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ディクシット>>コメント 評価コメントリスト

  コメント   シミーズさんの評価
  評価   ユーザー評価:7点 プレイ数:3回
投稿者:シミーズ | 2011/01/31 17:31 | コメント(0) | トラックバック(0)

面白い点は結構あって、新味のあるゲームだといえばそうかもしれ
ない。 ルールもスマートだ。ファミリーにはうってつけだろう。

しかし欠点は多い。
まず、勝ち負けとプレイングが乖離している、という点。
気付く人は多いか少ないかよくわからないが、
勝ち負けを問題にするなら、閉鎖的な内輪ネタを提供すればいい。
カードとの兼ね合いがあるから意外と難しいのかもしれないが、
理論的にはそういうことだ。
しかしそれでは空気がアレする。言わずもがなだ。
というわけで、空気が読めるといわれる人々は全員公平だろうと思
われる発声をするはずだ。
勝負を捨ておいてまで公平性を期すようで、 なんとも素晴らしい
光景ではあるが、これではスコアリングの存在意義がぼやけてく
る。
完全に途中経過を楽しむゲームといえて、スコアリングとプレイ内
容の向く方向が少し違っているようにみえる。

それから、もしかしたらどこかで不平等を持ち込むかもしれない。
空気を気持ちのいいものに保ちつつ、誰かに伝わる仕掛けを考え
る。
誰にも不平等を悟られることなく、あたかも平等であるように繕
い、しかし不平等であるシチュエーションをつくる、ということ
だ。
これはかなり狡猾な仕掛けであって、それではどこでその皮がはが
れるかといえば、その場の空気だ。
空気が変わってしまったら、あなたの持ち込んだ不平等は失敗に終
わる。
慎重かつ大胆に不平等性を持ち込む、かなり神経質なゲームだとい
える。

また、これは突拍子もないことだが、
実はみんなが内輪ネタを連発しKYになることを想定した、
KY活劇ゲームをつくったのだという可能性も捨てきれない。
語呂がいいから捨てきれないとしたが、
まああのイラストレーターの顔をみれば捨てられるだろう・・

さて、ここまではかなりバイアスをかけた物言いだし、具体的では
ない。現実の『ディクシット』は和気藹々とフレンドリーな空気が
流れるゲームだ。
それではこのゲームのいけないところは何か。
それは向かう方向が違っていたはずの得点にある。

このゲーム、点差が結構ひらいてしまうことがある。
その点差って何を表しているんでしょうか? と思ってしまう人も
いるかもしれない。
え?KY?みたいな雰囲気になってしまうとどうしようもない。
察した他プレイヤーたちが、バランス取りをしようにも、
救いの手を差し伸べようにも、差し伸べる手がない、振り込む手段
がない。
これは意外と厳しいんじゃないかと思う。
子供は大泣きだし、大人なら家に帰ったあと体育座りかもしれな
い。

そういうわけでかなり危ういバランスに立っているゲームだが、
とてもいいゲームであることに異見はない。
なお一時期、ディクシットの面白さを「言葉のひとり歩き」だと
思って評価しなかったことがあった。ゲーム内で盛り上がった単語
が、マジックワードのように発話され続けていく・・。
そういった現象を「言葉がひとり歩きしていく面白味」と言うなら
ば、ディクシットはそのひとり歩きを発生させる装置に過ぎず、
必要のない代物だ、と思ったものだが、これは考えをあらためた。

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