ゲームマーケット2015春 2015.05.05

今年のゲームマーケットは子供の日です。アメリカ・ノースキャロライナからボードゲームギークの主要な執筆者であるエリック・マーティンが来日し、自分はその通訳を務めました。

KatteniShiyagare20150504.JPGゲームマーケットの前日は賽苑のnakiさんとhalさんに合流し、銀座を廻ったあと、夕方から秋葉原のロール&ロールでヤポンブランドの方々と一緒のゲーム会に参加しました。そこでは「勝手にしやがれ(6色版)」、「花火」、「クメル」、「タイムボム」をシモンや賽苑の2人と遊びました。写真は、6色目の拡張版を入れた「勝手にしやがれ」です。エリックはその夜遅くに東京に無事に着いたようです。

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ゲームマーケット当日は会場の少し前にエリックに再会。テキサスのボードゲームギーク・コン(BGG.CON)、そしてエッセン・シュピールで会ったことがあるので今回が3−4回目だと思います。日本は2回目だが1回目は沖縄だったので本土は初めてとのこと。東京の第1印象は、というと「オランダのようだ」と言っていました。以前オランダに住んでいたとのことですが、なかなかユニークな感想です。とは言うものの、自分も96年に初めてオランダのアムステルダム空港にアメリカから行ったとき「オランダは日本みたいだなあ」と自分も思ったので(そのときが初のヨーロッパ)、アメリカから見ればヨーロッパと日本は雰囲気が似ているのかもしれませんね。

エリックが今回ゲームマーケットに来た最大の理由はボードゲームギークストアの告知です。日本には多くの優れた同人ゲームがあり、またそれを欲している海外のゲーマーも非常に多いのですが、言語の壁があって現在はまだまだ限られています。海外に売るためのウェブサイト作りや、商品のやり取りは難しいし、買う方は買いたくてもどこで探せば良いのか分からない、とうわけです。良いゲームが欲しいゲーマーに広がらないのはもったいない、というわけで、ギークストアで同人ゲームの販売代行をすると言うものです。

エリックと一緒に色々なブースを廻りながら、幾つかゲームを遊びました。以下はその抜粋です。



ボード ライナー Board Liner
BoardLiner20150505.JPG篠原遊戯重工のアブストラクトゲームです。本来は2人用ですが、バリアントでの3人プレイを楽しみました。コマを置いていく陣取りゲームで相手を手詰まりにするのが目的です。各自複数の種類のコマがあり、それぞれを一筆書きになるように伸ばさなければなりません。また任意の2x2の正方形にコマは3つまでしか置けません。1種類のコマをすべて使い切ったり、あるいは手詰まりで置けなくなると、予備の種類のコマを置けるようになります。これは3人共通というのが面白いです。少々シンプル過ぎるかもしれませんが、陣取りとしての面白さは十分にあります。

ネオス Neos
Neos20150505.JPGカードのラインを繋げていくパズルゲームです。毎回めくられたカードに合致したカードを手札から置きます。よってハンドマネージメントも大切です。このタイプのゲームにしては展開が多様で考えどころも多いのが良いですね。




マングローブ Mangrove
Mangrove20150505.jpg賽苑の旧作「マングローブ」です。遊ぶのは初めてです。見た目が非常に綺麗で、確かにこれならオブジェにでもなりそうですね。崩れないように棒を引っ張るのですが、棒の反対側の色が次に引かなければならない棒の色を表しています。また大きさによって点数があるので、それほど単純ではありません。写真はエリックが撮影したものです。




ジッティア Zittia
Zittia20150505-1.JPG賽苑の500円ゲームです。袋には様々なガラクタが入っています。ハンバーガーの玩具やら、プラスチックの筒やら、ハウラのピースやら、玩具の紙幣やら、本当に色々あります。また袋はボードと得点表になっています。得点はプレイヤーの洗濯バサミを袋に挟んで示します。袋は両面ともボードになっていて表裏で右手と左手があり、難易度が違います。今回は右手で遊びました。

Zittia20150505-2.JPG手番になったらガラクタを選んでボードの右手の絵の上に置くか、チャレンジします。右手の絵に置かれた通りにモノを自分の右手に乗せられるかどうかのチャレンジというわけです。チャレンジをされたら、その通りに乗せなければなりません。これがうまくできるかで得点が決まります。面白いのは他のプレイヤーは乗せることに成功するかどうかを賭けられることです。思った以上に面白く、500円でこれだけのものが作れるというのは本当に驚きです。




ハウラ Hau La
HauLa20150505.JPGハウラは柔らかいスポンジでみんなでオブジェを作っていき、その一番上に自分のコマが配置されていたら勝利というゲームです。遊ぶのは久し振りですが、いつ遊んでもオブジェができていくのを見るのは楽しいものですね。




EricPurchase20150505.jpgエリックは日本の同人ゲームはパーソナルでとても魅力があるのだということを力説していました。特に賽苑のゲームについては「セクシーだ」という評価で、つまり抗いがたく魅力的なコンポーネントとルールだというような意味です。ゲームを作りたいと思ったときに、海外では同人という手段があまりなく、現在はキックスターターが主流です。そういうなかで、作りたい人が作りたいようにゲームを作るという文化が根付いているのは素晴らしいことです。同人ゲームはデベロップ不足になってしまいがちですが、大手のゲームメーカーを通していないだけより個性が強くなるのです。それが、これからも良い方向に発展して行けばよいなあと思います。

写真はギークのエリックの記事からの抜粋です。日本からのゲームの塔がすごいですね! ちなみに自分はネスターゲームズから出版した「グレーシャー」をプレゼントしました。エリックからサインをして欲しいと言われて、初めてゲームにサインをするという経験をしました。写真の土嚢がそうです。

エリックが書いたゲームマーケット東京2015のボードゲームギークでの記事は以下です。

Tokyo Game Market • May 2015 I: No Rest for the Restless
Tokyo Game Market • May 2015 II: Games Seen, Games Played, Games Photographed



Purchase20150505.JPGおまけ:ゲームマーケットで購入したゲーム

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