ウォルドーフゲーム会 2004.01.09

毎月第二金曜日に行われるゲーム会。今回は合計で11人参加。常時2-3卓で進んでいきました。7時から夜中の2時くらいまで、持参ゲーム、初めてのゲーム、定番ゲームなど、重いものから軽いものまでじっくりと楽しむことが出来ました。

まずはマイク持参のバウザック/バンドゥ Bausack/Bandu をプレイ。後から出たドイツ製のものはバウザックですが、彼のはアメリカ、ミルトンブラッドリー Milton Bradley 製のバンドゥの方です。アクション/積み木系のゲームで、短時間で終わると思いきや一時間ほどじっくりとかかりました。円柱や角柱、ドラム缶、卵、ボーリングのピンなど様々な形をした木片を崩さないように各自の土台の上に積み上げていくのですが、それらの木片は競りによって得られるのが一味変わっています。 この競りが曲者で、手番には選んだ木片を良い木片か悪い木片かに好きに決めることが出来ます。そして、時計回りに良い木片ならばそれを得るために、悪い木片ならば避けるために手持ちの豆を使ってビッドしていきます。ハイソサエティーの良いカードと悪いカードの競りに似ていますが、すごいのが任意の木片を他のプレイヤーの状況によって良いか悪いか決めてしまえるところです。このシステムは他の競りゲームでも使えそうですね。面白いです。

ビッドに使う豆が5個くらいしかないのでどこで使うかが非常に大切です。早く使ってしまうと置けない積み木を押し付けられて脱落してしまいます。僕はまだ置ける場所があるのに無理に良い形にしようとして3位で脱落しました。優勝はマイクです。

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色々な木片があります

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なかなかバランスよく積み上げるのは大変


予想外に長くかかったバンドゥのあと、組み分けをし直してラチッタ La Citta (5人)と金、カネ、かね Kohle, Kies, & Knete (6人)に分かれました。僕はラチッタをプレイ。イタリアを舞台とした都市シミュレーションのゲームで、発売当時には何度か買おうと迷って結局買わなかったゲームです。先月もプレイされているように、ここウォルドーフでは人気があるゲームなのですが僕は今回が全くの初プレイ。期待も高まります。

大きなボードには、都市を建てられる場所が山、湖、農地のあいだを縫うように六角形マスの連なりで描かれています。そこに各自2つから最終的には最高4つまで都市を築いて発展させていき、人口が多く、均整の取れた都市の建設が勝利へと繋がります。基本的には3種類の市民の要望(健康、教育、文化)によって近い都市同士で市民が流動し人口が増減します。あとは人口をまかなえるだけの食糧を農地から確保するようにします。これができないと、人口は減り、都市も縮小されたりペナルティーが課せられたりします。6ラウンド終了時に総人口と各都市の3分野のバランスで勝敗が決まります。

このゲーム、色々と考えることがあるので手番が長くなりがちです。僕はあまり考えずにかなり勘でプレイしていましたが、みんな考える考える。ただティカルなどとは違い、次の手番までにがらっと状況が変わってしまうことは無いので、他人の手番中にきちんと考えておけばゲームはかなり短くなりそうです。それでも、序盤は特に、他のプレイヤーとの関わりが無いのでソロプレイっぽくなってしまいます。中盤後も自分の建てた都市自体は動かないので、どうしてもその近辺しか関わりがなく、ボード全体を見る必要はあまりありません。そういう意味ではダイナミックさに欠けるように思えます。あと、各ラウンドにつき手番が5巡するのですが、毎回アクションカードをカードドラフト方式(ぼろ儲けカンパニー、ユニオンパシフィック、利益廃液などのカードの取り方)で得てすぐ使うので、めくりで次に出てくるカード運の要素が強すぎて、長時間ゲームのサブシステムとしてはちょっと合ってないんじゃないかなという気はしました。カードも明らかに良いものと悪いものがあり、最終の6ラウンド目にはほとんど使えないカードばかりになってしまうことも問題です。そうなると、建物が建てられないので都市を拡張する余地がありません。

とまあ色々と不満を書きましたが、僕以外はみな素晴らしいゲームだ、絶版なのが悔やまれる、と口々に言っていたので個人の好みなのでしょう。ボードゲームギークでも7.8とかなり高い評価です。毎回かなり考えていたケビンが1位。僕はほとんど直感でのプレイですが2位でした。

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綺麗なコンポーネントのラチッタ

ラチッタでへとへとになった後、どうしてもザップゼラップ Zapp Zerapp がやりたくなり、4人でプレイ。最近Puppiさん宅でイヌイット Iglu Pop をプレイする機会がありましたが、ちょっと時間はかかるもののザップゼラップのほうが好みです。とある事情で、緑の筒と中の石をもう一セット持っているのでさいころを3個にして筒は1-19までというのをそのうちやってみたいですね。今回はさいころの目が高いのに1の奪い合いになったり、序盤は4(ちょうどスタートから道連れマスに行ける)の奪い合いになったりと面白かったです。ウエンディーが着実に進めて勝利。

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やっぱり面白いザップゼラップ


隣のテーブルが豪商をプレイし終わるまでさらにいくつか軽めのゲームです。プレイしたことが無いというダグのリクエストでマーク持参のキャントストップ Can't Stop を4人でプレイ。彼はこれを中古雑貨屋で1ドルで手に入れたそうです。うらやましい。僕もその話を聞いて暫くは色々な中古雑貨屋をめぐりましたがキャントストップは見つからず、結局BGGのトレードで手に入れました。新しいエディションは登山をモチーフにした布製ですが、オリジナルは実際のストップサインを模した赤い八角形のプラスチックで僕はこのアブストラクトなデザインが好きです。最近コンスタントにプレイしているキャントストップですが、今回は「この振りでやめよう」というときに必ずといって良いほどバーストしてしまいました。ほとんどスタート同様の状態で終わってしまい、こんなについてないのも珍しいなあと、なんとなく感心しました。ウエンディーがダントツで勝利。同居人のベンが得意とするキャントストップですが、ウエンディーも勝率が高いですね。

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終了時、ほとんど進んでない黄色(自分)


さらにもう一つ軽めのものということで、アクションゲームのクロンダイク Klondike を4人でプレイ。これは僕が持参しましたが全員初プレイです。ボードゲームパラダイスのプレイレポートでルールと雰囲気は把握していました。コンポーネントが大きく砂金・砂利を転がるのを防ぐ縄までついてます。手番には砂金(黄)、砂利(灰・黒)の混ざったバッグからランダムに3つとります。3つとも砂金ならば2つキープしてひとつはアライグマを持っている人にあげます。混ざっている場合は金属のさらに入れて手でぐるぐると回転させたり上下に振ったりしてうまく砂金だけ残すようにします。そのときに他のプレイヤーは砂金がいくつ残るかを賭けます。他のプレイヤーの賭け方によってはちゃんと砂金を残しても損してしまうこともあります。

砂金だけ残すのは結構難しいのですが、マークはほぼ完璧に出来るのでそうなるとほとんどブラフのゲームになってしまうという不満が出ました。僕はなかなか面白いと思うので、また機会を見て遊びたいですね。

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さて、いくつ皿に残るか?


その後ゼロ Zero を3人で3ディールプレイ。割と手軽な51に似たゲームですが、スートが7種類で数字が8種類あることを考慮に入れ他人のカードをきちんと推測していくとやはり面白いです。いつもゲームの合間にやるだけなのですが、真剣にやってみても面白いと思います。

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シンプルなデザインのカード、ゼロ


ほぼ半分が帰った後、残った5人でマークが持ってきて前からやってみたかったドラゴンデルタ Dragon Delta をプレイ。このゲーム、以前WOCが半額セールで売っていたときに思わず買ってしまったので持っているのですがまだシュリンクを破っていませんでした。まあ誰かので試してから自分のを開けるか売るか決めようと思ったわけです。

ボードには川とたくさんの岩が描かれています。岩と岩の間に橋をかけて自分のコマが反対側にたどり着けば勝ちというレースゲームです。各自、橋を架ける、こまを動かす、ある特定のプレイヤーのアクションを無効にする、などのカードを持っていて、5回分の動きをこれらのカードでプログラムするところはロボラリーに似ています。ただ、毎回のカードは同じで順番の綾があるのでロボラリーを短くすっきりとした感じで好感が持てます。ロボラリーはカードが毎回ランダムでいちいちシャッフルするだけでかなりの時間がとられますから。とは言うものの、やはり相当ランダムで半分パーティーゲームとして楽しむゲームですね。終盤まで勝っていたのですが、どんどん無効カードをだされて結局負けてしまいました。この無効カードで好き嫌いが出そうなゲームです。

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雰囲気のあるコンポーネント


ということで夜もすっかり更けて2時近く。また来月が楽しみです。

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