ウォルドーフゲーム会 2009.08.14

先月は参加できなかったのですが、今月は例によってアンチュマンと一緒に参加。ピートが自宅を提供してくれました。かなり大人数で15人くらいで3テーブルから4テーブルという大盛況でした。



モダンアートカードゲーム Modern Art: The Card Game
ModernArtTCG.jpg今回でのべ3回目のプレイ。大分慣れてきました。競りがなくても面白いというのがモダンアートに慣れていた自分には不思議です。最近のクニツィアの軽いゲームではダントツの面白さだと思います。3ラウンド目、4ラウンド目ともに30点以上を獲得したアンチュマンに一歩及ばず。

結果:アンチュマン 89、自分 83、キャメロン 78、マイク 64、エデン 55



チグリス ユーフラテス 新版 Euphrat & Tigris + 拡張 ジッグラト Die Zikkurat
(プレイ時間 1時間35分)
ETZikkurat.jpg新しいペガサス版(またはメイフェア第2版)のボードは今までの旧マップ(クラシックマップ)と新マップ(アドバンスドマップ)の両面仕様となっています。さらにオプションルールで文明の建物という要素が加わりました。今回は新マップに文明の建物を入れ、さらにミニ拡張モニュメントのジッグラトまで入れて遊びました。チグリスユーフラテスのフルコースといった感じです。

新マップ:旧マップ同様、2つの川が合流するように描かれていますが、旧マップでは長方形のボードの短辺から短辺に川が流れていたのに対し、新マップでは長辺から長辺に川が流れています。また、川の合流点は旧マップ同様に4マス河川ですが、それ以外に2x3で6マス河川の部分があります。新マップの一番の特徴は財宝の数でなんと14もあります(優先的に取られるのは2つの川の外側の財宝)。これによって、今までよりも一触即発の感があり、以前にも書きましたが、旧マップが将棋だとすれば、新マップはチェスのようです。

文明の建物:各色に対して1マス分の木製の文明の建物を1つずつ使います。同色のタイル3枚が直線上に並んだとき、対応する色の文明の建物を3枚の上のどれかに置きます。タイルは裏返しません(戦闘力となります)。以後、タイルを置くことによって、より長い直線上に並んだタイルの列(ボード上で最長でなくても良い)ができると、文明の建物を移動させます。タイルの除去により最長でなくなってもすぐには動きません。タイルが置かれることによってのみ文明の建物は移動するのです。文明の建物がある王国は、その色の王国の拡張によって得られる得点が2点となります。

ジッグラト:同色5枚のタイルが十字形に置かれると、その5枚を除去して十字形のジッグラトモニュメントを建てることが出来ます(写真の左手前方のタイルです)。同じ王国にいる黒のリーダーは手番終了時に好きな色を1点獲得できます。非常に強力です。シュピールボックスのおまけとしてついてきました。またメイフェア新版には始めからジッグラトが入っています。

ETZikkurat2.jpg文明の建物の使い方も面白く、直線3マスの端に置くのが良いのではないかと思います。何故なら、不要になった時にモニュメントへの転換が容易だからです。財宝のにらみ合いもつかのま、戦争を起こすタイミングも悩ましく得点はダイナミックに増えていきます。一応いれてみたものの建てられないかなあと思ったジッグラトはマイクによって隅の方に建設されました。暫くマイクの黒リーダーがジッグラトを司っていましたが、数巡後にはアンチュマンがコントロール。完璧な防御で太刀打ちできませんでした。ジッグラトからの得点は赤だったのが、そのうち青となり最後には黒。色の変更があるたびに「おお、すごい」と歓声が上がります。結局5点という大差で2位の僕を引き離して勝利。負けましたが非常に充実したチグリスでした。マイクは初プレイだったので、一度に全ての拡張を導入したのが心配だったのですが、非常に飲み込みが早く楽しんでもらえたようです。またこのメンバーで遊びたいですね。

結果:アンチュマン 15-15-15-16、自分 10-10-10-14、キャメロン 7-8-11-15、マイク 6-6-8-18



落水邸物語 Origin of Failingwater
(プレイ時間 35分)
Failingwater081409.jpgトリックテイクのメカニクスをうまく利用したカード配置ゲーム。厳密にはトリックテイクではありませんがトリックテイクの構造が分かっていればルールを理解するのは簡単です。

カードは3スート各8枚(1-8)の24枚。4人限定なので1人あたり6枚を配ります。テーブル上には6トリックそれぞれに割り当てられた点数カードを縦に、また各プレイヤーの色を表すカード4枚を横に並べ、6x4の24枚のカードが並べられるフィールドを作ります。各プレイヤーは自分の色の列にプレイすることになります。

面白いのは6トリック目、つまり一番下の列から配置していくところです。その後5トリック目、4トリック目、とプレイし、一番上の1トリック目までプレイしてから、初めて1トリック目のリードからトリックテイクのルールで誰がどのトリックを取ったかを解決していくのです。このリバーストリックテイクともいうべきシステムは非常に画期的で、またテーマである「落水邸 Failingwater(フランクロイドの落水荘 Fallingwater のパロディ)の滝の流れ」ともよく合っています。

各トリックでカードを初めてプレイするのはスタートプレイヤーで、これは6トリック目はリードプレイヤーから、それ以降は左回りに回ります。よって最後の1トリック目で最後のカードをプレイするのはリードプレイヤーで、この一番大切なカードを最後にプレイするというのも面白いです。このあたり、よく計算されて作られているゲームだという感じがします。

プレイヤーは一回だけ「考え中」のカードを使ってパスすることが出来ます。これを使うと最後に残った1枚がそこに置かれることになります。主に自分がそのトリックのスタートプレイヤーの時に使うことが多いと思います。6トリック目からゲームが進むにつれてどんどん残りのカードが明らかになる訳ですが、この「考え中」カードによって最後まで完全に分からないようになっており、またどのカードを残すのかと言う戦略性があります。

各トリックはプラスとマイナスの得点(1-3点)が交互にあってプレイヤーの得点は取った得点の絶対値です。つまりプラスを集めるかマイナスを集めれば良いのですが、そのためにはトリックに一つ置きに勝たなければならないので、なかなか難しいです。またトリックを全く取っていないプレイヤーがただ1人の場合はそのプレイヤーは3点獲得します。この得点システムはかなりよく出来ており、カードを取りにいくのか、他の3人にまんべんなく取らせに行くのか、と主に2つの作戦を取れるのが面白いです。写真の例で言うと、黄色(自分)は第4トリックと第6トリックを取って3点です。

4ディール、全員がリードをしたところでゲーム終了です。大体10点くらいが勝利の目安だと思います。

先週に引き続きのプレイ。パズルを解くような面白さがあり、やはり一つおきのトリックに勝つのは難しいですが、うまく決まると非常に嬉しいです。手札に7か8のウィナーが3枚ほどあるときは取りにいったほうが良いのですが、そうでないときはトリックを全く取らない方が良いことが多いです。面白いゲームです。

結果:ピート 8、自分 8、アンチュマン 7、マイク 5



コンテナ Container + 拡張 第2の輸送 The Second Shipment
(説明 10分、プレイ時間 2時間10分)
GoldenContainer.jpgエリックKに頼んで持ってきてもらいました。彼はコンテナの大ファンで拡張も持っています。拡張は5つのミニ拡張から成り、好みのルールを入れることが出来ます。今回は個人ローン、そして黄金のコンテナの2つのルールを採用。

個人ローンは他のプレイヤーが借金する時に自分がお金を貸すことが出来ます。利子が収入となるのが魅力です。ただし2人以上が貸したいときには競りとなります。

黄金のコンテナは数によって価値が級数的に増えていくコンテナです。黄金のコンテナの数の2倍が、それぞれの黄金コンテナの価値となります。つまり黄金コンテナを1、2、3、4、5、6、7個島に運ぶと、価値は、2、8、18、32、50、72、98となり、5個以上だと最も価値のあるコンテナになります。

今回はみな慣れているので借金地獄にもならずにスムースに進みます。あまり考えずに競り落として、最も価値のある10のコンテナを競り落とし過ぎたのは失敗でした。結局他のコンテナを競り落とすものの間に合わずに、価値10のコンテナが無価値になってしまいました。価値2のコンテナは生産されずに止まってしまい、仕方なく自分で生産。ところが他の要らない色のコンテナと一緒にされてしまうと言うミックスコンテナ地獄でした。やっとこのゲームの真の面白さが分かり始めてきました。

結果:アンチュマン 193、エリックC 177、アレックス 140、自分 125、エリックK 109



クオヴァディス Quo Vadis?
(説明 5分 プレイ時間 45分)
QuoVadisMayfair.jpg最後にもう一つということで、エリックK持参のメイフェア版クオヴァディスです。メイフェア版には特殊トークンが付いているのですが、エリックは使ったことはないとのこと。今回も基本のルールで遊びます。

久し振りだったのでこのゲームのシビアさを忘れていました。アンチュマンが早々となんと2つのコマを最上部に。これで1人脱落は確実なので皆焦り始めます。あまり交渉にお金を使わずにうまいこと行ったと思ったのですが、最後の最後で生半可な交渉で負け。シーザーを動かされて自分は最上部まで行けずに脱落です。結果論ですが、最後の交渉をしっかりしていれば勝っていました。このゲームには色々と学ばされます。

結果:エリックK 26、アンチュマン 19、エリックC 13、ピート 6、自分 24(脱落)



遅くまでたっぷりと遊びました。来月からはウォルドーフも漸く公共の場所が取れるそうです。

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