、ビッドするコマは1人3コマで3人だと合計9コマなので最高でも値段は9です。もちろん他のカードもあるので、それより安くなるし、消防士はやはり競り落とさないと負けは確定なのかもしれません。その辺りのバランスがもう少し取れていればなあと思います。惜しいですね。

結果:マクベス 37、リチウム 33、自分 29



アップダウン Auf & Ab
(プレイ時間 30分)
Auf%26Ab20110506.jpg大富豪系では一番面白いと思うので持参しましたが、反応は今ひとつでした。得点方法が、勝ったプレイヤ-1人が他のプレイヤーの残りの手札枚数の合計だけ得点するということで、3ディールだけではこの得点方法の持ち味が発揮できないと思います。最初の2ディールは自分、3ディール目はリチウムさんが勝ちました。

結果:自分 24、リチウム 13、マクベス 0



フレッシュフィッシュ FrischFisch
(プレイ時間 25分)
FrischFisch20110506.jpg以前プレナリー版を持っていたというマクベスさん。ルールの説明の必要がなく、すぐに遊べました。3人プレイだったということもあってさくさくと進み、なんと25分でゲーム終了です。ぎりぎり1点差の僅差で勝ちましたが、3人ともマイナスとは、ハイレベルな戦いだったと思います。

昔は3人の方が読み合いになって面白いと思っていましたが、最近は5人の方がリスクマネージメントがシビアで良いのでは、と思うようになってきました。

結果:自分 -6、リチウム -5、マクベス -5



チグリス ユーフラテス Euphrat & Tigris(メイフェア新版)
(プレイ時間 85分)
Euphrat%26Tigris20110506.jpgマクベスさんやリチウムさんとは、ボードゲームギークにあるオンラインゲーム(ターンベース)で遊んでいるのですが、実際にテーブルを囲んで遊ぶのは初めてです。オンラインでは得点がすべて公開なので、それに習ってマクベスさんの提案で勝利点を示すキューブは公開することにしました。

北と南の2大帝国とその間の川沿いの地区。戦争が多発し、川沿いは北側になったかと思えば、次の瞬間には南側の一部になっているという流動的な部分でした。南部で一人、モニュメントを支配し続けるマクベスさんに対抗すべく、こちらは最小限に平均的に取っていくことを目指します。取った勝利点は圧倒的にリチウムさんやマクベスさんが多いのですが、最終的には4種目のタイブレークでの負けという接戦でした。良いゲームだったなあ。

結果:マクベス 12-13-13-25、自分 12-13-13-14、リチウム 8-10-10-30



ラー Ra
(プレイ時間 30分)
Ra2010506.jpg3人でのこの日の締めはラーです。ラータイルをめくる頻度が以上とも思えるほど高く、本当にラータイルが普段の倍の60枚は入っているのではと疑うほどでした。1、2ラウンド目は瞬く間に終了。そのときたったの12点でした。モニュメントなどを集めていたこともあって、3ラウンド目かなりの得点を稼いでの勝利(写真)。結局ゲーム終了時には全体の半分ほどのタイルしか使いませんでした。こういう展開もなかなか印象に残ります。ラー恐るべし。

結果:自分 40、リチウム 31、マクベス 23



ハンザ Hansa
(プレイ時間 25分)
Hansa20110506.jpg最後にマクベスの提案で2人でハンザ。ハンザは3人がベストという評判なのでほとんど3人でしか遊んだことがないのですが、2人でもかなり面白いです。もう夜も遅いので、2人とも直感的なプレイをしていましたが、眠たくないときにじっくり遊ぶ価値があると思います。惜しくも2点差で敗北。まだまだ探せば2人が面白い多人数ゲームもあるものですね。

結果:マクベス 58、自分 56



3日目に続く

SHARE