TGC 2004.03.29

今回のTGCは前からプレイしたかったドラゴンズランドと前回好評だった逃げろや逃げろ(ライフボート)を中心に遊びました。

まずはポールと軽くショッテントッテンを2回プレイ。ショッテントッテン Schotten Tottenバトルライン Battle Line の前身にあたるゲームで、あとから出たバトルラインの方は今度日本語化の出版も噂されている人気の高い2人用ゲームであり、知っている人も多いと思いますが、ショッテントッテンは出版社がマイナーなこともあってそれほど知られていません。両方とも基本的には同じゲームで、9個ある石(フラッグ)のうち隣り合った3個か過半数(5個)を取るのが目的です。それぞれの石の前に手札からカードを出して、山札から取るだけなのですが、3枚でストレートフラッシュやスリーカードなどのポーカーハンドを作っていくようにします。どちらかの勝ちが確定した時点で石を取ることが出来ます。

非常によく出来たゲームで、確かに引きの運はありますが、それよりもいかに自分の可能性を狭めないようにプレイしていくかというゲームだと思います。特に手札は6枚なので確率と読みであきらめるところ、戦うところを考えなければなりません。あきらめるにしても、あまりに弱いカード(2枚目で何の役にもならないカードなど)だと足元を見られてしまうのでそれなりに戦う振りをします。この辺のゲーム感覚と1枚プレイして1枚取るというメカニクスがロストシティーズやタビュララサと似ていますね。ショッテントッテンを含めてクニツィアの2人用カードゲームトリオロジーと呼ぶ人もいます。

なおバトルラインとの違いは以下の通りです。

1、使用カードは6スート1-9の54枚(6枚の10と10枚の特殊カードは使わない)
2、手札は6枚(バトルラインは7枚)
3、石カード(フラッグ)を得るのは自分の手番終了時(バトルラインでは自分の手番開始時)

僕はバトルラインのデッキを使って何度もショッテントッテンをプレイしています。まあそれで結局本家のショッテントッテンも買ってしまったのですが。一般的にはリメイクにあたるバトルラインの方が人気が高いようですが、クリーンなデザインであるショッテントッテンのほうが好みです。カードのデザインは好みが分かれるところだと思いますが、ショッテントッテンはドイツ製だけあってカードの質が高いのが好感が持てます。

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ショッテントッテンプレイ風景


次に前からプレイしたかったドラゴンズランド Drachenland。今回3人プレイです。クニツィアの子供用ゲームで、はじめは誰でもダイスタワーにビックリします。これは本当にただサイコロを振るためだけの道具ですが、ゲーム中でもプレイしていないプレイヤーが来てダイスタワーを試したがりました。

基本的にはボードゲーム上に散らばる宝石やドラゴンの卵をダイスの出た目だけ進めて回収していくだけのゲームなのですが、実は結構考えるところもあります。得点は宝石でも卵でも1つ1点なのですが、3種類の宝石プラスドラゴンの卵の4つセットだと10点になるので、なるべく平等に回収しようとします。自分のコマは3色3つあって、コマと同色の宝石しか回収できません。この辺はチグリスユーフラテスに似ていますね。もう1つ大事なのはゲーム終了までに自分のコマにリングをつけないと対応する色の宝石は全部無効になってしまいます。このリングはボード上3箇所でしか得られないので、その辺も考えなければなりません。他に3匹いるドラゴンはうまく使うと遠くまで一気に進めます。ただルールをちょっと間違えてドラゴンを呼んで、トークンがあればすぐ使えるところを使えないとしたので今度またきちんとしたルールでプレイしたいです。みんなで「これはチグリスユーフラテスJr.だな。子供には難しすぎるのでは?」と言っていました。

ポール63、マイク53、自分53

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前回好評だった 逃げろや逃げろ(ライフボート) Rette Sich Wer Kann をプレイ。交渉と投票だけでゲームが進んでいくという変わったゲームです。TGCでは交渉ゲームは人気がありますね。今回は5人です。各自、高級船員(オフィサー)が2つと船員が4つの合計6つのコマを持ちます。船(タイタニック?)が沈没し、7隻のライフボートにそれらのコマが散らばって分乗するところからゲームはスタートします。各ボートは沈む前に島を目指すのですが、ボートはどんどん水漏れし、高級船員や船員の居場所がなくなると、誰かが犠牲になって死ななければなりません。さらに水漏れが進むとボートは沈没して全員死亡です。より安全なボートを目指して泳いで他のボートに移ることも出来ますが、失敗するとやはり溺れてしまいます。

キャプテンとなったプレイヤーが木の棒を持ってゲームを進めていきます。全員でまずどの船に水漏れが発生するべきかを議論し、投票します。その次にどの船を進めるべきか議論し、やはり投票で決めます。最後に各プレイヤーは他のボートに泳いで移ろうとします。船の中で誰かが犠牲になるときの投票は高級船員が2票、船員が1票なので、うまく議論して味方をつけることが大切です。以前にも書きましたが、テレビ番組のサバイバーのようです。

今回は最初に大量得点をしてしまってその後かなり狙われました。自分の色のボートが一番先に沈んでしまい、結果としてタイブレークで負けて3位です。面白いのですが、古代ローマの新ゲームのトリビューナルのようにお金のやり取りがあればバランスがよくなるかもという意見がありました。

デボン22、ポール22、自分22(タイブレーク)

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どのボートが島にたどり着くのか?青い丸いコマが水漏れです


最後に再びポールとショッテントッテンを3回プレイ。彼はかなりこのゲームを気に入ったようです。

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